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インタビュー画像代表取締役 田中 喜之氏

アーリーリフレクションはどのような会社でしょうか。

アーリーリフレクションはどのような会社でしょうか。 当社は元々、アイデアや課題、科学技術シーズの「はじめの反響」となって新しい事業という価値をつくることをコンセプトにしている会社です。つまりいろいろな「シーズ」を形にする会社で、その中で、今はAI、データエンジニアリングの領域に注力しているという位置付けです。両領域が前面に出てはいますが、ほかには例えば大学発の創薬のシーズに対して会社を設計し、その後のロードマップを考えてビジネスプランを書き、それを展開させる事業も手掛け、投資と経営参画もしています。 類似の業態を挙げるなら、多くのシーズから「事業をつくる」取り組みをしているということではベンチャービルダー、インキュベーター、課題解決の側面ではコンサルティングファームにも似ている面もありますが、あくまでも「サービス」の実現や、AIを含むシステム構築による解決を目指しています。 AI、データエンジニアリングの領域については、特に点群データの取り扱いのR&Dもしながら、我々は実際に実務的な課題をどう解決するかということに注力しています。AIの専門的な知識は必要ですが、結局クライアントにとって重要なのはどのような課題をどのような手段で解決するか。他社が取り組んでみたところ、パフォーマンスが出ず、当社に持ち込まれてパフォーマンスが出せるようになるということも、実はよくあります。ビジネス的な課題に対して、どのように解決するのかの全体像から考えられるかどうか。テクニカルな能力は必要ですが、場合によっては、最新のものよりも枯れた技術が適していることもあります。我々は、技術ありきではなく、まず全体の設計をして必要な技術を組み合わせて解決する考え方をしています。 ここ数年は、ある国内でも有数の大きなグループ会社の新サービスのシステム構築や、技術戦略にも関わっており、そういう意味でも、自分たちの取り組みが大きな社会インパクトに直結する面白さがあると思います。 アピールしたいことは三つ。一つは、科学技術を含めた多くの面白いシーズに関係していること。二点目はエンタープライズのサービス構築というインパクトの大きな案件をやっていること。三点目は、優秀なメンバーが、面白いプロジェクトにチャレンジしたいと思って集まってきていること。この三点は強調しておきたいです。

田中代表のご経歴を教えてください。

大学院で科学基礎論の修士課程を修了し、ソフトウェア開発上場会社の取締役になりました。そこは現在当社CTOの伊藤が手掛けた地図ソフトウェアのヒットで上場した会社で、そこに経営参画しました。今でいうGoogle Mapのようなものを当時の技術で実現していたので、技術力は非常に高い会社でした。ただ、その地図ソフトは成功しましたが、ポテンシャルと比べると「大成功」とまでは言えませんでした。グローバルにも通用するものだったと思うのですが、足りなかったのは「経営」だったのでしょう。そのような悔いもあり、自分のコンセプトで新たに挑戦したいと思って当社をつくったという経緯です。 私自身のキャリアは、その地図ソフトの会社に通信ベンチャーの資金が入り、大きくなったことで、キャリアのはじめから、M&A、様々な事業の経営に関わる機会に恵まれました。ダムを設計する建設コンサルタントや、ハンドバッグブランド、製造小売から、米国セキュリティソフトウェアなど多岐にわたります。そこで9年間、取締役として経営に関わりました。その間に、当初は50人ほどだった会社がグループ全体で1,000人以上売上150億円の成長を経験しました。 その後、国内外の新規事業開発業務を経て、2014年、当社の代表取締役に就任しました。現在の仕事は、これまでの私の歩みの中で知り合った方々の人脈で頂くものが中心で、通信会社グループや、エンタープライズの様々な案件に携わっています。

