都築電気を親会社に持ち、富士通との強力な繋がりを土台に、1970年設立の総合システムベンダー
株式会社都築ソフトウェアは、アプリケーション開発を中心に、インフラ構築、コンサルテーション、システムインテグレーション、ハードウェア導入等、幅広いITソリューションを展開するシステムベンダーである。
同社の経営バックボーンにいるのは、富士通のディーラーとしてシステムインテグレーション事業を展開する“都築電気(東証二部上場企業)”だ。1970年の設立以降は、富士通を元請けとする公共系のシステム開発をメインに事業を拡大。その後、一般企業の業務系システムに事業フィールドを拡大しながら現在に至っている。
同社が最も経験を積み重ねている分野は、先にも述べたように、富士通が手掛ける公共系のシステムである。中でも、社会インフラ系システムの通信監視・制御分野に強く、自治体や官公庁を顧客とした河川等の防災関連システムをはじめ、気象情報表示システム、ビルの空調や照明をコントロールするエネルギーマネジメントシステム、風速風向制御システム等、豊富な開発実績を持っている。
一般企業の業務系システム開発に参入以降は、流通、不動産、サービス業界等、業種の幅が一気に広がった。業務系システムの分野においても、同社ならではの強みを築いている。中でも映画館のチケッティングシステム(BtoC)の開発は、スタートしてから20数年となっており、当システムを導入している映画館は100以上を数える。「使いやすい」という業界内の口コミも後押しとなり、今もなお導入先が増え続けている。
西日本事業部では、積載用ロボットと連携した生産指示システム開発等多数手がけており、中でも、青果市場向けの販売管理システムは、20社以上の全国のお客様に導入実績がある。インフラ構築作業も流通系のPOSシステムを中心に長年実施して技術力を蓄え、元請けの富士通とは固い信頼関係を築いており、近年はクラウド等新技術も手掛けている。
また、北日本事業部では”地域に根付く事業展開”をモットーにソフト開発、インフラ・ネットワーク構築、介護システムサポートの3本柱で事業を展開している。事務所もリニューアルし、リフレッシュコーナーを設けるなど、より一層、社員が働きやすい環境を作りを行った。会社全体で「働き方改革」に取り組んでいる。
現在の取引額シェアは、富士通グループで3割、都築電気グループが5割、残りは独立系SIerや地場の自治体などが占めているとのことである。
社内の組織体制は、一貫してエンジニアを中心とした人員構成となっている。現在約140名超在籍している従業員のうち、130名超は技術部門。営業部門はなく、豊富な経験・技術を持つエンジニアがフロントに立ち、直接お客様とやり取りしながら信頼関係を築き、業務の維持・拡大に繋げている。まさに、エンジニアが主役になっている企業である。
最新技術を使った自社商品・サービスを立ち上げ、新しい事業の柱をつくりたい
顧客と長年にわたって信頼関係を構築することにより、同社はこれまで何回も訪れた経済不況にも大きく左右されることなく、取引先・売上共に強固な事業環境を築き上げてきた。間もなく設立50年を迎える今、同社は次の50年に向かって新たな一歩を踏み出そうとしている。
さて、同社は中長期的に、どのような事業戦略を掲げているのだろうか。同社の取締役であり、開発技術部長を兼任する鳥屋隆氏に伺ってみた。
「現在は受託開発が占める割合が多いですが、今後は自社商品・サービスにも積極的にチャレンジしたいですね。クラウド、IoT、AI等の先端技術を使ったビジネス・サービスを立ち上げ、新しい事業の柱にできればいいと思っています」(鳥屋氏)。
ただ、同時に自社商品・サービスに取り組むには課題もあるという。
「残念ながら当社の中には、試験的な取り組みに特化するR&D機能(研究所)が存在しません。ですから、自社商品開発のプロジェクトを進める際にも、普段受託開発に携わっているエンジニアが、二足のわらじでやることになります。それだけに、好きなことをやるなら1つの仕事が2つになっても良いといえるエンジニアを社内の中に一人でも多く増やすことが必要です」(鳥屋氏)。
こうした課題を受け、今、同社が求める人物像について伺ってみた。
「もちろん、自社商品・サービスのプロジェクトを立ち上げてみたいというエンジニアは大歓迎です。手を挙げた人には、極力やりたいことにチャレンジできる場を提供したいと思っています。ただ、自社商品をクリエイトしたいエンジニアばかりが集まっても、当社の事業は成り立ちません。最新技術をキャッチアップするのが好きなスペシャリストタイプ、お客様との調整が得意なタイプ、育成・プロジェクトマネジメントが得意なタイプ、リーダーシップを発揮できるタイプ等、何か光るものを持つ人が集まって刺激し合えば、きっと新しい風が起きるはず。今までになかった価値を生むアイデアが出てくると思っています」(鳥屋氏)。
経営と現場の距離が近く、濃密なコミュニケーションを大切にするカルチャー
社内の人間関係は、旧態依然とした縦社会ではなく、上司・部下・部署の垣根を超えてコミュニケーションが活発とのことだ。同社では、役員もエンジニア達と机を並べて働いており、SE経験何十年という役員もいることから、ざっくばらんな会話の中で、過去の経験談を聞くことも多いそうだ。また、定例の報告会では、現場の思ったことや、自分のキャリア等を気軽に相談できる環境があるとのこと。「こんなセミナーに参加してみたい」「こんな資格を取得したい」と相談するエンジニアも多く、最近ではプロジェクトで必要になる知識を身に付けるために、無線の資格を取得したエンジニアもいるという。
コミュニケーションを大切にする社風だけに、エンジニアのチームワークも抜群である。プロジェクトの進行が滞りそうな時には、プロジェクトチーム内だけに留まらず、他プロジェクト・他部署のエンジニアも柔軟にサポートに入り、期限内にしっかりと成果を上げるとのことだ。そのような同社のチームプレーを信用して仕事を依頼している取引先も多い。
最後に現場の一線をリードするエンジニア2名に、これから入社する人へのメッセージを伺った。
「経験がある方には、ご自身の強みを活かして、是非プロジェクトを引っ張っていってほしいと思います。また、公共系の制御システムにも、IoT等の最新技術が使われるようになってきました。ですから新しい技術の習得に積極的な人が仲間になってくれるとうれしいですね」(ITエンジニアリング事業部・開発技術部・プロジェクト部長/増田正明氏)。
「当社の強みは、エンジニア同士のコミュニケーションが密で、チームプレーで課題を解決できることだと思います。そういった意味で、チームの繋がりをさらに強くしていける人や、個の力をチームにして大きな流れをつくっていける人に期待しています。もちろん、自社サービスを手掛けてみたい方も大歓迎です。今後はBtoCサービスの開発も構想としてありますので、SNSやスマートフォン等、若い人のツールに敏感な方の知恵もぜひ借りたいです」(システム事業部・事業部長補佐 兼 第2システム部・部長/澤藤直樹氏)。
同社が更なる発展を遂げる上で、新しい仲間に寄せる期待は非常に大きい。自らの仕事を通じてお客様に、社内に価値を提供したい―。このような意欲を持ったエンジニアに、ぜひ注目してほしい企業である。
株式会社 都築ソフトウェアの社員の声

20代前半
2017年04月入社

30代前半
2018年10月入社

50代前半
2012年10月入社
また、上司は仕事を...続きを読む