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インタビュー画像代表取締役CEO・谷口 達典氏 大阪大学医学部卒業後、大阪の国立病院機構の病院等で循環器専門医として臨床に従事。心不全の病態や予後予測に関する研究で、日本超音波医学会奨励賞等を受賞。全国の若手医師が集うU40心不全ネットワークでは、第6期代表理事を務める。大学院在学中、スタンフォード大学発の医療機器開発人材育成プログラム『ジャパン・バイオデザイン』に第一期フェローとして参加。同プログラム第1号として株式会社リモハブを創業。

循環器専門医を目指した経緯をお話しください。

元々私が医師を志したのは高校1年生の時です。父が医師をしていたこともあったのですが、将来の職業を考えた時に、医師という仕事は「悪」になりにくいなと思いました。 その中でも循環器専門医を選んだ理由は、学問的な面白さがあったからです。医学の中でも循環器は理論的に説明しやすいという特徴があります。心臓はまさに血液を送り出すポンプです。例えば心不全という病気は、このポンプの機能が悪くなることを指します。そうすると心臓から血液を十分に送り出せず、息切れや足のむくみ、体重増加等の症状が出てどんどん悪くなる等、色々な症状が出てきます。その症状も、心臓の機能と病態を考えたら、そういうことが起こるということが理屈で説明しやすいのです。そこが非常に面白いと思いました。

起業にも関心を持っておられたのですか。

昔は全く興味がありませんでしたし、社長になりたいとも思ってはいませんでした。私が携わっていたのは臨床研究です。動物を使った基礎研究とは違って、実際の患者さんを診察しながら研究を進めます。現在も週に一度は大阪市内のクリニック等で診察をしています。 起業に関心があったわけではありませんが、ただ医療機器には関心がありました。最近でこそ日本発の医療機器を開発し始めているところが出てきましたが、私が2015年にジャパン・バイオデザインプログラムに参加した頃は、存在しませんでした。欧米ではスタートアップがリスクを取って医療機器を開発し、最終的に既存の大企業がそういったスタートアップを買収し、自社の販売チャネルで全世界に広めていくというエコシステムが出来上がっているのですが、日本にはそういう仕組みがありません。 ジャパン・バイオデザインプログラムに参加したのは、純粋に医療機器開発について学びたいと思ったからです。ただ、10カ月間ほど続けて行く中で、日本でも欧米のようなエコシステムがあれば良いなと思いましたし、イノベーションをもたらすような医療機器を開発する人材が育つ必要があると考えて自ら起業することになりました。 このように起業したきっかけはジャパン・バイオデザインプログラムだったのですが、心臓リハビリの領域で起業したのは、元々の私の専門領域が心不全だったからです。心不全の最大の課題の一つに「再入院率の高さ」というものがあります。これを解決するために色んな薬が開発もされているのですが、まだまだ十分ではありません。そして、薬とは別の非薬物療法として、この再入院率を下げる有効な治療の一つに心臓リハビリがあります。心臓リハビリは、患者さんが医療機関で運動療法などを医療者のモニタリング下に実施するのですが、頻回の通院が必要ということもあって実施率が1割にも達しません。バイオデザインは、医療現場の課題からニーズを見つけ、それを解決するソリューションを生み出すプログラムです。私はこの課題をIoTを使って解決できるのではないかと考え、遠隔心臓リハビリの領域で起業しました。現在は、医師主導治験を進めており、今後全国でこの医療が当たり前のように受けられることを目指しています。

長期的なビジョンをお話しください。

将来的には遠隔リハビリシステムを、心疾患だけではなく、他の領域にも広げていきたいと考えています。例えば、認知症予防やうつ病、生活習慣病、高血圧糖尿病、腎疾患、肺疾患、色々な疾患に運動療法は有効と言われていますので、そういった領域での有用性検証は進めていきたいと考えています。 また、開発中のシステムは、運動だけではなく健康管理にも活用していきたいと考えています。現在も少しずつ、生活指導や服薬管理、栄養指導等を行っています。そういうところもブラッシュアップして、最終的には、在宅疾病管理のプラットフォームを目指します。 そういった取り組みが、医療機器を作るスタートアップや人材が育つきっかけになれば嬉しいです。

“For the patients”というスローガンはいつから掲げておられるのですか。

リモハブができる前、ジャパン・バイオデザインプログラムでプロジェクトを進める時からメンバーと話し合っていました。その“患者さんのために”という理念は、現在のメンバーにも引き継がれています。我々のプロダクトを使ってくださっている患者さんに喜んでいただいていることを実感することも多く、それを活力に進んでいます。最近は自分事として考え、動けるメンバーも増えており、活発に議論を交わしていますが、常に“For the patients”というスローガンに立ち返りながら意思決定をしています。普段はあまり表に出しませんが、心の内に熱さを秘めた専門家が集まる良い社風ができているように感じます。 リモハブのコアであるプロダクトを作るエンジニアにも、事業そのものが持つ社会課題性の高さに共感していただいて、新しい医療を作り出すために力を発揮してほしいと考えています。

最後にメッセージをお願いします。

当社は2022年4月にエア・ウォーター社にグループインしました。大企業としっかり提携し、安定した経営基盤や、潤沢なリソースを活用しながら、事業を進められるところも一つの魅力だと思います。 また、リモハブの事業は、デジタルセラピューティクス(DTx)という分野に入ります。昔は薬やカテーテルで治すことが当たり前でしたが、現在は、アプリなどのデジタル医療で治す時代になってきました。今後はますます医療の世界もプログラムの活用が進んでいきますので、そういった経験があるエンジニアは、貴重な存在となるでしょう。私自身、ジャパン・バイデザインプロダクトの1期生を経験しましたが、先陣を切るという体験は貴重です。いわゆるファーストペンギンとしてのリスクも高いですが、その分、他では味わえない経験もできるはずです。

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