「コミュニケーション」を重視する御社ですが、きっかけがあったのでしょうか
そうですね。 私はデザイナーからキャリアを始めたのですが、ある時1年間ディレクターとして広告代理店へ出向したことがあります。クライアントから要望を聞いた上で、どんな方々をユーザーに、どんなクリエイティブを届けるべきか。そのような「広告コミュニケーション」の本質をより考える機会になりました。 またもう一つのコミュニケーションとして、「誰かと対話すること」と改めて向き合う時間にもなりましたね。元々私は、自分と違う価値観を持つ人と出会い、会話するのが好きでした。そのためどんな相手とも先入観を持たずに対話するよう心掛けていたのですが、若い頃は立場や状況的に率直な意見を言いづらい場面もありました。そうした中でも相手との関係性や目的を見極めながら、自分なりの伝え方を工夫することで、対話の可能性を広げる力が養われたと感じています。
コミュニケーションに苦労されたからこそ、今の御社の文化があるのですね
はい。あの経験は当社の代表を務める上での軸として大切にしています。「多少の摩擦は、むしろ分かり合うためのチャンスだ」と思っています。 社内で価値観を尊重した対話ができれば、クライアント相手にも全うできるようになります。さらに言えば、仕事だけでなくプライベートで家族や友人を大切にできるのではないでしょうか。 また、様々な人と触れ合う中で、自分の固定観念が崩れ、価値観や知識がアップデートされていくのはとてもおもしろい。だからこそ社内でも、様々な個性やバックグラウンドを持つ人を迎え、刺激し合えるような環境にしたいと考えています。 人と会うという意味では採用面接も好きです。今後も、応募者に会えるのが楽しみですね。
次に、一緒に前を向くメンバーにはどんな方々がいるか教えてください
意見や学びを積極的に発信する文化が少しずつできてきたと実感しています。 「組織内で多様な価値観を尊重したい」「プロとしてクライアントと良いモノづくりをしたい」という意味でも、どんどん声を出してほしいとお願いしてきました。声を出さなければ、コミュニケーションは生まれませんから。 そのようにみんなで話し合う文化は、一人ひとりが失敗を恐れず挑戦するためのムードもつくっている気がします。というのも、当社ではミス起きてしまった時、とことん話し合います。ミスしてしまった事実だけ見るのではなく、「何が原因だったか、どうすれば避けられるか」を徹底的に洗い出して、本人はもちろん社内のナレッジとして蓄えていきます。 もちろん怠慢から生まれる失敗はいけませんが、レベルの高い挑戦やミッションを前にした時、話し合えるメンバーがいることは、一歩踏み出すための支えになっているのではないでしょうか。
価値観や意見を大切にする一方で、同じ方向を向くための工夫もあるのでしょうか
はい。特に当社はベトナムにも拠点があるため、ワンチームで仕事をするための共通のマインドは欠かせません。 例えば年に2回、ベトナムと日本とオンラインで繋ぎ、合同のキックオフミーティングや中間報告ミーティングを開催しています。ここでは経営陣から、大切にしていきたいことや今後の方向性などを伝えます。また先日行ったベトナム拠点との合同社員旅行も、嬉しいことに盛り上がりましたね。 上流工程を行う日本と、開発現場であるベトナムを、もっと太いパイプで結びたい。そのため、今後はもっと高い頻度でメンバーが両国を行き来し、一緒にプロジェクトを作っているという意識をさらに育む予定です。 これから当社は人数も増やしていく予定ですが、大きな組織になっても心を一つに仕事をするための体制を整えていきます。
仕事に強い情熱を注ぐ増田さんですが、リフレッシュとなる趣味はありますか
はい。気になるとすぐ手を出してしまうのですが、、、特に体を動かすことが好きで、釣りやゴルフ、自転車等のスポーツはマイブームになりやすいです。 一方で、最近は食事制限にもハマっています。今までは体を絞りたい時も「あれも我慢しなきゃ、これも我慢しなきゃ……」とつらくなるのが嫌で、食事制限は避けていたんです。しかし試しにやってみると、運動よりも結果が出ることが分かり、最近はゲーム感覚で楽しくなってきました。大変そうに見えることでも、一回チャレンジしてみると違う景色が見えるかもしれません。 また、やはり他者から刺激を受けることも多く、知人の趣味に興味を持って一緒に始めることもあります。改めて「いろいろな人の価値観に触れるのは面白いなぁ」と思いますね。
