大網株式会社

『あみあみ』は、フィギュアや模型、キャラクターグッズをはじめ、ゲーム、映像・音楽ソフト、雑誌・本、トレーディングカード、玩具といったホビー商品を数十万点取り扱い、年間300万件以上のオーダーを受けている、当該領域のECとして日本トップレベルを誇る。
日本のアニメやゲームは世界的に数多くのファンを集めていることはよく知られているが、『あみあみ』のユーザーの半数は外国人が占めている（英語版サイトを展開）。

『あみあみ』が日本トップレベルである要因は、事業スタートが1999年というECの黎明期で、フィギュアの取り扱いを開始したのも2004年といち早く、パイオニア的存在であることが大きい。
「それまで国内で手作業でつくられていたものが、当時から中国で大量生産できるようになり、価格が数分の一に下がりました。こうした時流を真っ先に捉えてファンをつかんだことが大きかったと自負しています」と代表取締役社長／CEOの金坂瑞樹氏は説明する。

また、『あみあみ』でしか手に入らない限定商品や会員特典を数多く投入する戦略も奏功。アニメキャラクターのIP所有者からライセンスアウトを受けての独自商品企画にも力を入れている。
フィギュアは予約受付による受注生産が基本であるが、早期から購入データを蓄積し、売れ筋を読んで的確なマーチャンダイジング体制を確立させている強みを発揮している。

加えて、同社では東京・町田市と相模原市に自社の「物流センター」を設け、複数特典の複雑な梱包や海外発送、
中古品の買取査定などを内製化させることで、サービスの発展にもつなげていることも大きい。

さらに、通販だけでなく東京の秋葉原や池袋といったフィギュア文化の中心地に3カ所の実店舗も展開している。
秋葉原の店舗では、全長11mのショーケース展示による独自の販促やイベントを積極的に開催。
なお、店舗に限らず、総合ホビー販売店としての立場を活かし、業界を巻き込んだイベントや販促施策にも企画・参画することで、国内外の多くのファンを獲得。知名度をさらに拡大している。

なお、同社ではホビー商品領域以外に、セールスプロモーション事業も運営。現在では、主にゴルフショップの店頭POPやディスプレイ、ノベルティ、イベント施工といった販促における企画・製作をトータルに手掛けている。

この事業領域がとても大きく、多岐にわたっているのが同社の強みであると言えるだろう。

同社の創業は古く、1906（明治39）年に東京・日本橋で百貨店等に段ボール等の梱包資材を卸す大網商店としてスタートした（1950年に有限会社大網商店設立、1971年に大網株式会社に改組）。
1960年には、主要取引先である百貨店に向けてPOPなどを提供するセールスプロモーション業に業態転換し、現在まで継続させている。

そして、1999年に金坂氏が社内ベンチャーの形でホビー通販事業をスタートさせた。
「私は以前からサブカルチャー全般に興味があり、輸入カードゲームの最新情報を愛好者が黎明期のインターネットでいち早く調べていることを知っていました。当時は日本のECも黎明期で、1997年に『楽天市場』がスタートしていました。世界中からアクセス可能で、事実上商圏が存在していないECは“そこでしか買えない”ニッチな商材に向いていると言われていたのです。そこで、輸入カードゲームとECは相性がいいと判断し、その専門ECとして『あみあみ』をスタートさせました」と金坂氏は述懐する。

当初はアイドルやスポーツ選手のカード、お菓子のおまけといった商材を展開。そして、2004年にフィギュアの販売を本格的に始める。
「生産技術が進化し、中国で大量生産が可能となって、大人の鑑賞にも耐えられるようなクオリティーの高いフィギュアが安く買えるようになったのです。そこで、いち早くこうしたフィギュアを主力商品にしたのですが、これが大きな転機となりました」（金坂氏）。
その後、ライセンス取得によるアニメキャラクター商品企画製造や海外販売、中古品買取販売、実店舗展開などの事業を拡大している。

そんな同社が掲げている理念は、次のとおりだ。

【楽しい！で世界のAmi（ともだち）とAmi（ともだち）をつなげる仕事】

この思いについて、金坂氏は次のように話す。
「フィギュアやアニメグッズには、文化や言語、イデオロギーを超えて世界中の人々が『好き！』『楽しい！』といったポジティブな感覚を共有し、つなげる力があると思います。当社は、そのECとして実物を世界中に届けることで、世界を一つにする役割を担い続けたいと思っています」
ホビー商品の世界も変化のスピードが速い。今後もいち早く流行を捉え、愛好者のニーズに応え続けるとともに、各事業領域をバランスよく発展させて安定成長を続けていく構えだ。

同社は国内外に4社の子会社を持ち、アルバイト・パート・派遣スタッフを含めた従業員数はグループ全体で560名以上。そのうち社員数は約260名で、平均年齢は35歳、男女比はほぼ半々というバランスの取れた組織構成となっている。

そのマネジメントポリシーについて、金坂氏は次のように話す。
「私たちは、愛好者であるお客様のニーズを的確に捉え、満たすことを最も重視しています。限られた市場で同業他社とシェアを奪い合うのではなく、他社がまだ手を付けていない新たなマーケットを掘り起こし続け、愛好者に喜ばれる価値を提供すること力を入れてほしいと思っています」

また、市場の創出は自社だけでできることではなく、IPホルダーやメーカー、問屋、物流会社などの取引先との協調関係が不可欠だ。
そして、マーケットは国内にとどまらず世界中に広がっているので、グローバルな情勢にも視野を広げる必要がある。

カルチャー面では、ホビー領域の事業を展開していることもあり、フィギュアやアニメ、模型などに造詣が深く、専門性と向上心を兼ね備えたプロフェッショナルが多く集まっている。一方で、そうした趣味を持っていない方でも、自身のスキルや視点を活かして活躍できる環境が整っており、趣味の有無にかかわらず、向上心と専門性を持つ方を歓迎するカルチャーが根付いている。

「プラモデル部やボードゲーム部、映画部といった社員の自主的な部活動も活発で、共通の趣味で盛り上がれるのは当社ならではの魅力です」と金坂氏は話す。
また、社員同士の親睦を深める社内交流会も会社負担で定期的に開催されており、部署や職種を越えたコミュニケーションの機会が豊富にある。

働き方としては、リモートと出社を組み合わせたハイブリッド型を採用。社員同士がリアルに接してアイデアを創発し合うといったコミュニケーション機会を意識的に設けている。

フィギュアやアニメなどのカルチャーに関心がある方はもちろん、そうした趣味を持たない方でも、自らの専門性を活かして自社サービスの価値を高めたいと考える方にとって、非常に魅力的な募集と言えるだろう。

こうした環境の中で、同社では社会人としての高い意識を持ち、仕事に誠実に向き合える方を歓迎している。単なる作業として業務をこなすのではなく、常に利益や生産性を意識しながら主体的に取り組める方、そして業務の枠にとらわれず、自らの役割を広げていく姿勢を持つ方が、社内でも高く評価され、活躍中である。

現在、同社では業務マネージャー職、リーダー職、スペシャリスト職など、個人の成長に応じた多様なポジションを用意しており、それぞれの強みを活かしながら、社員一人ひとりが主役となって活躍できる場を広げている。

「せっかくならば、自分の好きな事にかかわる仕事をしたい」と同時に、「ワークライフバランスも重視したい」。また、「グローバルな環境で世界最先端の仕事をしたい」と同時に、「日本で長年続く堅実な企業で、確実に成長して大きな成果をあげ高い待遇を得たい」——そんな欲張りな方は、注目の企業だ。