<strong>代表取締役社長・山下登氏</strong> 立命館大学経済学部卒。30年間の金融機関勤務を経て、当時の取引先でもあり大学の先輩でもある2代目社長に誘われ、1998年にニッサンキコー入社。経理部長的なポジションで、財務系のエキスパートとして蓄積したノウハウを発揮。 2000年6月に就任した専務職を経て、2003年4月、代表取締役社長に就任。 趣味は無類の野球狂であり、また読書にも時間をかける。

30年以上にわたって黒字経営を維持されていますが、安定した経営基盤を維持する秘訣はありますか？

フィルム包装は多岐に渡っており、カップヌードルの外装材から工業用資材を結束して輸送するための保護包装まで含まれます。商品が移動する時には必ず包装されるので、自動包装機械を必要とする業種は非常に幅広く、あらゆる業種からの引き合いがあり、一つの業種の景気に左右されないことが安定の一つの要因ですね。また、昔から包装機業界は「すき間産業」と言われていますが、上手くユーザー様の要望を引き出し、要望にかなった包装機を完成させてきたことが成果として実っているのだと思います。 営業的には、これまでは先方からの引き合いが多く、ある程度決まった顧客を相手にビジネスを展開することが出来ましたが、今後の情勢を睨み、あくまでも利幅が取れる受注生産体制を維持しながら、積極的な営業戦略をしかけていく必要を感じています。

御社で働く技術者にとってのやりがいとは？

まず、当社は“一品受注方式”で、顧客の要望をしっかりと受け止めながら設計・製造をしているため、案件ごとに異なる機械製作に携わることが出来ることです。 同じ業種でも目指すところが違うので、顧客の課題をヒアリングして、構想を練ってまとめる段階から開発に参画する設計者には、特にやりがいがある仕事だと思います。 お客様は大手企業からの案件が多いため、顧客要求事項もレベルが高い。近年は特に、「これまで1分間で10個包んでいたものを15個にして欲しい」などといった能力アップに併せ、省エネ・省資源への要望が多くなっています。 そのために精神面・体力面ともにタフさも要求されますが、そういった難問を1つ1つクリアして、最終的に出来上がったときに感じられる充実感・達成感は格別です。 また、日常生活の中で触れる様々な品物の中に、自分が開発した包装機械で包装されたものを随所に発見することが出来ることも大きなやりがいですね。自分がやったことが形になって、お客様に喜ばれ、消費者の生活にも役に立っていることが実感できるのです。物づくりの楽しさが全部含まれる仕事だと思います。

ご自身の労働観についてお聞かせください。

どのような仕事であれ、私はとにかく仕事が好きなんです。その中で、私が常に心がけていることは、「挑戦」という2文字。私は、現状維持は後退を意味していると考えています。現状に満足せずに常に前へ進むこと、常に新しい仕事に取り組むこと。それが職業人として、また、人間として忘れてはならない姿勢だと信じています。 何かに挑戦して実現するためには、“集中力”“忍耐力”“協調性”の3つは不可欠な要素です。そしてがむしゃらに頑張るだけではなく、次の行動のための用意周到な準備や自己管理も大事です。 しかし、人間は年中頑張るというわけにはいきませんから、仕事時間と自分の時間のメリハリは必要ですね。私の場合は、読書や、学生時代から親しんできたスポーツで切り替えています。

社員に求めることはどのようなことですか？

会社組織の中で自分の役割を確実に果たして欲しいですね。当社は、社員1人1人の創造力・行動力で発展してきました。営業と技術者では立場が違いますが、個々の役割を果たすことで組織力は向上するのです。 また、私は年に一度、全社員と個人面談をするなどして、社員がどんなことを考えているのかを把握することに努めています。その中で、社員はそれぞれ「自分がいなければ会社が困る」という誇りを持って働いていることがわかる。待遇についてもそれなりの要求をされますが、それを取りまとめていくのが私の仕事だと思っていますので、プライドをしっかり持って仕事に取り組み、自分の実力を十分に発揮して欲しい。

最後に求職者の方にメッセージをお願いします。

当社は誰もが“想い”を表に出せる会社です。「こんな機械が作りたい」という希望やアイデアは、出来るだけ実現していきたいと思っています。機械が好きで、チャレンジ精神を発揮したいという方、ぜひ話を聞きに来てください。