「シビックテック事業を手掛ける上で根幹となるのは『地域(=ローカル)』の考え方。私達は『地域』=『地方都市・田舎』だとは考えません。ローカルとは『近しいもの/隣同士のもの/近傍』を指す言葉であり、決して周縁を意味しません。「東京 VS ローカル」といった都市部と対立する概念ではなく、それぞれのローカルが自分達の個性を最大限に生かして、そこで住み働くことを意味します」(代表取締役CEO・山田圭飛氏)。
ハコレコドットコムでは、地域の持続的な発展を目指すにあたって、SDGsを2020年現在の日本の地域社会に適用しやすくした「SLGs(Sustainable Local Goals)」を策定した。
函館の会社で函館の地域活性化を目指して活動してきたハコレコドットコムは、2021年2月に札幌に新たな拠点「ハコレコ SAPPORO BRANCH」を構える。東札幌にあるクリエイター支援施設にオフィスを置く予定で、ここは若手クリエイターの人材育成、クリエイティブ産業のプロジェクト支援等を進める、札幌市クリエイティブ産業振興の拠点でもある。
「ハコレコが目指すのは『自律と自己実現の働き方』です。会社の社会的使命(ミッション)と個人の内発的動機がフィットすることで、メンバーに「働く意味/意義」を創出します。充実した仕事はWorkとLifeの境界線を越え、仕事自体がQOL(=Quality of life 人生の質)を向上させます。会社は各メンバーの個性を最大限に発揮できる環境を作り、メンバーには主体性と自己管理が求められます。会社とメンバーは互いにミッションを確認して『持続可能な進化する組織』を作り上げます」(山田氏)。
「Work」を「LifeWork」に進化させ「Work as Life」な働き方を目指す、これこそハコレコドットコムが提案する新しい働き方なのだ。
「地域が作り上げる豊かさは、東京で暮らしているのとは、別軸の豊かさだと思います。それは、ミレニアム世代の豊かさに合致しているように思われ、地方も若い人材を必要としているため、双方にとって幸せな関係を築くことができると考えます。社員には仕事だけでなくプライベートでもSLGsを意識した行動をとってもらいたい、Work as Lifeの実現を願っています」(山田氏)。