ソリューション事業とプロダクト事業の二本柱
アンドール株式会社は、ソフトウェア開発を手掛けるソリューション事業と、CADを中心とする自社製品の開発・販売を手掛けるプロダクト事業を展開している企業。大手SIerである東京コンピュータサービス(TCS)を中心とするTCSホールディングスのグループ企業で、2022年に創業50周年を迎えている。
●ソリューション事業
生産管理システムや販売管理システム等の基幹系業務システムをはじめとするビジネスソリューション、機械やロボット、IoTプロダクト等に組み込むソフトウェア開発を手掛けるエンベデッドソリューションの領域でシステム開発を手掛けるほか、自動車部品や携帯電話、デジタル家電等の機械設計、様々な電気製品や装置、輸送機器等に使われるLSIのデジタル回路設計を手掛ける。これらを担うエンジニアが、TCSをはじめとするSIer経由、もしくは直契約でクライアントを支援している。
同社は、プロダクト事業のCAD製品の提供を通じて顧客である製造業の設計部門と深いリレーションを築いているが、ソリューション事業においても組み込みや機械設計といった製造業寄りの領域を得意とするエンジニアを多数、擁している。製造業に強いことが同社ソリューション事業部門の強みと言えるだろう。
●プロダクト事業
独自開発による2DCADソフトウェア『CADSUPER』が主力製品。“純国産CAD”として、日本企業の顧客に密接に関わり合いながらニーズを吸収し、“業界No.1のドラフティング性能を持つCAD”を自負している。
3DCADにおいては、2003年に仏ダッソー・システムズ社と提携し、グローバルに利用されている『SOLIDWORKS』の販売代理店になると共に、『CADSUPER』に同製品を組み合わせた『CADSUPER Works』を提供。加えて『CADSUPER』の周辺製品を豊富に用意しているほか、CADだけでなく3Dプリンタや解析、CAM、ドキュメント情報管理等の関連製品もラインアップ。製造業の顧客を中心に累計で10万本以上の製品を提供している。
「3DCADが急速に普及していますが、主に機械や装置の設計においてはまだまだ使い勝手の良い2Dが使われる文化が定着しています。当社は、外資系には真似ができないお客様とのきめ細かなコミュニケーションを通じて、設計現場で最も使われるCAD環境の提供を目指しています」と執行役員技術本部長の内海光浩氏は話す。