原田 大介 代表取締役 経験豊富で誰からも頼りにされる、心優しき経営者。30歳を目前に未経験でIT業界に飛び込み、システム開発会社で17年働いたのちに独立。エンジニアが安心してキャリアパスを構築できる会社を目指してROKAIを立ち上げた。 今でも現場でPMを務めるプレーイングマネジャーとして会社を経営。人とのコミュニケーションが大好きな人柄を慕って、前職でともに働いたエンジニアなどが徐々に集まっている。

卒業後はどんな進路を選びましたか？

アルバイトしていた会社にそのまま就職しました。飲食店を展開する会社でしたが、そこでいろんな人と働くことで、人に興味を持ったのがキャリアのスタート地点。店舗の責任者を経験しながら、30歳手前まで飲食店スタッフとして働いていました。 飲食店で働いていると、将来的に自分の店を持ちたくなるものですが、私はあいにく「料理人」ではありませんでした。店舗運営のノウハウは積んでいましたが、料理人を雇用して飲食店を開業するのはハードルが高く、自分も手に職を付けたいと考えて飛び込んだのがIT業界でした。 右も左もわからない業界で、ゼロからスタートを切ってから17年間、システム開発会社でキャリアを積みました。プログラマからはじめプロジェクトマネージャーを務めるまでに成長させてもらい、営業職も経験しました。最終的には部長のポジションを任され、そのまま骨を埋めてもよかったのですが、思うところがあってROKAIを立ち上げ独立しました。

ROKAIを立ち上げたきっかけは？

システム開発会社で働いていると、どんどん人が辞めていくのを見ます。それぞれ事情があってのことでしょうが、優秀なエンジニアが辞めてしまうのをもったいないと感じていました。私がマネジメント職のポジションに居座っていると、若い人材が活躍するためのポジションが不足する。それなら、いっそのこと独立して若い世代が活躍できる会社を自分で経営しようと思いました。 たった一人での独立。最初は、これまでお世話になった会社、特に取引先へあいさつに回り仕事をもらいました。そのうち、前職で一緒に働いた仲間が一人、また一人と集まってきて現在のROKAIが形成されました。 エンジニアが働きやすい環境を整えて、みんなでキャリアアップできる会社を目指しています。今の規模の組織なら、一人ひとりのエンジニアと向き合えます。前職の会社では、エンジニアのキャリアに向き合うことは少なかったのですが、ROKAIは自分のキャリアを真剣に考えるエンジニアと一緒にキャリアを作っていける会社にしたいです。

プロジェクトマネージャーとして、仕事で大切にしていることは？

相手を知ることです。プロジェクトに参加しているエンジニアはもちろん、その周辺にいるあらゆるステークホルダーとのコミュニケーションを大切にしています。扱っているのは「システム」ですが、その先にいる「人」を見てプロジェクトを進めることが大切です。 昔から「ステークホルダーを捕まえるのが上手い」と褒められますが、特別なことをしている意識はありません。人が好きなので、自然といろんな人との付き合いが増えますし、自分から積極的に人の輪に入るように心掛けています。誰かが一緒にゴルフへ行く算段をしているところに居合せたら、私も行きたいと手を挙げます。些細なきっかけから、人の輪は広がっていきます。 私が現在関わっているプロジェクトでも、外部から参加している私の元に情報が集まってきます。プロジェクトをスムーズに進めるには、普段からの根回しが重要。会議室で物事を上手く進めたいなら、裏で話を通しておくことです。 願い事を聞いてもらうには、相手の願いも聞く。困っていることがあれば、喜んで協力します。そうして人間関係を作り上げておけば、プロジェクトが暗礁に乗り上げたときに誰かが助けてくれるものです。

原田代表にとって「仕事」とは？

仕事は趣味の延長ですね（笑） 仕事は楽しんでやっています。自分で選んだ道ですから、やりたいことをやっている。当然、仕事を楽しめます。やらされ仕事と違って苦労がないです。前職の会社で働いているころから、代わらない感覚です。飲食店で働いていたころも、朝から晩まで働いていました。楽しんでやっているから、特に苦ではありませんでしたね。今の会社でも、私が一番働いています。自分が好きでやっているので、社員に「真似ろ」とは言いませんけどね。 社員に言ったことがあるのですが、私には将来の夢があって、「工場」を持ちたいんです。IT企業の社長が「工場」を持つというのは意味が分からないかもしれませんが、一つの製品を作るためにみんなが力を合わせている点に魅力を感じます。 ROKAIも社員がそれぞれの特性を生かしながら働き、力を合わせて何かを作り上げる「工場」になってくれれば、私はうれしいです。奇想天外なことを言っているように思われますが、私の中ではすべてつながっています。

原田代表の趣味は？

仕事ばかりしてきたから、あまりこれといった趣味がないのですが、強いてあげるなら「食べ歩き」です。飲食店で働いていた経験があるからかもしれませんが、いろんな「名店」と呼ばれる店で食事をしてみたいです。 会社の忘年会や懇親会では、私のセレクトで「名店」と呼ばれる店を利用します。普段、自分の財布では行けないような店でも、会社の経費ならみんなも楽しんでくれるかなと思っています。福利厚生にはもっと力を入れていきたいですから、これからも「名店」で食事をする機会を作りたいです。 食べ歩きをするに際し、リサーチするのも楽しみです。会社の飲み会などが決まると、私は率先して美味しいものを食べさせてくれる店を探します。高額な飲食店で食事をすると、金額以上の満足が得られます。一流の仕事を知ることで、自分の仕事を進め方のヒントにできることもあります。