転職サイトGreen(グリーン)
ログイン会員登録
転職サイトGreen(グリーン)

勤務地

年収
ログイン会員登録

アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社

  • 製造・メーカー系

新素材で革命を起こす東大発ベンチャー

企業について

東京大学発のベンチャー企業の中でも、新しい素材の発明を武器に起業した会社は珍しい。アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社は、その数少ない企業の一つである。




アドバンスト・ソフトマテリアルズの設立経緯を辿っていけば、まずは同社のビジネスを支える素材である「スライドリングマテリアル」について語る必要があるだろう。




東京大学大学院で高分子の構造と物性の研究を行ってきた伊藤耕三教授の研究室では、長年理論上の仮説でしかなかった架橋点が動く高分子材料を、世界で初めて実現することに成功した。この「スライドリングマテリアル」の基礎研究は学内外からも注目を集め、伊藤教授の学会発表には大学・企業を問わず多くの研究者が詰め掛ける。




さて、このスライドリングマテリアルとは、どんな特徴があり、どれほど革新的な発明であったのか。
1839年にアメリカのグッドイヤーがゴムの「架橋」を発明して以来、高分子材料の世界では、ポリマー鎖同士を結合する「架橋」という技術はよく使われている。スライドリングマテリアルでは、この架橋を、ポリマー鎖を通した環状分子同士の結合によって実現する。環状分子同士の結合で架橋点は8の字型になり、その中を通っているポリマー鎖は自由に滑り、ちょうど分子サイズの滑車ができることになる。これがスライドリングマテリアルの最大の特徴である。
スライドリングマテリアルに力が加わったときにはポリマー間で均一に分散されることから、破壊が起こりにくい、傷がつきにくい、よく伸びる、液体を多量に吸収できる、などの特性が見出される。このような特性を活かし、この材料は、たとえば医療材料や化粧品、繊維、電子機器、塗料など非常に幅広い分野で応用されることが期待されている。




この革新的素材の可能性に、各業界のトップクラスの技術力を誇る企業も注目をし、数多くの共同研究の依頼も相次いでいる。時代の最先端を実感でき、この素材を商品化に成功した時の社会的な影響力や手応えは想像以上のものになるだろう。





同材料の特許は2000年に出願され、2002年に成立したが、伊藤教授は「この材料は世に出して社会に貢献するべきものだ」という信念から、技術移転機関である東京大学TLOに特許を承継した。その専用実施権(対象となる特許発明を独占的に実施することができる権利)を持った企業として、2005年3月に、アドバンスト・ソフトマテリアルズが創業することになった。同社設立後は、基礎研究は引き続き伊藤教授の研究室で続けられ、同社では応用研究が行われている。
社名は、社名は、やわらかい素材「ソフトマテリアル」の中でも、先駆的な素材を開発し、世の中に出していくということを示しているのだと言う。




取締役で管理部部長の内田行彦氏は、「同素材が世に出れば、注目を集めることになるだろう」と言う。現時点では製品化されているものはないが、水面下では製品化に向けて、国内外の大手企業への共同研究やライセンスに関する進展が行われているところだ。
実際、この材料は今まで使われてきた物質と置き換えることで、製品の付加価値を高める可能性を秘めていることが、研究の結果、判明しつつある。
かつての架橋ゴムがそうであったように、いずれ日常の中に当然のごとく浸透していく可能性すらあるのだ。

ダイヤの原石のような同社には、現在20人の社員がいる。役員には多彩な経歴を持つスペシャリストたちが揃っており、そこに伊藤教授も取締役として名を連ねている。
社員の平均年齢は33歳とベンチャー企業としてはやや高めだが、研究者は大学院卒の新卒社員もおり、若手も揃っている。大学の研究室からスタートしていることもあり、アカデミックな雰囲気が漂う社内でもあるようだ。




