株式会社ビー・オー・スタジオ

官公庁や大手金融機関とのプライム案件を数多く手掛け、Webサイトを中心に、システムやアプリも構築する株式会社ビー・オー・スタジオ。ここは、モノづくりをとことん楽しめるステージだ。

同社はフロントエンドからバックエンドまで幅広く担当し、企業のデジタルマーケティングやDXをワンストップで支える存在だ。こうした体制を貫く背景には、設立者である川添祐貴氏の「モノづくりの根本と向き合いたい」という思いがあった。

当時の川添氏について、現・常務取締役の太田正浩氏はこう語る。
「川添は同社設立前、Web制作会社のプロデューサーとして活躍し、数々の企業のWebサイト作りに携わっていました。しかしそこで大きな壁を感じていたようです。それは、“見映え”に重きを置くWeb制作の文化にありました」

制作会社であるからには、もちろんサイトのページの見映えも大切にすべきだ。しかし “デザイン”とは、華やかでスタイリッシュな見映えにすることだけではない。Webサイトで言えば、サイトを閲覧して企業を知り、サービスや商品を購入するに至るまでの、「ユーザー体験の仕組み」を作りあげることがデザインなのだ。

にもかかわらず、“見映えの良さ”のみにこだわってしまえば、どうなるだろうか？クライアントの本来の要望や、課題解決に向かうための構築ができるのだろうか？

当時（2000年前後）はインターネットが少しずつ世間に広まり、大手企業が自社サイトやECサイトに力を入れ始めた頃だ。こういった黎明期のWeb制作では、その“見映えにこだわる”という風潮がより一層強かったのかもしれない。

「もっともっとWebサイト制作における根底部分から携わりたい」――そこで、川添氏は同社を立ち上げた。

その数年後に入社した太田氏は、“根本的なモノづくり”の動きを加速させる。それまではフロントエンドを中心に手掛けていたが、バックエンドの構築にも積極的に関わるようになった。理由の一つはサイトやシステムの内側の仕組みから支援するためだ。加えて、リーマン・ショック直後に同社へジョインした太田氏には、もう一つの狙いがあった。

「バックエンドにも参入したのは、レッドオーシャンのWeb制作の需要や競合他社を考え、当社の安定基盤を築きたいという思いもありました。というのも、多くの制作会社はフロントエンドが中心で、バックエンドも手掛けられる企業はまだまだ稀少だったように思います」（太田氏）。

当初のメンバーはフロントエンド経験者ばかりだったが、少しずつバックエンドの知見を積み重ねた同社。現在は多くのクライアントのサイトの開発から保守・運用までワンストップで手掛けることも少なくない。

そして2022年には、独立系システムインテグレータの株式会社ニーズウェル（東証プライム上場）のグループ企業となった。ここではやはり、バックエンドを含めて一気通貫でクライアントを支援できる体制を評価されている。

同社のプライム案件率は9割以上。その上クライアントには、関東県内の官公庁や大手金融機関といったビックネームが並ぶ。コンペティションを勝ち抜いてのプロジェクトもあるが、既存クライアントからの紹介やクチコミで取引が始まることも珍しくない。また継続取引が多いのも特徴だろう。

こうした中で同社は、“数をこなす”ではなく、“質にこだわる”を貫き、適正価格での取引も実現してきた。こういった丁寧なプロジェクトができるのも、プライム案件の存在が大きそうだ。

評価されるポイントは、大きく分けて二つ。一つは、やはりフロントからバックまで、そして開発から運用まで一気通貫で臨機応変に対応できる技術力。そしてもう一つは、プロジェクトに対する同社メンバーの実直な姿勢だ。

「クライアントから求められたことを全うするのは当たり前ですが、プラスアルファの提案もできる限り行っています。少しでも利便性の高いサイトやシステムを生み出していることで、クライアントから信じてもらえているのではないでしょうか」（太田氏）。

例えばとある菓子メーカーのクライアントでは、コーポレートサイト、ECサイト、企画サイトでの連動施策を行った。その結果、広告を使わずに売上を2.3倍にまで成長させた。

また近年とある大手金融機関では、ユーザー向けスマートフォンアプリの新規開発も手掛けた。ユーザー体験の仕組みにこだわったアプリは、登録口座数1,000万に達している（2024年時点）。

予想以上の実績を受け、クライアントが新たな相談を持ち掛けることも少なくない。こうして同社は安定的に右肩上がりの成長を続けている。

「今後も、グンと急激に発展するというよりは、着実に基盤を作りあげていくつもりです。独自のノウハウやモノづくりへの姿勢を生かしながら、今後は親会社であるニーズウェルを味方に、新たな強みを形成していきたいですね」（太田氏）。

同社における仕事の醍醐味の一つは、社会的に影響力の強い大規模なプロジェクトに関われることだ。官公庁や大手企業などとの直接取引が多いことは、同社の安定性はもちろん、メンバーの働くモチベーションにも繋がっている。

また、とあるディレクターは仕事についてこう語った。

「これまでも他社でディレクションを経験しましたが、当社に入ってからは担当できる領域がグンと広がりました。ディレクターというと、本当に編集や進行管理のみ担ったり、クライアントとは営業を通じてコミュニケーションをとったりする企業は珍しくありません。ですが当社ではフロントエンドからバックエンド、保守運用まで担当でき、クライアントにも直接提案することもできます。IT領域で企業を支えているという手応えは、確実に大きくなりましたね」

このような大規模なプロジェクトでは、様々な技術やプラットフォームに触れることになるだろう。中には未経験の領域へ足を踏み入れるチャンスも多く、独自に勉強して腕を磨くメンバーは多い。

そうした自主的なキャッチアップは必要だが、同社ではそんな努力を支えるための支援も設けている。その代表的な一つが、定期的に行われる勉強会だ。メンバーで共通の書籍を読みあう輪読会や、有志による研究発表など、みんなで新たな技術の知見を磨ける機会も多い。

最後に、メンバーについて触れたい。ともに切磋琢磨するメンバーたちだが、その関係性は近すぎず、遠すぎずといった心地よいものだ。

「真面目な人たちが多いように感じますね」と話す太田氏。社内では、基本的にメンバーは黙々と業務に打ち込む。しかし相談や意見交換の場では、気兼ねなく話せるムードがあるという。

「ディレクターやコーダーなどの職種や役職の垣根なく話しかけやすいため、とても心強いです。リモートワークの際も、チャットなどで『今話しても大丈夫ですか』と働きかければ、快く応じてくれます。チーム一丸となって、全力でモノづくりに取り組む実感を強く持てますね」と、とあるエンジニアはこのように語った。

また同社は裁量労働制だが、「18～19時の退勤を目指そう」と、オンとオフを切り替えて仕事に集中する風土も根付いている。とあるディレクターは、「他社では残業時間に悩みましたが、メリハリある働き方を知り、ジョインする背中を押されました」と話す。

メンバーで手を取り合いながらスキルを磨き、ワークライフバランスも整え、無理なく働き続けられる同社。だからこそ、数々の大規模プロジェクトを成功へ導けているのだろう。

「もう一度、IT業界に挑戦したい」「ITの世界を純粋に楽しみたい」そんな人にぜひ来てほしい場所だ。