株式会社Almondo

「テクノロジーで、あらゆる『ひと』の力を解き放つ」をミッションに掲げ、国内最先端のAIの研究開発機関である東京大学松尾研究室のメンバーが立ち上げた2023年2月創業のAIスタートアップ、それが株式会社Almondoだ。これまでデータ構造化やナレッジ抽出の技術を主軸に、数々のPoCやプロジェクトを生み出し、DCMや東京ガス、IHI、伊藤忠テクノソリューションズ（CTC）といった大企業に対し、AIナレッジ基盤構築・特化型モデル開発・AIシステム構築を提供。2024年12月に東証スタンダード上場企業の株式会社テンダとの資本業務提携を経て、現在はインターフェース・アルゴリズム・データを組み合わせて動作する「AIエージェント（チャットボット、AI VTuber等）」を様々な産業・業務に応用する取り組みを行っている。

同社の開発の特徴的な点として、「人間に寄り添うAI（AI側が人間の意図を理解する）システム」を構築していることが挙げられる。例えば営業・マーケティング領域では、行動ログ（SNS投稿/クリック/検索/滞在等）から自動でペルソナを推定し、個別提案を生成。バックオフィス領域では、RPAでは難しいルーティン業務の完全自動化（情報収集～レポート化、通知等）を実現。接客・CS領域では、音声やChatでのAIによるサポートを実現。そしてナレッジ管理領域では、マニュアルやログを瞬時に構造化されたナレッジに変換し、検索性を向上させるといったシステムだ。

同社は現在、「第二創業期」とも言える重要な転換点を迎えている。2023年2月の創業から約2年間は、PoCやプロトタイプの提供に注力する第一創業期だった。しかし2025年、同社はプロダクト提供の枠を超え、顧客業務全体をAIで最適化する「AIフルスタック開発」へと本格的に舵を切る。これは単なる事業拡張ではなく、SIerやコンサル領域にも踏み込む「AI-Poweredシステム開発」への挑戦だ。そしてこの進化を支える大きな一歩が、2024年末に締結された、テンダとの資本業務提携である。機動力のあるAIスタートアップとしての強みと、テンダが持つ経営資源が融合し、Almondoは真のフルスタックAI企業へと加速していく。

同社の第二創業を力強く後押ししているのが、前述したテンダとの資本業務提携である。テンダは業務DXやクラウドサービスにおいて豊富な実績と広範な顧客基盤を持つ企業であり、グループ入りによって、テンダの持つプロダクト（例：「Dojo」等）、顧客ネットワーク、システム開発・コンサルのノウハウと、AlmondoのAI技術・実装力を掛け合わせることが可能となった。

これにより、生成AIを活用した新機能の開発や新規事業の立ち上げを、従来よりも迅速かつ強力に推進できる体制が整いつつある。既にその効果は顕在化しており、テンダ経由での引き合いが急増、商談中の案件の多くを占めるまでになった。大企業との接点も広がり、より大規模なプロジェクトへのアクセスが現実のものとなっている。

また、共同提案による営業力の強化や、開発体制のフルスタック化も進んでおり、自社開発においてもAIを積極活用。単なる省力化に止まらず、創造性を引き出す環境の構築にも着手している。こうした取り組みを通じ、同社は「AIを作る会社」から「AIを実装・運用まで担う会社」へと進化しているところだ。

昨今の事例としても様々なプロジェクトがある。同社のCOOを務める松本悠秀氏は次のように語る。

「例えば、小売・ガス・メーカー・銀行・保険・建材メーカーにおける形式知の共有ツールを開発・実装しました。具体的には、LLM（大規模言語モデル）が社内ナレッジに基づき、簡単な形で情報を共有するシステムです。また、そもそものデータ整理をAIが行うといったことも実施できます。
また、電気・卸売・メーカー・小売業における情報収集自動化も実現しました。これはSCM、営業リスト整備、商品管理の観点から不足情報を補完し、取引先情報の可視化やリードスコアリング、市場調査に活用できます。
当社では現在、LLMや強化学習を活用したAIエージェントの開発、PoCから本番運用まで一気通貫で携われるプロジェクト、AI×システムのフルスタック開発、プロジェクトの最上流からリードできるPM業務等、最先端かつ実践的な挑戦の場が広がっています。これらは単なる技術開発に止まらず、社会実装を通じてリアルな価値を生み出す仕事です」

同社の組織体制は、従来型のSIerやコンサルティングファームのような縦割り構造とは一線を画す。ビジネス（Biz）、AI（機械学習）、ソフトウェア（SW）が密接に連携するクロスファンクショナル型のチーム構成を採用しているのだ。この一体的な連携こそが、フルスタックAI開発を成功に導く最重要要素だ。各領域のメンバーが相互に領域を超えて協働することで、意思決定の速度と実行力が飛躍的に向上し、アウトプットの質も高まる。現在も「Biz-AI-SWがより深く結び付き、最終的には一体となる組織」を目指し、継続的な仕組みづくりを進めているところだ。

新たに参画するエンジニアやコンサルタントも、この環境に早期にフィットできるよう、オンボーディング体制を整備済みである。2025年にはソフトウェア人材の本格的な受け入れを開始し、オンラインリソースやペアプログラミングといった手法を通じて、短期間で成長を実現できる環境を構築している。

また、同社には実力と意欲を評価し、年次や肩書にとらわれず重要なポジションを任せる文化が根付いている。「強い一人が牽引できるプロジェクト体制」の実現に向けて、若手にも積極的にリーダーシップの機会を与えており、スピード感と裁量の大きさは大企業では得難い経験となるだろう。

「現在、当社は第二創業期の真っ只中です。技術と人材をテコに、さらなる成長を目指しています。この変革期にジョインするということは、単なる従業員ではなく、共に組織を創り上げていく仲間になることを意味します。プロダクトや開発プロセス、組織文化さえも、今まさに形作られている最中です。だからこそ、新しい仲間には積極的に意見を出してもらい、良い提案はどんどん任せていきたいと考えています」（松本氏）。

今なら、スタートアップ特有のカオスとダイナミズムを楽しめる環境と、上場企業グループという安定した基盤がある。そんな理想的なフェーズにおいて同社にジョインすれば、自らの手で次のステージへ押し上げる醍醐味を共に味わえるだろう。

今はまさに、同社にとって最高のジョインタイミングだ。組織は急成長中、事業は拡大フェーズに入り、プロジェクトもチャンスも豊富に存在する。テンダとのシナジーが本格化し、エンジニア・コンサルタントにとって極めて刺激的な環境が広がっている。

「もしあなたが、テクノロジーの力で既存の常識を打ち破り、ゼロから価値を創出することに情熱を持っているなら、今こそ飛び込んでほしいです。手を動かし、アイデアを形にし、レガシーに挑む──そんなエンジニア/コンサルタントにとって、当社はこれ以上ないフィールドだからです。第二創業期ならではの当事者感と成長機会が、ここにはあります」（松本氏）。