株式会社リアークスファインド

「私達は人と不動産のかけ橋となり 豊かな人生へ貢献します」との企業理念を掲げ、不動産ビジネスを展開している、株式会社リアークスファインド。同社は不動産販売事業、不動産管理事業に続く第3の事業として、テクノロジーを活用したコミュニティ事業を手掛ける。そのためのアプリの開発・運用やブランディングを担うインハウスエンジニアを求めている。

●不動産販売事業
主に東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県で中古マンションを仕入れ、リノベーションを施して再販するビジネスを中心に、マンションや戸建住宅の仲介・売買・賃貸を手掛ける。
あえて駅から徒歩10分以上の安いファミリー向けのマンションを仕入れ、子会社の施工会社でコストを抑えたシンプルなリフォームや利便性と安全性を高めたリノベーションを行い、不動産のプロの目線で物件の価値を高め販売することで多くのニーズに応えていることが特徴。2013年の設立以来、マンション・戸建合わせて約800戸を販売している。

●不動産管理事業
投資用ワンルームマンションの賃貸管理、および理事会や総会の運営サポート、子会社を通じた清掃や設備管理等のマンション管理サービスを手掛ける。住人の近くにいる不動産会社を強調し、物件売買の相談を寄せてもらうようにすることも本事業の狙い。

●コミュニティ事業
“マンション管理を手のひらで”というキャッチコピーの自社開発アプリ『トクミン』シリーズを活用し、マンション内の住民同士のコミュニティやエリアのコミュニティ形成を支援する。

・『トクミンARCH』：「隣に住んでいる人の顔が分からない」と言われる昨今の日本のマンション事情。マンション管理組合の運営が困難となり、修繕がスムーズに決まらないといった問題を抱えるマンションも少なくない。『トクミンARCH』は、マンションの住民や管理会社向けに、掲示板の通知や理事会・総会等の開催通知および議事録等の共有、投票等を行うことを通じてマンション管理の煩わしい手続きを効率化する。マンション内の駐輪場や多目的室等の利用申込機能も搭載。当該機能を持つアプリとして唯一の存在だ。
実際にマンション管理を行い、実務を知り尽くしている不動産会社が直接開発していることに加え、管理する社員による人的サポートと合わせてのトータルサポートになるため、実際の現場で痒い所に手が届くサービスとなっている点が強み。

また、マンションが立地するエリアのイベント情報やショップ情報を掲載したり、マンション住民やご近所間で売り買い・貸し借りのできる機能を開発中で、これにより地域コミュニティの形成を支援していく。

同社の代表取締役である大人慶太（おおひと・けいた）氏は、鹿児島市で生まれ育ち、働きながら通信制の高校で学んだ。父親が宅地建物取引主任者の資格を取得したことから不動産業界に興味を持ち、20歳で上京し中堅の不動産会社に入社する。そこで8年半ほど営業職として活躍し、当初から思い描いていた「20代で独立する」ことを実行。2013年2月、東京都新宿区でリアークスファインドを設立した。
「その時、社長の役割とは何で、何をすべきか思い悩んだのです。色々な人の話を聞いて辿り着いた答えが『より多くの人を幸せにすること』でした。では、誰から幸せにしていくべきか。当時独身だった私は、仕事を共有する最も身近な存在として、社員を幸せにする会社をつくろうと考えたのです」

そのためには、仕事を通じて成長を実感し、自己肯定感を持てることが不可欠。「成果にこだわり新たな価値を見つけ出します」との社内に向けた経営理念を打ち出し、社員が成長できる環境づくりに取り組んできた（詳細は後述）。

そんな同社は、2019年から2031年までの12年間を3年ごとに区切り、第1～第4フェーズに及ぶ長期経営計画を進めている。
第1フェーズのテーマは、「フロービジネスとストックビジネスの両立」として、マンション管理事業の立ち上げ等を主眼に置いた。
2022年7月からの第2フェーズは、「既存概念にとらわれない不動産の価値創出」をテーマに、専門性を高めて期待を超える満足の提供やコミュニティ開発サービスの規模拡大等を目指す。
2025年7月からの第3フェーズは、「不動産に携わる人々への安心と安全を提供」をテーマに、住環境の底上げやコミュニティ開発サービスのデファクトスタンダード化を目指す。
2028年7月からの第4フェーズは、「コミュニティの創出・形成・提供」をテーマに、管理業務の全国展開によるコミュニティ形成支援拡大や不動産流動化事業の最先端の追究による新たな価値創出に挑む。

「こうしたビジョンの実現のため、IPOを行って資金力や信用力の向上と優秀な人材の採用を進めます。そして、不動産売買事業の拡大はもちろん、日本一のマンション管理事業者となり、従来の消極的なマンション物管理の在り方に一石を投じて新たなステージを目指します」と大人氏は意気込む。

2022年2月現在の社員数は約90名で、平均年齢は31歳。個人の成長が会社の成長に繋がると考えている同社は、組織と共に個人も成長できる仕組みとして「成長するための機会の提供」と「成果の社員への還元」に力を入れている。

●成長するための機会の提供
・MBO評価：給与テーブルや評価項目を予め明示し、経営層による一方的なマネジメントではなく社員の自己管理による目標管理制度にすることで、会社全体の目標達成と働く意欲の向上を図る。月1回の1on1を実施。
・社外研修：社外の研修を会社が費用を負担し就業時間中に受講できる。
・宅建勉強会：不動産業界で働く上で不可欠の宅建資格の取得のため、外部講師を招いての勉強会を実施。

●成果の社員への還元
・表彰制度：優秀な成績を収めた社員を21の賞で称えている。月間および年間で最も高い業績を上げた社員に対する「トップ賞」や、バックオフィス部門で最も成果を上げた社員に対する「成長賞」、7項目からなる行動基準を最も実践した社員に対する「行動基準賞」等がある。
・報酬制度：成果を上げた社員に20～50万円程度のインセンティブを支給。営業職だけでなく、銀行との取引を担う経理担当者が成果に繋がる物件情報を得た場合等、バックオフィス部門もチャンスがある。

そして、コミュニケーションの活性化を組織風土づくりの基軸とする同社では、数か月ごとに「ビンゴ大会」を開催している。社員による共済会の予算と会社の予算を合計して豪華な景品を用意。ビンゴカードは行動基準の実践等、優れた取り組みを行うとピアボーナスとして支給されるので、社員によって枚数が異なるのが特徴的。「毎回、大いに盛り上がる」と大人氏は話す。
そのほか、懇親会や高尾山ハイキング等のイベントも少なくない。

『トクミン』シリーズの内製体制を目指す同社。エンジニアの位置付けや重要性、期待値について大人氏は次のように話す。
「経営や事業の方針を直接聞くと共に、エンドユーザーの反応も直接確認できる環境があります。私自身も目下システム開発の勉強をしていますが、素人です。システム開発方針にも是非口を出してほしいと思っています。そして、アプリ開発だけでなく、Webマーケティングやブランディングにも取り組んでいきたい。SESやフリーランスとして業務に不満を持っている方等、新たな価値を創出する自社プロダクトづくりをコアメンバーとして手掛けられるチャンスがあります。一人で黙々とつくりたい人より、チームでコミュニケーションを取りながらつくることが好きな方に是非来ていただきたいと考えています」

不動産テック企業としての側面を強化していく同社の重要なポジションを担うことは、大きなやりがいがあるに違いないだろう。