株式会社cococo

株式会社cococoは、2023年12月に「技術の先に、事業の成果を見る。クリエイターの新時代へ。」を掲げて創業したデジタルエージェンシーです。
テクノロジー、UXデザイン、ビジネス戦略を掛け合わせ、クライアントの事業成長に伴走する「デジタルラボ事業」を展開しています。

クライアントの課題に合わせて、WebアプリやECの構築、既存プロダクトのUI/UX改善、AIを活用したDX、新規サービスのプロトタイピング、などを支援。
単なる受託開発ではなく、事業成果に直結するチームづくりを志向しています。

代表取締役の矢島は、ファッション業界からIT業界へとキャリアを転じた異色の経歴を持ちます。
アパレルブランド特化のEC開発会社でエンジニアとして経験を積み、海外チームの立ち上げや新規事業立案にも携わったのち、サービスデザイン会社で新規事業開発のコンサルティングに従事。
「技術とデザインのあいだで、事業を動かす」ことをテーマに、cococoを創業しました。

共同創業者で取締役の藤井は、学生時代に矢島の支援先プロジェクトへインターンとして参加したことをきっかけに意気投合。
2年間にわたり週末ミーティングを重ね、構想を磨き上げていきました。
「自分たちが最も価値を出せるのは、クリエイティブとビジネスの接点だ」という確信のもと、現在の形に至っています。

社名「cococo」には、「目の前の“ここ”を一つひとつ丁寧に積み重ね、人との“Co（Co-llaboration／Co-worker）”を大切にしていく」という想いが込められています。
変化の激しい時代の中でも、人と事業の両面で誠実に向き合う――それが、私たちのスタンスです。

同社は単なる技術提供にとどまらず、「コト（事業やプロジェクト）の成功を共創するテックパートナー」として、顧客の課題解決を支援している。そのため「事業目線で考えられるエンジニア」の育成に力を入れていく。

「事業目線で考えられるエンジニア」には、以下の能力が求められる。

◆問題解決力、仮説思考力、論点思考力、ファシリテーション力：
上司の指示の意図を仮説立てて確認できる質問力などが重要である。

◆事業全体を理解し、事業視点で提案できる力：
AIの発展により、コード作成はAIに代替される部分が増えるため、技術だけでなく事業視点が不可欠である。矢島氏は自身の経験からこの重要性を痛感している。

◆多角的な視点での技術選定力：
得意な技術だけでなく、技術の背景、企業の状況、将来性などから最適な選択肢を提案できる力が期待される。

このようなエンジニアを育成するため、社内外の研修やコーチング制度を導入する計画である。また育成という観点では、同社が創業期であることは大きい。社内における事業開発をリアルタイムで経験できることも得難い魅力だ。

同社がメイン事業を受託開発にシフトする背景には、複数の戦略的な理由がある。

第一に、実地で「事業目線で考えられるエンジニア」を育成するためである。オンサイトソリューションでは個々のエンジニアのキャリアデザインが難しい。自社での受託開発を通じて、フィードバックやチームでの学びの環境を提供することで、より効果的にビジョンを達成できると考えている。

第二に、フリーランスのエンジニアへの長期的な研修提供が難しいという課題があるため、正社員としてチーム意識を持って育成に取り組みたいという意向がある。矢島氏、藤井氏によるOJTも十分に可能だ。

第三に、事業の複線化によるリスクヘッジである。同社には矢島氏と藤井氏の開発経験という強力な武器がある。計画的にPMや要件定義のスキルを磨いていけば、オンサイトソリューションと受託開発の2本柱を確立できる。同社の持続的な成長が可能になるのだ。実際に知人からの紹介で受託開発案件が増えており、この分野での拡大可能性を実感している。
同社は、エンジニアがビジネスに真に貢献できる人材へと成長できる環境を整えている。その実現に向け、受託開発を主軸に据えることで、ビジョンの達成と持続的な成長の両立を図っている。

同社は社名の由来となった「目の前にある“ここ”を、一つひとつ丁寧に、着実に積み重ねていく」という哲学に基づき、創業メンバーに共感してほしい4つのバリューを掲げている。

傾聴力：単なる優しさではなく、人の話をしっかり聞き、情報を正確に収集する力。

答えを急がず考え続ける：安易な答えに飛びつかず、本当に現場が納得するのか深く考える姿勢。

知的好奇心：知ることを楽しみ、好奇心を持つこと。これが傾聴力や考え続ける姿勢の土台となる。

行動する：考え続けるだけでなく、行動とのバランスを重視する。準備をしっかり行い、仮説検証を経て、計画的に行動に移す姿勢を大切にする。

藤井氏は「自分の知識や経験に固執せず、知らないことを素直に認め、学び続ける姿勢を持つ人こそ、弊社の創業メンバーにふさわしい」と語る。

矢島氏と藤井氏のお互いに対する評価も、創業メンバーとして働く上で重要な側面を示す。 藤井氏は矢島氏を「論理的であるだけでなく、人と誠実に向き合う優しさと相手を信頼して任せていく強さを深く尊敬している」と評する。 一方の矢島氏は、藤井氏について「粘り強く、他責にせずに、自身の改善点を探し、本当に頑張ってくれている」と高く評価している。予測不可能な状況に直面しても、共同創業者の2人はともに考え続けられる「仲間」として、熱量高く誠実に向き合ってくれるだろう。

将来的にはIT以外の分野への事業展開も視野に入れている。先述した創業前の週末ミーティングでは多岐にわたる事業アイデアを議論してきた。ノンアルコールドリンクの開発販売や、レコードの売買プラットフォーム、観光業特化のSNS運用代行といった事業構想もあったという。AIやロボットの発展が進む中で、より人間と深く関わるオフライン事業が今後重要になるとの考えもある。

矢島氏は、自身のサービスデザインやUXデザインの経験を生かしつつ、ノウハウがない領域にはM&Aを通じて参入することも検討している。「地方の銭湯を買収して現代的な施設にするような事業も楽しいかもしれません」と矢島氏は語る。このように、IT業界に限定されず、社員の趣味や関心も取り入れながら、多様な事業に挑戦していく可能性を秘めているのだ。

同社は、明確な哲学とビジョンを共有し、多様な可能性に満ちた未来をともに切り開いていける、真の創業メンバーを求めている。