株式会社古田土経営

株式会社古田土経営は、税理士法人を中核とする会計事務所グループである。創業から40年以上にわたり、中小企業の経営課題に寄り添い、改善を支援してきた。税務顧問業務に加え、財務改善に関するセカンドオピニオンや、スクール型の財務・会計講座まで、経営全般をワンストップでサポートしている。近年では、業務効率化を目的としたクラウドサービスの開発にも注力し、支援領域を着実に拡大中だ。変化の激しい時代においても、顧客に寄り添い続け、価値を提供し続けるべく、進化を止めない。

掲げる理念は、「日本中の中小企業を元気にし、そこで働く社員と家族を幸せにする」という創業時からの思い。この信念を軸に、顧客だけでなく社内のメンバーに対しても、一貫した価値観を示している。

同社のコンサルティングは、約4,000社に上る支援実績と、40年にわたる実務経験に裏打ちされたもの。加えて、社員一人ひとりが人間力や技術力を高めるための研修を継続的に受けており、それがサービス品質の底上げと顧客満足度の向上に直結している。こうした訓練を重ねた担当者が、会計事務所の枠を超え、顧問先企業の未来に向けた多角的な提案と支援を行っている点が、同社の大きな強みである。

長年の取引を続ける企業に加え、毎年150～200社が新たに契約しており、その約半数は既存顧客からの紹介によるものだ。これは同社が提供する成果だけでなく、姿勢や価値観への信頼の証しといえる。例えば、短期的な節税を重視し、従業員の幸福を顧みない企業に対しては、あえて支援を控えることもあるという。その誇りと矜持こそが、企業としてのスタンスを体現している。職業倫理としての「正しさ」と、人としての「温かさ」を両立する文化が、揺るぎない信頼の基盤となっている。

社内には、顧客から寄せられた感謝の手紙が掲示されている。「数字の相談だけでなく、経営の根幹を一緒に考えてくれた」「社員を守り抜く支援が心強かった」といった声が並び、それらは社員にとっての誇りとなり、さらなる貢献への原動力となっている。

「人を幸せにする経営」という理念は、採用や教育方針にも深く根付いている。その理念の下、社員は仕事を通じて自身の成長と向き合い、「人間力が高まった」との実感を持っている。働くことそのものが、自己実現の道筋となる――それが、古田土経営という組織の特長である。

現在、同社では自社開発による二つの主要なクラウドサービスを運用している。
一つは『KodatoCloud』。社内担当者が客先に持参する帳票や資料を効率的に作成するための社内向けシステムであり、従来アナログ作業に多くの時間を割いていた業務が、デジタル化によって大幅に効率化された。
もう一方の『my KODATO』は、顧客経営者との月次面談に活用されるクラウドサービスである。未来の経営シミュレーションを共有しながら対話的に進めるスタイルを可能にし、クライアントが自らログインして操作できる設計も特徴だ。受け身ではなく、能動的な経営判断を促すツールとして評価されている。

こうしたクラウドサービスの進化を推進しているのが、商品開発部である。企画から運用・改善までを一気通貫で担う体制を整え、技術基盤を支えるエンジニアチームと、現場の声を拾い上げるカスタマーサクセスチームを擁する。
中でもカスタマーサクセスは、今後リリース予定の新サービスにおいて、クライアントと直接対話しながら価値を届ける最前線を担う予定だ。現時点では社内対応が中心だが、既に外部支援への移行を見据えた準備が進んでいる。

「プロダクト開発にカスタマーサクセスが関与しているのは、顧客の課題や反応を最も近くで受け取れる立場だからです」と語るのは、商品開発部部長のK・Y氏である。
実際に現場で使用された機能の活用状況や改善点をリアルタイムで吸い上げ、企画チームへとフィードバックする。このサイクルが、プロダクトを“机上の空論”で終わらせない鍵となる。

現在は第三のクラウドサービス開発にも着手しており、事業領域の拡大と、より高度なデータドリブン経営支援への移行を見据えている。既にAI専門チームも立ち上がっており、蓄積された財務データや経営課題の情報を活用したレコメンド機能の実装も構想段階にある。

こうした環境の中で、クラウドサービスを現場から支えるカスタマーサクセスの役割は、大きなやりがいに満ちている。
大手企業ではオンボーディングから活用支援までが分業されることが多いが、同社では初期導入から改善提案までを一人の担当者が一貫して担う。クライアントと並走しながら課題を見出し、その声をプロダクトに反映するプロセスは、手応えと意義を感じられる仕事である。

さらに、同社のカスタマーサクセスは、マーケティングや事業企画の視点も求められる。希望すれば、上流の企画やUI/UX等抽象度の高い領域にも関われる。実際にそうした分野で成果を上げるメンバーもいる。
単なるサポートに止まらず、経営支援の一翼を担う。そんな挑戦的かつ多様なキャリアの可能性が、ここには広がっている。

同社には、他者を思いやる行動が文化として根付いている。挨拶、掃除、朝礼と一見すると地味とも捉えられる日常の所作が、当たり前のように行われている。これらは「サービスを提供する立場として、どう見られるべきか」という視点に立った“訓練”であり、社員一人ひとりの意識を形づくる仕組みでもある。
中途入社の社員が「最初は圧倒された」と語るほど、同社には一定のルールがある。ただそれは、形式にこだわるためではなく、相手への接し方に向き合うためのものだ。
「お客様の未来をどう良くしていくか」この価値観が共有されているからこそ、プロダクト開発やカスタマーサクセスにおいても、利他的な発想に立ち返ることができる。理念や姿勢については、毎週月曜朝に行われる創業者主導の勉強会を通じて直接語られ、Web配信を含めて全社員がその声に触れる機会がある。繰り返しの言葉が「腹落ち」を促し、それが文化として浸透しているのだ。

社内の距離感も近い。2フロア構成ではあるが、フリーアドレスを導入しており、社員同士の物理的・心理的な垣根は低い。リモート勤務も併用されており、出社頻度は業務内容や本人の裁量によって柔軟に調整されている。毎日出社する社員も一定数おり、それぞれのスタイルを尊重しながら協働する姿勢が根付いている。

入社前後で最も印象的なギャップとして挙げられるのは、「経営への関与度の高さ」である。理念共有や勉強会を通して、創業者や経営陣の考えに直接触れられる環境が整っており、社員は「経営とは何か」「企業とはどうあるべきか」を考える機会に恵まれている。

成長を支える仕組みも充実している。入社後には4～5カ月の研修期間が設けられ、個人の習熟度に応じた学びが業務と並行して提供される。また、他の社員の取り組みを知る報告会やPJ管理ツール、部内ナレッジの共有、チャットツールを通じた情報のやり取り等、ナレッジの蓄積と共有が日常的に行われている。
評価制度では、半期ごとの目標と月次の1on1を通じて、目標の進捗と認識の擦り合わせが行われる。点ではなく、線で成長を支える文化がある。

最後に、同社が求める人物像に触れておきたい。「自走力」「相手を思う力」「変化に応じた挑戦」——この三つの価値観を持つ人にとって、同社は大きな成長の舞台となるだろう。業務の特性上、受け身では務まらない局面も少なくない。だが、その分、能動的に挑戦し、相手のために動くことを楽しめる人には、確かな手応えと自己成長が待っている。働く意義を問いながら、自分なりの軸を持って歩みたい——そんな意志ある人に、ふさわしい場所である。