研究者のオフィスは千葉・柏の葉キャンパスにある東京大学柏キャンパスに隣接する東葛テクノプラザ内にあり、時間の流れがどことなくゆるやかな感じがして、研究に集中しやすい環境が整っている。
また、社風としてオープンさがあるようだ。「当社は役員でも社内では役職名で呼ぶことはないですね」と内田氏は明るく話す。フラットな組織と、自分の意見をきっちり言える風土と環境を提供しようとする経営層の思いの表れのようだ。人柄としても「素直な人が多いです」と管理部の堀田智子氏は明かす。




ベンチャー企業であるため、体制は未整備だし、大学の研究室の雰囲気に近いことも否めないが、すでに持ち株会も社内制度として導入しており、社員は経営への参画意識を高めつつある。将来的にはIPOを目指しているため、社内の管理体制は徐々に整えられていくだろう。




売上が立ってくるのはこれからであるとはいえ、この物質そのものが新しい市場を作る可能性を秘めている。マーケットを創出するすダイナミズムを持って、同社は今、事業拡大へと突き進んでいる。





そんな同社が求めている人材は、生産技術部のメンバーだ。
これからスライドリングマテリアルが製品化されることになってくるため、その生産・購買・品質管理、それにまつわる他社との交渉は、同社にとって必要不可欠なものとなる。




「大きな会社であればルールが初めから決まっていますが、当社ならそのルール作りに初めから参加できます」と堀田氏は話す。たしかに、管理体制を整える過程で入社するだけに、業務面だけでなく会社の枠組みそのものを作り上げるという楽しさまで味わうことができそうだ。




「創業3年目ですが、製品が出る直前の今だからこそ、『会社を一緒に成長させ、大きくしたい』という起業家精神のある人に来てほしい」と内田氏は熱望する。
「年内にはスライドリングマテリアルを材料とした商品を世に出したいと考えている」と内田氏。
事業の立ち上げ、新材料による市場へのインパクトの創出など、様々な場面に立ち会う仕事に興味のある人に魅力的な仕事だと言えるだろう。

PR

すべて見る

インタビュー

アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社のインタビュー写真
取締役 管理部 部長 内田 行彦 氏

── 御社の現状を教えてください。

2007年10月に代表取締役社長として原豊が就任し、原の思いでもあるのですが、更に風通しの良いオープンな会社にしようという機運が高まっています。本郷にある本社社員と柏研究所の社員との合同ミーティングを定期的に開くなど、社内の情報の一元化も図られつつあります。まだまだ当社はヒト・モノ・カネが揃っていません。だからこそ、全社一丸となって同じベクトルで進んでいかなくてはならないと考えています。 続きを読む

企業情報

会社名

アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社

業界

製造・メーカー系 > その他メーカー系

資本金

6億2900万円

設立年月

2005年03月

代表者氏名

代表取締役社長 原 豊

事業内容

アドバンスト・ソフトマテリアルズでは、高分子素材スライドリングマテリアルの設計・製造・販売・ライセンスを行うMATERIAL事業を中心に、同素材の原材料であるポリロタキサンの設計・製造販売を行うRAW MATERIAL事業、化粧品・塗料・医療用生体材・各種パーツなどの製品の設計・製造・卸販売・ライセンスを行うOEM事業、以上の3事業を柱としてワールドワイドに活動を行ってまいります。

株式公開(証券取引所)

非上場

従業員数

20人

本社住所

東京都 文京区本郷7-3-1 東京大学アントレプレナープラザ301

この企業と同じ業界の企業

この企業と同じ業界の企業:株式会社 ソウルウェア
株式会社 ソウルウェア
誰でも幸せに、働き続けることができる社会へ
この企業の募集は終了しました。他にも求人を募集している企業がたくさんあるので、
ぜひ探してみてください🔍
他の企業の求人を探す
この企業の募集は終了しました。他にも求人を募集している企業がたくさんあるので、
ぜひ探してみてください🔍
他の企業の求人を探す
掲載をお考えの企業様
IT転職に強い求人サイト Green
Copyright© Atrae, Inc. All Right Reserved.