リモートウェル株式会社

リモートウェル株式会社が開発・提供する『Remotewell』は、誰でも簡単にアクセスできるオンライン通信ツール。ほかのオンラインミーティングツールと比較すると、ビジネス利用を想定した数々の機能を備えているのが、『Remotewell』の大きな特徴だ。

『Remotewell』は、QRコードを読み込むだけで、簡単に3ステップでオンライン通信ができる。一般的なオンラインミーティングツール利用するためにURLを発行する等、事前の共有が必要。しかし、『Remotewell』ならQRコードを読み込むだけ。これにより自治体や店舗等の窓口業務での利用が容易になる。

「キャリアショップのスマートフォン販売において、オンライン相談窓口として活用すれば、オンラインで相談できることを『Remotewell』で一括して担当することで、実店舗での販売をサポートすることが可能。円滑に対応できる『待機室機能』を備えており、順番待ちが発生する際には、一目で順番が分かるユーザーインターフェースになっています。具体的な順番を可視化することでユーザーの離脱を減らせます。待機室に広告を表示することもできます」（代表取締役・澤孟澄氏）。

オンライン接客ツールをイメージして開発された『Remotewell』は、機能追加でオンラインビジネスにも対応した。決済機能を搭載したことで、サービス提供者が『Remotewell』を使って通話時間に応じた価格設定を行うことができる。

「決済機能を備えたことで、アイドルのライブ配信や家庭教師の授業等、様々なシーンで、時間に対する対価を得られるようになります。毎回違う価格にすることや、キャンセル料金の設定も可能。アプリ上で決済まで行うことができ、利用者にとってもストレスフリー。通話時間の延長や追加課金をすることもできます」（澤氏）。

管理者アカウントで通話中に確認できる監視機能もあり、自社のタレントや塾講師、コンサルタント等が、ユーザー・顧客に対して適切な会話ができているかをモニタリングできる。営業ツールに使えば、新人研修にも活用できる。オンライン通話は録画することもでき、録画した動画に価格を設定して販売することも可能となっている。

LINE連携でサービス提供者からユーザー・顧客に対してプッシュ通知ができ、ユーザーからも簡単に問い合わせをすることができる。Googleカレンダーとの連携で、カレンダーに金額を入力するだけで価格設定をすることも可能と、ビジネスをスムーズに進められる機能が満載だ。

ビジネスで使えるオンライン通信ツール『Remotewell』を提供する同社では、現在、動画データを活用し、コミュニケーション解析を行うツールの開発が進められている。

「オンライン通信ツールの動画データを活用した取り組みを進めています。ツールで話をしている人の表情やしぐさ、声、あるいは話し方、話の内容をデータ分析することで、人間の心理状態や感情を見える化します。オンライン通信ツールを使った会社のミーティングで話す際の、社員の表情や声色で判断して、メンタル面で疲労が見受けられる社員がいれば、産業医に対応してもらう等の対策を講じることができます」（澤氏）。

人が会話する動画データからその人の感情や心理状態を読み解く技術は、様々なシチュエーションで活用できる。例えば、上司と部下、あるいはチームメイトの相性を測ったり、組織のエンゲージメントを上げたりするのにも使える。

「オンライン通話ツールの動画データから人間の表情や声色で心理状態を明らかにする取り組みを始めたきっかけは、リモートワークが増えたからです。リモートワークは、人々の働き方を効率的にしましたが、一方で弊害も出ています。その一つが、メンタル面での疲労です。リモートワークが浸透して、鬱病と診断される人が2.2倍に増加したとのデータもあります。仕事とプライベートの境目が曖昧になり、オフィスワークのように隣に誰かがいるわけでもなく、メンタル的に孤立を深めてしまうケースがあるといいます。オンライン通話ツールでメンタル面のシグナルを読み取ることができれば、リモートワークは今よりも快適になります」（澤氏）。

リモートワークがもたらすもう一つの弊害についても。リモートウェルは解決へ向けて研究・開発を進めていると、澤氏は続ける。

「リモートワークの一つの弊害は、働く際の姿勢です。オフィスワークと違って人目を気にしなくていい代わりに、働く際の姿勢が悪くなる傾向にあります。事務職やエンジニア等、元々デスクワークをしていた人だけでなく、接客や営業もオンライン化することで、デスクワーカーが増えます。そうなると当然、姿勢が悪い弊害が広まります、加えて、通勤がなくなったことで、運動する機会が減って、これも健康に悪影響を及ぼします。当社が開発中のコミュニケーション解析を活用すれば、社員の姿勢をチェックして専門家によるアドバイスを送ることもできます」（澤氏）。

オンライン通話ツール『Remotewell』の開発に加えて、コミュニケーション解析ツールのプロトタイプの開発も進めている同社は、これまでに2億円の資金調達を済ませている。2022年9月をめどに大幅な資金調達も予定しているという。

「創業以来、これまでは開発をメインに組織作りをしてきました。『Remotewell』の開発もひと段落して、これからサービスをグロースさせるフェーズに入ります。それに合わせて、セールスやマーケティング、カスタマーサクセスのメンバーを増やして、組織化を進めていきたいと考えています」（澤氏）。

セールスやマーケティング、カスタマーサクセスの仕事は、単に『Remotewell』を販売するだけでなく、『Remotewell』の新しい使い方を生み出していく仕事でもある。メンバーがそれぞれアイデアを出して、『Remotewell』を活用できる業界やシーンを創造することでサービスも会社もグロースする。

「セールスもマーケティングもカスタマーサクセスも、クライアントの声をもとにどんどん『Remotewell』の可能性を模索してほしいと考えています。そして、これから入社するメンバーはリモートウェルのコアメンバーとなって、それぞれのチームの組織作りにもチャレンジしてほしいです。まだ走り出したばかりのスタートアップです。一緒に会社を、そして市場を作っていきましょう！」（澤氏）。

営業2名、カスタマーサポート1名、バックオフィス1名、そしてエンジニアが11名の計15名体制のリモートウェル。昨今のスタートアップベンチャーらしくフルリモートのワークスタイル。大手町のコワーキングスペースにオフィスを借りているが、ほとんど誰も出社しないという。

「完全フルリモート、営業もオンラインでセールスをしています。オフィスは借りているので、出社したい人はいつ出社してもOKですが、出社するメンバーは少ないです。営業のメンバーは一人名古屋在住ですからね。私はセールスの出身なのですが、オンラインセールスだと効率的な営業ができます。普通の営業なら一日4件が限度のところ、リモートでの営業なら7～8社は営業できます。だから成長のスピードも速められます」（澤氏）。

最初のサービスがワークし始めたばかりのスタートアップ。自由かつ責任を伴う働き方ができる反面、職種の壁にとららわれない柔軟な働き方が求められる。

「キャリアアップを考えている人材なら、存分に経験値を稼ぐ環境があります。自分の腕を試すつもりでチャレンジしてほしいです。組織が完全に出来上がっていないから、色んな仕事を経験できるはずです。カスタマーサクセスがマーケティングを考えることもあれば、セールスが開発に意見を反映させることもあるでしょう。セールスの人材には、自ら考えて営業先を開拓してほしいと思っています。開発したツールの効果的な使い方を考えて、これまでにない業界に営業してくれれば、開発チームで追加機能を開発します。そうやってメンバーが一丸となって、サービスと会社、そして自分自身をグロースさせていきましょう！」（澤氏）。