代表取締役社長　北田 祥人氏

ご略歴をお教えください。

1993年に大学卒業後、大手ゼネコンに入社し、医療機関や介護施設の建設部門に配属され、建築士として設計や監理業務に従事します。そこで多くの医師や経営者と知り合い、ネットワークを構築しました。2007年に独立して、医療機関や介護施設の設計・監理業務を手掛ける株式会社アーキテクトラボを設立します。 新規の医療機関の開業が規制される動きが出て、この分野の設計や監理業務が減少することが予測できました。また、医療機関経営者ネットワークの間でM&Aの動きが出始めると、当社にその仲介が要請されるようになります。そこで、M&Aや再生支援も手掛けるようになりました。そうした中で、地域の医療機関グループ間を連携させる仕組みづくりのニーズが高まり、2017年に当社を設立することにしたという経緯です。

御社を設立して、どういったことが実現しつつありますか？

『TASUKY』の開発には、医療現場を詳しく知る必要があります。また、開発した『TASUKY』の改善や普及・浸透を図る上で、実験場となる医療機関が必要なことから医療法人も設立し、クリニックを開設しました。自らリスクを取って『TASUKY』を展開させていく体制を取ったということです。また、このクリニックを分院させ、開発事業で「多摩南野ヘルスケア複合施設」や「滋賀県長浜地区分譲マンション」の開発も実現させました。さらに、コロナ禍となって医療機関ネットワークから医療用ガウンやマスク等のニーズも寄せられたことを機に繊維事業もスタートさせると、これを大きく伸ばすこともできました。 このように、一つのことから色々な事業が派生し、現在の3事業と医療法人を擁する業容まで発展させることができたと自負しています。 また、アーキテクトラボは個人会社として自分一人の考え方でやってきましたが、当社は2025年にIPOを予定していて、既に多くの株主の資本を導入し、取締役や社外取締役をお迎えしています。これによって様々な考え方を聞き、取り入れることでより発展性のある企業グループにすることができていると考えています。

北田さんの仕事観をお聞かせください。

仕事を仕事として考えているということがありません。人と関わることが好きでやっていますし、自分の可能性をぶつけて成長し続けたいという自然な思いでやっているからだと思います。多くの人に役立つことには積極的に動くというポリシーがあるので、忙しい状態を忙しいと認識することもないですね。寝ている時以外は、どうしたらもっと会社が良くなるか、株主にできることはないか、どうすれば社員をもっと覚醒させて活躍させられるか、といったことを常に考えています。大変なことなのかもしれませんが、それが楽しいという感じです。

社員に対して、どういった存在になってほしいかの思いをお聞かせください。

仮に私がいなくなったとしても、一人ひとりが自分の実現させたいことを目指して事業を継続させていってほしいと思います。そういう点で、それぞれが経営者感覚を持ち、家族を養い、友人を支えられる存在になってほしいですね。多くの人は他力本願で責任を回避しようとするものですが、そうではなく自力本願、自責の念で進んでいってほしいです。そして、壁にぶつかっても諦めることなく実現するまでやり遂げてほしいと思います。 よく、活躍している人に向けて「恵まれた環境にいる」「自分とは違う」等と当初から諦めて努力をしない人がいます。しかし、大谷選手やイチロー氏は、人が寝ている間でも努力を続けるような姿勢で、世界トップレベルの存在になれたのです。ですから、それぞれのポジションにおいて、トップを目指す努力を惜しまず、成長し続けてほしいと願っています。 当社には、ミドル・シニア層向け会員制サロンの『このまちサロン』を運営していますが、社員にも利用してもらえます。また、クリニックも運営していて、社員は医療従事者枠でコロナワクチンの接種もできます。こうしたメリットも提供できるので、これから入社する方も是非活用してほしいと思っています。

オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか？

常に仕事のことを考えているのですが、それを強制的にストップさせて頭を休める必要もあります。そこで、週1～2回はサウナに行きます。10分も入っていると意識が朦朧とし、水風呂に入ると余計なことは考えなくなります。そのように頭を休めることもストイックにやっていますね。また、夜中に動画配信サービスで映画鑑賞等をして頭を空っぽにすることもあります。