テッセランド株式会社

マーケティングBPO（Business Process Outsourcing）事業を手掛けている、テッセランド株式会社。同社では、主にクライアントの販促資材のフルフィルメント業務や管理システムの提供を担う事業（EDS部）と、プレミアム／ノベルティ等の企画・デザイン・生産を担う事業（営業部）を展開。この「Green」では、前者におけるシステム開発ディレクターを求めている。

EDS部は、海外の自動車メーカーや大手広告代理店、生命保険会社、動画配信サービス会社等を主要クライアントとして、その販促資材等の在庫管理や梱包・発送等のデリバリー業務、及び発送先への請求業務を代行。それと共に、クライアントの販促業務を効率化するeデリバリーシステムやオフィシャルサイト管理システム、セールス実績報告システム、請求管理システム、広告支援金申請システム、スタッフ情報管理システムといった多彩なシステムを構築し、カスタマイズ提供している。
「当初は、販促物のデリバリー代行からスタートしましたが、『管理システムが欲しい』『ディーラーへの請求も代行してほしい』といったクライアントのニーズに忠実に対応していくうちに、業容が広がっていきました」とEDS部本部長の真田叔江氏は説明する。

同部の特長としては、まず、自動車業界への強みが挙げられる。自動車メーカーは展示会等のイベント運営や、メーカーからディーラーに提供するカタログやPOP等の販促資材、ディーラーの人材に対する研修等、独特の業務がある。
「代表が自動車業界出身ということもあり、創業時から重点的に手掛けて知見を蓄積しています。これを強みに、多くの欧米の有名輸入車ブランドと直取引しています」とEDS部部長の染谷裕紀氏は言う。

また、前述のとおり多様なシステムを自社開発し、クライアントにオンプレミスの形で提供している。これにより、管理画面等のカスタマイズに即座かつ柔軟に対応できている点も強みだ。
一方、プレミアム／ノベルティを手掛ける営業部。国内外の数々の化粧品ブランドを主要クライアントとして、化粧ポーチや手鏡、メイクケープ、タオル、コスメBOX等の多種多様なプレミアム／ノベルティ類の企画・デザイン及び生産を担っている。

同部の強みは、オンリーワンのカスタマイズ製品デザイン・開発力と、厳選したネットワーク工場による品質管理。クライアントのブランドイメージをモノづくりを通じて高め、エンドユーザーの満足度向上に貢献している。
「特に海外ブランドは、途上国の児童労働問題や環境問題等のコンプライアンスに敏感。そういった問題をクリアした国際認証取得工場のみに生産を依頼する等、品質管理は厳重に行っています」（真田氏）。

同社の設立は、1985年4月。大手自動車メーカーでマーケティングや販売促進業務に携わっていた代表者の大西康雄氏が、当該業務のアウトソーシングに商機を見出し、自らやりたいように手掛けようと独立した。“ブランディング”という言葉もなかった時代から、海外自動車メーカーや化粧品会社のノベルティをはじめとするオンリーワンの製作物の企画・デザイン・生産を担ってきた。

創業から30年以上が経過した同社は、目下、コーポレート・アイデンティティを再構築しているところだ。その経緯について、染谷氏は次のように話す。
「ホームページを通じて業務の引き合いが多く入るようになり、ホームページの見直しを図りました。そこで対外的なコミュニケーションポリシーが不明確であると認識し、この際に一から考え直して当社のブランディングも図っていくことにしたのです」

その方針は、次のとおり。

“販促支援パートナー”ד業務支援パートナー”から
“ブランド価値向上支援カンパニー”へ

【唯一無二の同時性の高いブランド企業の販促支援、業務支援に特化し、顧客企業のブランド価値向上へ貢献していく】

この方針を推進させていく軸となるVision、Mission、Valueは次の方向だ（策定中）。

●Vision　「永続的なしあわせ」
テッセランドで働くすべての従業員、取引先の方々が“永続的なしあわせ”で、事業を継続できる会社になることを目指します。
そのためには、社会の持続可能性にも配慮しながら収益を上げること、そしていい時も悪い時も、必ずみんなでフォローしあう組織になります。

●Mission　「ブランド価値向上支援カンパニー」
クライアント企業の一番近くにいる頼れるパートナーとしてブランド価値向上を常に考え、販促支援および業務支援を通じてその課題解決に“質の高い仕事”で貢献します。

●Value　「“強くて、たくましくて、頼りがいがある”会社に」
強くて：専門性、技術力がある
たくましくて：精神力が強い　
頼りがいがある：コミュニケーション力が強い

企業運営の基軸を明確にした同社。今後の躍進が楽しみだ。

2019年10月現在、同社の社員数は28名。EDS部と営業部はほぼ半々で、EDS部の平均年齢は35歳という組織である。そのマネジメント指針について、染谷氏は次のように話す。
「これまで、既存のクライアントを深掘りして知見やリレーションを深めてきました。このため、特定のクライアントに売上が集中し、経営的に収益源の分散化・多様化を図る必要が生じています。そこで、既存クライアントの深耕だけでなく、新規クライアントの獲得も意識して全員がそれぞれの業務に取り組むようにリードしています」

同部には専任の営業担当者は置いていない。そこで、例えばクライアントへのシステム導入に係るディレクターは、既存クライアントの当該業務を改善するフローを提案したり、他部門への新規導入や同業他社への紹介を働きかけるといった動きが求められる。
「当部の全メンバーは、主に電話やメールでクライアントの担当者とコミュニケーションを取る機会があります。つまり、メンバー個々の業務品質が当社の価値を決める要因となっています。この点を意識して、人材育成に努めています」（真田氏）。

その柱としては、業務マニュアルの整備やOJTを中心とする実務教育、及び人事評価制度がある。

また、メンバーの業務品質を担保する上で不可欠の環境整備として、残業削減に力を入れている。
「当部の平均残業時間は月10時間未満。つまり、毎日30分弱です。問い合わせ電話を就業時間以降受け付けない設定にしたり、溢れそうな業務は翌日以降に回すマネジメントを徹底して実現させています」（染谷氏）。

なお、全社の状況共有や親睦を深める場として、毎月の全体会のほか、週1回のリーダー会が行われている。

そんな同社が求める人材像を、染谷氏は次のように話す。
「当社は有名ブランドのマーケティングという一見華やかに見える世界にあっても、その裏方の泥臭い業務に関わっています。メンバーは真面目なタイプが多く、感性的なことよりも細かい仕事を着実にこなすことのほうが求められると思います」
「当社の業務は、コミュニケーション力がないと成立しません。そして、自ら主体的に動けること。中核メンバーとして、今後のリーダーやマネジメントも手掛けていける方に期待しています」と真田氏は補足する。

クライアントへのダイレクトな貢献が実感できる職場。やりがいが感じられるに違いないだろう。