エイチ・シー・ネットワークス株式会社

エイチ·シー·ネットワークス株式会社（以下、HCNET）は、ネットワークインテグレーションとネットワーク機器の自社開発・販売を手掛ける会社だ。旧社名は日立電線ネットワークス。日立グループの会社だったが、2016年にさらなる飛躍を目指してグループを離れた。日立電線の情報システム部門からスタートし、約40年にわたってネットワークインテグレーションの業界では知る人ぞ知る、隠れた業界のパイオニアだ。

HCNETの特長は、大学、研究機関、総合病院、大企業、地方自治体等の大規模プロジェクトを手掛けており、かつ長年にわたりお客様の信頼を得ているところだ。
ホームページには、その輝かしい実績のごく一部の事例が紹介されている。中でも大学と病院案件は特に注力し、得意としている分野だ。

「大学は、毎年4月に何千人が入学し、3月にほぼ同数が卒業していきます。こういった大学向けセキュリティ強化のために認証システムを導入しようとすると、そういった管理に適したセキュリティ製品はなかなかなく、当社は自社で開発しました」こう話すのは、サポート本部ビジネスサポート部で部長を務める杉本容一氏だ。構築の際は国内外から最適な製品を探すが、必ずしも日本のマーケット、業界業態にピタリとフィットした既製品があるとは限らない。大学はその一例だ。
HCNETの場合、インテグレーションが優れていることに加え、経験と知見を活かした数々の自社製品・ソリューションを持っていることも、他社との差別化ポイントの一つとなっている。

大学は、理系・医系の研究開発を行う大学等、セキュリティの要求が高いプロジェクトを多く手掛けてきた。病院も、がん研有明病院、慈恵医大病院、NTT東日本関東病院等、日本有数の大病院が並ぶ。
慈恵医大病院は国内4病院、計約2700床の規模で、これらを支えるITインフラの提案・構築から運用保守までワンストップに提供している。
新橋にある本院は2020年に建て替えを終えたばかり。
提案の段階から何年もかけた一大プロジェトを完遂した。
大規模プロジェクトが中心のため、競争相手は超大手SIerやその系列会社となる。
対してHCNETは従業員数400人弱だが、杉本氏は「ネットワークインテグレーターとしての技術力、知見や実績は、大手企業と何ら遜色ない」と言う。
むしろ少数精鋭であることで、スピーディーにフットワーク軽く対応できるところが強みだ。
提案、設計・構築、運用し、何年かに一度のリニューアルというサイクルの中で、ひとたび構築を手掛けたお客様に対しては、構築後のサポートを通じて信頼関係をより強固なものとし、次に繋げる。一方で、様々な機会を活用してHCNETが持つ知見を広く発信しており、新規のお客様からの問い合わせも絶えない。
ネットワークインフラは、産官学医全てにとって将来を見据え積極的に投資しなくてはいけない領域だ。いわば社会がHCNETの力を求めており、業績は安定している。

豊富な経験と知見から生み出される強みの最たるものは、お客様の業務を深く理解し、常に半歩先を行く「あるべき姿」を示す提案力だ。
例えば、杉本氏の名刺には、「日本医療情報学会認定 医療情報技師」とある。
医療情報システムに関する専門誌で医療機関のネットワークセキュリティについての論文を発表したこともあるほどだ。

HCNETでは、これは珍しいことではない。
同社、および同社の社員は医療分野に限らず、産官学医いずれでも「特定の業界・業務×ネットワーク」において、間違いなくトップレベルの専門家だからだ。
「どちらのお客様も、他のお客様がどのようなネットワークを導入しているのか、詳しくは知りません。一方、我々は数々の病院、大学、役所、企業等、同じ業界の経験も異なる業界の経験も積み、様々な知見とノウハウを持っています。
お客様が要望するものをそのまま提供するのではなく、今までの知見とノウハウをから導き出された、そのお客様に最適なネットワークを提案し、実現します」（杉本氏）。

目の前のプロジェクト以外にも、日頃から世の中を見渡し「こうなればいいのに」「こうすべきだ」と感じることも多いという。特にコロナ禍以降、急速に社会はDXに向けて動き出したが、まだまだ上手く機能していないと感じることは多い。今こそHCNETが最新の情報を発信し、知見と経験を社会に還元していかなければならない。そんな使命感を持ち、社会を支えるという気概を持って仕事に臨める点も、同社の特長の一つだ。

なお、2020年にオリックス株式会社から出資を受けたことで、新たなスタートを切った。オリックスは膨大な取引先を持つ企業グループであり、新規のお客様と出会うチャンスも広がった。
これを足掛かりに新規事業にも積極的に取り組み、さらなる成長を実現していく。

現在、代表取締役社長を務める大江愼一氏は元システムエンジニア。大江氏に限らずHCNETの歴代の社長は皆エンジニアとしての経歴を持つのが特徴。HCNETであれば、技術職にとどまらず経営層としてのキャリアを築くこともできる

エンジニアは構築からスタートし、次第に上流工程へと進む。その先は、大江氏のように組織をまとめる役割を担う。一方、マネジメント方面ではなく、エキスパートとして技術を極めていく人もいる。エンジニアも営業も、そのほかの職種も本人の志向や適性に応じてキャリアを形成し、長く働ける会社だ。

新卒とキャリア採用の比率は概ね45対55。昔からキャリア採用を行っており、社内は様々なバックグラウンドを持った人材が、それぞれの強みを発揮して活躍している。事業拡大に伴い、この2年は特にキャリア採用を加速しているところだ。多様性に富む組織であり、これから入る人も馴染みやすいだろう。実際、離職率も1%台と極めて低い。

杉本氏も、実は20年以上前に中途で入社し、以後、数々のプロジェクトに関わってきた。振り返って言う。「ビッグプロジェクトに関われることが大きなやりがいです。例えば街中を歩くと、ショッピングセンターや公共施設等、我々がネットワーク構築に関わってきた様々な現場を目にします。ここのセキュリティを我々が守る、社会を支えているという実感を持てます」

採用を担当する管理本部 人事総務部 部長の林泰造氏も、キャリアで入社したメンバーの声を紹介する。「前職では、客先常駐や変化に乏しい仕事に対して面白みを感じられなかったという話はよく聞きます。その点、当社では、今までできなかった規模の案件に携わり、スキルを磨けることにやりがいを感じてくれています」もちろんビッグプロジェクトは大変だが、キャッチアップの努力ができる人なら十分にやっていける。
様々なバックグラウンドの人が馴染み、新卒も中途もなく活躍している姿に勇気ももらえるだろう。

既存のお客様、新規のお客様からの引き合いは多く、現状のマンパワーでは期待に応えられていない今、採用は喫緊の課題だ。
産官学医の様々な場がより便利に、より安心安全に機能するために不可欠なネットワーク。社会に資する仕事をしたい人、より自分自身を成長させたい人、あるいは現在の仕事に物足りなさを感じている人に、是非挑戦してほしい仕事だ。
なお、日立グループの流れを汲み、手厚い住宅補助をはじめとした各種福利厚生も充実している。働きやすさは申し分ない。HCNETは様々な魅力に溢れる会社だ。