コロナ禍でも事業成長を続ける、メーカーに縛られない「マルチベンダー」
伊藤忠グループで、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の事業会社であるCTCエスピー株式会社。トータルソリューションプロバイダとして、ビジネス戦略をITに落とし込む企画設計やコンサルティング、そのためのITシステムの導入・保守・運用等を手掛けている。
「当社の一番の強みはマルチベンダーであること。メーカーに縛られず、世界中の良い商材を扱いながら、お客様のビジネスの課題解決を行っています。メーカーに依存しない提案力を評価していただき、コロナ禍においても事業拡大中です」と話すのは、人事総務部部長の岡田俊樹氏。
実はCTCエスピーの創業は、CTCの発祥と深く関わっている。元々CTCはワークステーションの販売会社としてスタートした会社で、それに伴って必要となるプリンター等のサプライ品を提供する事業会社として立ち上がったのがCTCエスピーだった。
「その後、CTC自体のビジネスがトータルソリューションプロバイダ事業に変わっていく中で、当社も『CTC血統のITベンダー』として、ソリューションビジネスのCTCエスピーに変革しているのです」(岡田氏)。
同社の主要なソリューションは四つ。RPAをコアとして、新たなワークスタイルバリューの創造を追求する「ワークスタイル変革」、いわゆるシンクライアントと呼ばれる、パソコンを集中管理する仕掛けを提供する「エンドポイントセキュリティ」、企業のセキュリティリスクに備える「ネットワークセキュリティ」、放送メディアとインターネットの融合における、マーケティングツールとしての映像コンテンツの製作から配信をトータルで提供する「マルチメディア&コンテンツ」だ。
CTCとの差別化としては、会社規模が大きいが故にCTCでは扱いにくい商材を、小回りの利く同社が担当することが多いそうだ。それこそ、目利きによって「ブレークするか分からないがちょっと面白そうな新しい商材」にチャレンジしてみるような面白さがある。
主に中堅企業向けの直販事業と、CTCを経由した間接販売の二つが軸となる。今後は直販事業を積極的に拡大させていこうと考えており、そのためにインサイドセールスにも力を入れていくつもりだという。