東京ハッシュ株式会社

東京ハッシュ株式会社は、HashKey Digital Asset Group Limitedよって2018年2月9日に設立されたHashKeyグループの日本拠点だ。HashKeyグループとは、中国最大の自動車部品メーカーであると同時に、世界10数か国に拠点を持ち、金融やエネルギー分野等、多様な事業を展開する中国の多国籍コングロマリット・万向（ワンシャン）グループの一員であり、アジア地域でフィンテックとデジタルアセットサービスを提供している金融コングロマリットである。

東京ハッシュは設立当初、E2Eシステム『JADEPOOL CUSTODY SYSTEM』の提供や、ブロックチェーンに基づいた金融サービスシステム事業を推進するほか、暗号資産交換事業の立ち上げ準備を進めてきた。その結果、2021年6月18日付で資金決済に関する法律に基づく暗号資産交換業者としての登録が完了し、同年9月に暗号資産取引サービスを開始した。
2020年5月には、東京ハッシュのシステム会社として株式会社HashKey DXを設立し、暗号資産交換業に関連した事業以外を同社へ集約した。
「海外では、既に暗号資産は新しいアセットクラスとして認められつつあります。日本ではそこまで認知されているとは言い難いのが現状ですが、未来を見据え、金融機関とも協力しながらリテラシーの向上や啓蒙活動にも力を注いでいく予定です」

東京ハッシュとHashKey DXの代表取締役社長を兼務する段璽氏が、暗号資産やブロックチェーン・ビジネスについて力強く語るのには、それなりの裏付けがあるからだ。実は、万向グループは、ブロックチェーン・ビジネスの草創期だった2015年にアジア初となる非営利のブロックチェーン研究所を開設。暗号資産イーサリアムの考案者をチーフサイエンティストに迎え、着々と知見を深めてきた歴史がある。また、これまでに200社を超えるブロックチェーン企業に投資をしてきた実績もある。この過程で培った専門性と世界規模のネットワークが、「数あるライバル達との間に大きなアドバンテージを生んでいる」のだという。

HashKey DX社は、今後、コンサルティングサービスとリサーチサービスの2本柱で事業を展開していく。サービスを通じて、ブロックチェーン技術を提供する企業と、ブロックチェーン技術を業務効率化やビジネスに活用したい企業、ブロックチェーン企業に投資したいと考えている企業等を橋渡しする。

「Fintechをはじめ、今後様々なビジネスへの活用が期待されているブロックチェーン技術ですが、誕生してそれほど時間が経っていない分野だけに、業界の新陳代謝が激しく、技術を保有する有力企業の情報が乏しいです。そのため、ブロックチェーン技術を活用したい企業は、自社のニーズに応える会社を探すのに苦労しているのが現状です。一方、ブロックチェーン技術を保有している企業、つまり供給側も自社だけで顧客ネットワークを広げるのには限界があり、事業が拡大しにくい状況が発生しています。そこで、当社が保有するグローバルなブロックチェーン・ビジネスのネットワークを活用して、需要側と供給側が出合えるプラットフォームを構築しようと考えました。」（段氏）。

コンサルティング専門のスタッフが顧客企業のニーズを詳細にヒアリングした上で、最適なブロックチェーン企業を紹介。さらに、要望があれば、紹介だけにとどまらず、製品化に向けたプランの策定から開発、納品までサポートするプロジェクト支援サービスを提供する。つまり、顧客は自社ニーズに即したサービスレベルを選択できるわけだ。

「2021年にはデジタル庁が誕生する等、日本においても、DX（デジタルトランスフォーメーション）の動きが、ますます加速していくはずです。ブロックチェーン技術が必要とされるシーンも、より一層広がっていくでしょう。ブロックチェーン・ビジネスにおける長い歴史を持ち、グローバル市場で培ったノウハウと企業ネットワークを保有・活用できる当社にとって、この流れが追い風になるのは間違いありません。このような事業環境を最大限活かして、会社と共に成長していける新たな仲間を求めています」（段氏）。

東京ハッシュ、HashKey DXは、いずれも社員一人ひとりの“個”と“チームワーク”の双方を大切にしている会社だ。
「規模が小さく、社員が少ないという側面もありますが、社員には皆、自主性を持って積極的に業務に取り組んでもらっています。それを良しとしているメンバーばかりですから、自ら進んで提案やアイデアを発信することが多く、色々なことがボトムアップで動いていく社風ですね。DXは、これからの分野ですし、企画一つで可能性が大きく開ける分野でもあります。そこに身を置いて自分を試そうとしているメンバーでもありますから、成長志向もかなり強いと思います。会社としても資格取得費の全額補助等、成長を後押しする仕組みづくりに力を入れているところです。ただ、その一方で、社員一人だけで完結できる業務というものはないため、メンバー同士のコミュニケーションも活発で、チームワークもよくとれています。私と社員の距離も近く、フラットに会話していますよ」（段氏）。

このような環境だからこそ、新たに加わるメンバーにも「自主性を持っていてほしい」と続ける。
「細かい仕事の管理まで会社がするようなことはしていません。ゴールや目標は設定しますが、そこへ到達するために自己を管理しながら成果を出していってほしいです。もちろん、ほったらかしにするわけではなく、必要に応じてフォローしますし、相談にも乗っています。ただ、担当業務は自分の責任でやり遂げるという意識を常に持って、成果を出すために何をするべきか、ロジカルに考えられる人であってほしいですね。また、正解といえる明確な方法が定まっておらず、急激に変化・進化を重ねている業界ですから、チャレンジ精神も重要です」
この条件に共感できる人であれば、先進的な技術に触れるチャンスやプロフェッショナルとして成長できる機会に恵まれた環境があるというわけだ。

「行動指針に『in Japan for Japan』を掲げているように、当社は日本の会社であり、日本のルールに従って事業を展開していきます。そして、日本の未来のために、ブロックチェーンをはじめとしたテクノロジーの力を活用して、自分達に何ができるのかを模索し社会に貢献していきます。これをメンバー全員が共通認識として持っている会社でもあります。だから、新たな仲間にも、この想いを共有し、未だ誰も、どんな会社も到達していないデジタルの新大陸へ漕ぎ出していきたいと本気で思っています。少しでも興味を抱いたなら、一度話をしましょう。お待ちしています」（段氏）。