求職者の方に伝えたい御社の魅力は何ですか。

人材と環境ですね。大企業からの転職組、外国の方、アカデミアで実績豊富な研究者等、尖ったメンバーが集まっています。理由は、積極的にチャレンジできる環境があるから。一つの仕事に専念するのではなく、面白いと思ったことに沢山取り組むことができます。この不確実な時代に一つの仕事でずっといけるとは限りません。自分のスキルを伸ばし、自分がやりたいことを会社でできる。日常において仕事の占める時間は長いので、その長い時間を面白いこと、関心のあることをやった方が良いと思うのです。 例えば、正社員はもちろんのこと、インターンの方を迎える時も、その人がどのような関心を持っているのか、その人のキャリアにとって、どのプロジェクトをどの役割で取り組んだらより良いのかを考えます。関心のあること、価値があることであれば、面白く取り組めるし、パフォーマンスも高くなるでしょう。ただ会社に所属し与えられた仕事に取り組むるだけではないので、自分で頑張りたいという人は、当社でやっていきやすいのではと思います。 インターンの方の中には、卒業後に他社で働いて、また戻って来てくれる方もいます。当社は、新卒は原則採用していません。やりたいことができる特殊な環境を普通だと思うのは良くないからです。ただ、ほかの会社に行ってみると、やっぱり自分のやりたかったことはなかなかできないので、戻りたいと言ってくれる方もいます。 真剣に勉強し、これがやりたい・こうやりたいという意志がある人、仕事だから手を抜けるところは抜くという人よりは、勉強してスキルを上げたいとか、プロジェクトを頑張りたいとか、濃い時間を過ごしたい、そういうやる気のある人にいい環境だと思います。

今後、どのような会社にしていきたいですか。

「どのような会社」というのは難しいのですが、少し視点を変えて、会社とメンバーの関係についての私の考え方をお伝えします。 通常、経営者が従業員に給与を支払い、従業員は労働します。この関係だけを考えると、究極的には経営者は給料を安く払う方が得だし、従業員は怠けた方が得となります。これで上手くいく時代もあったでしょうが、私は今後はそういう時代ではないと思っています。私自身が手を抜けないタイプ。何かをやるのなら全力でやりたいので、この構図だと絶対に損をします。 ですが、私は会社とメンバーの間は、相互投資だと考えています。会社はメンバーに対して機会を与え、勉強してもらい、その人が力を付けてくれると会社にリターンがある。メンバーも大切な時間を会社に提供して仕事をしたり、勉強したりするので、使い潰されてしまうようでは大損です。実際、当社のメンバーは非常に優秀ですごくいろいろなことができるのに、前職ではもったいない使われ方をしていた人も少なくありません。これから仲間になってくれる人も同様です。当社に来たらもっと面白いこと、価値があることができるのに、今は会社の仕組み上、ポテンシャルを制限するような仕事の仕方しかできていない方が少なくないと思います。もったいない。 私はすごく欲がある人間なので、その人のポテンシャルを最大限に広げた方がリターンはいいと思っています。お互いに投資的な考えをするべきだと思っています。投資とは期待なので駄目だったら仕方ありませんが、お互いにリターンを期待して関係を構築するほうが良いと思っています。 メンバーには、ポテンシャルを引き出すために、複数の案件にそれぞれ違う役割で参画してもらいます。その方が客観的な視点を持つことができますし、プロジェクトの方でも役割は固定的でなく、もしもPM的な役割の人が上手くいかなければ、ほかの人がサポートをする等、カジュアルに切り替えていきます。そうすることでプロジェクトも回りますし、メンバーも自然と育っていきます。

働く環境はいかがですか。何か特徴的なことがあれば教えてください。

金曜日の午後は、勉強タイムにしています。なるべく仕事はその前に終わらせて、金曜日は自分の勉強や整理をする時間に充てましょうと。もちろんそううまくいかないことも多々ありますが、やはり、勉強する時間は必要だと思うので。もちろん個人的に勉強をしている人は多いですが、あえて会社で時間を取って勉強会や外部の方をお招きした交流会等を行っています。 働き方は、結果的にリモートワークが多くなっていますが、「リモートでやったほうが良いことはリモートで」「オフィスでやったほうが良いことはオフィスで」と目的にあわせて働くスタイルです。オフィスはコラボレーションをする場という位置付けで、集中して仕事をする時は自宅で効率良くやりましょうと考えています。全出社も全リモートも私は効率が悪いと思っているので、業務に応じて柔軟に適したやり方で仕事を進めています。週1〜2の出社をしている方が多いです。 また、本人の希望に応じて業務の変更や、プロジェクトのアサインも変わります。「やりたいことは全部やるといい」というスタンスなので。業務の希望については、日頃から話します。本人自身のキャリアロードマップを考える「キャリア面談」の場も設定しています。キャリア面談では、例えばエンジニアなら今どういうことができるのか、今後スキルを身に付けることで何ができるようになるのか、スキルを身に付けるためにこのプロジェクトに入ってみようとか、そんな話をしています。やりたいことに対してスキルが足りているとは限らないので、やりたいことと、できること、それに向けて各自のロードマップを考えるような擦り合わせをしています。そうやって会社での取り組みと自分のキャリアとのギャップが無いようにしています。

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