AIやブロックチェーンなど先端技術の社会実装支援をミッションに事業を展開
AIやブロックチェーンといった先端技術の社会実装支援をミッションに、先端技術に特化したコンサルティングや人材サービス事業を展開しているLaniakea(ラニアケア)株式会社。代表の冨田開平氏は1989年生まれの30歳(2020年2月時点)。スタートアップ、データ解析専業企業にてデータ解析に従事後、フリーランスとして独立。その後営業規模の拡大に伴い、"テクノロジーの社会実装・事業開発"をテーマに法人化、2018年に設立されたのがラニアケア株式会社です。設立の背景にあった想いを、冨田氏は次のように語る。
「テクノロジーを実装して、本当に役に立つものを作るところまでやりたいという想いがありました。これまで数多くのAI案件に携わってきましたが、AI案件はPOC(概念実証)で終わってしまうことが実に多いんですね。AIに限らず、いろんなテクノロジーが適切に使われてないとか、ちゃんと実装されていないことが数多くあるんです。しっかり実装できる会社を作りたいと考えて、『テクノロジーの社会実装』をミッションとして掲げました」。
ちなみに社名の「Laniakea」とは、およそ10万個の銀河を含むとされる銀河の大規模集団「Laniakea超銀河団」に由来する。
「印象に残る社名を考えていた時に見つけたのがこの名前です。社名の由来を話せば『スケールが壮大ですね』となって記憶に残るじゃないですか。また『超銀河団』と言うと、たくさんの事業や人が集まって一つのクラスタを形成しているイメージがあります。当社もいずれはそうなりたいと考えて命名しました」。(冨田氏)
現在同社では、先端技術活用コンサルティング事業やシステム・エンジニアリング・サービス(SES)事業、受託開発事業、自社開発事業を展開している。AIやブロックチェーンなど先端技術に関する知見が豊富で、機械学習エンジニアやデータサイエンティストといった分析者から、ハードウエア技術者やブロックチェーンエンジニアなど「尖った技術者」を多数ネットワークしているのが同社の強みだ。
「中小企業に対してはRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAIの導入支援など、ITを活用した業務効率化や事業デジタル化のコンサルティング全般を手がけています。また、電力や総合商社、物流、航空宇宙など様々な業種の大企業に対して、データ解析やデータ活用コンサルティングを行っています」。(冨田氏)
先端技術案件に特化した業務委託案件紹介サービス「DXジョブ」をリリース
Laniakeaは、2020年1月20日に機械学習を中心に先端技術案件に特化した業務委託案件紹介サービス「DXジョブ」の正式版をリリースした。DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは、ITを活用した業務効率化、事業のデジタル化という意味。「DXジョブ」は、そんな先端技術案件をコンセプトにしたフリーランスエンジニア向けの求人サービスだ。
「私は独立後、フリーランスとして働いていました。その時に『あったらいいな』と思っていたのが、先端技術やハイクラス人材に特化したエージェントサービスです。最近の日本のフリーランスエンジニアは『高単価』、『市場価値アップ』、『最先端技術』『尖った仕事』といったキーワードで、自分が活躍できるプロジェクトを探す傾向があります。しかしこれまで、そのような案件は、一つのサービスに集約されていませんでした。そこでDXというコンセプトで集約し、このサービスを開発したのです」。(冨田氏)
「DXジョブ」の特徴は、同社が厳選した先端技術案件だけが掲載されていることだ。例えば「IT/ロボット業界における機械学習エンジニア」や「DX推進アナリスト」「宇宙/衛星システムのデータ基盤開発エンジニア」といったエッジが利いた案件が紹介されている。
「このサービスには優秀なフリーランスエンジニアを効率的に集めるという目的もあります。また、当社の強みをアピールする役割も担っています。誰が行っても当社の特徴を一発でわかっていただけます。このサービスは当社の営業ツールでもあり、事業を加速させるためのツールでもあるのです」。(冨田氏)
サービスの開始からまだそれほど時間が経っていないが、予想していた以上に反響があり、手応えを感じている。
「毎日着実に登録者が増えています。また、SESを手がける会社様からは、『うちの正社員に機械学習プロジェクトに携わりたいというエンジニアがいるので案件を紹介してほしい』とか『経験豊富なデータサイエンティストを紹介してほしい』というお問い合わせをいただいています」。(冨田氏)
今後同社ではさらにこのサービスを充実させて、フリーランスエンジニアの様々な需要に応えることができるようにしていきたい考えだ。
先端技術に携わりながらスキルを磨き、市場価値の高い人材へと成長できる!
現在、Laniakeaは代表の冨田氏と、セールス/ITコーディネーターとして営業を担当する社員2名の3名体制。そして業務委託として活躍しているエンジニアが約20名いる(2020年2月時点)。今後、エンジニアをはじめ、各職種の社員の採用に力を入れて、2021年には正社員のエンジニア(データサイエンティストも含む)10名、業務委託エンジニア50名、営業5名、さらにマーケティング担当も加えた体制を目指したい考えだ。
「求めるのは主体性を持って動ける方です。当社はまだ立ち上がったばかりのベンチャーで、福利厚生など色々なものが整っていない状況です。そういった環境下で、自分が動いて制度を作るぐらいの自立した方でないと厳しいですね。チャレンジしたことで失敗しても構いません。間違ったらすぐに直せばいいのです。そして、エンジニア、データサイエンティスト、営業といった各自のスペシャリティを軸に、私たちと一緒に事業開発に挑戦していただける方に来ていただきたいですね」。(冨田氏)
同社の魅力は、先端技術に携わりながらスキルを磨き、市場価値の高い人材へと成長できることだ。入社後は一人ひとりに合わせてキャリアパスを作って育成していきたいという。
「例えばエンジニアでしたら、まずはクライアント先でのプロジェクトに携わりつつ、新人育成や私と一緒に事業開発に携わっていただきます。エンジニアのマネージメントや顧客折衝の経験も積んでもらいたいですね。そして成長してきたら、クライアント先から戻して社内で新事業開発に専念していただいたり、技術責任者として活躍していただいたりというように、スキルに応じてステップアップしていってほしいと考えています」。(冨田氏)
今後のビジョンとしては、まずは2年後までにSES事業を基盤として確立させて、年商10億円を目指す。
「当社では外国人人材が多く活躍しており、将来を見据えてアジアなど海外展開の足がかりを見つけたいと考えています。当社はSESや受託開発といったクライアントワークがメインですが、それらの事業で得たキャッシュを事業開発に注ぎ込んで、人と事業が育つ会社にしたいですね」。(冨田氏)
「先端技術に特化する」という強みを武器に、今後新事業を次々と開発し、さらなる成長を目指す同社。これまでの経験を活かし自分の市場価値を高めたい方、新事業開発に携わりその責任者として活躍したい方には魅力的な会社ではないだろうか。