様々な業界の業務システムを開発。エンドユーザーに近い位置でやりがい大!
株式会社SICシステムは、システムインテグレーションやITコンサルティング、アウトソーシングなど、ITサービス全般を手がける会社だ。一部、自社プロダクトも手がけている。1984年に長野市で創業し、その後、東京に進出。現在も長野市と東京の2本社制を敷いているが、メインは東京となっている。
主力の事業は、システムインテグレーションとアウトソーシング。システムインテグレーションは、企業や官公庁などをクライアントに、業務系のシステムを受託開発している。ほぼ100%、クライアントから直接受託しており、これまでに多岐にわたる業界の300社以上のシステムの開発に携わってきた。「あえて業界は絞りません」と話すのは、取締役の石塚俊和氏だ。「業界によって好不況の波は異なります。リーマンショックの時ですら、すべての業界が不況ではありませんでした。特定の業界に偏ると、好不況の影響をダイレクトに受けてしまうので、そうならないように、多様な業界の仕事をしてきました。それが、当社が35年続いている理由の一つだと思います」。
客先に常駐して、開発プロジェクトに参画するアウトソーシングも同様だ。何社もの有力クライアントと強固な信頼関係を築き、様々な業界のプロジェクトに参画している。エンドユーザーのクライアントとの直接取引もあれば、プライムに位置する大手SIerの直下になることもある。いずれもチーム単位で常駐し、エンドのユーザーに近い立ち位置で、積極的に提案などもできるポジションでの業務となる。
このように、クライアントにとって重要なパートナーの位置をキープしていることから、多くの開発会社が破たんやリストラを余儀なくされたリーマンショック時も、SICシステムはほとんど影響を受けなかったという。「当時、お客様がパートナーを絞るなかで、当社は逆にほかが淘汰された分、仕事が増えました。影響がなかったどころか、むしろ良くなったほどです」。石塚氏は言う。
直取引のシステムインテグレーション事業に、クライアントの重要パートナーであるアウトソーシング事業。この位置づけは、会社の安定成長に直結することはもちろん、社員には、やりがいや成長実感ももたらす。「何のためにやるか。どんな課題を解決するか。エンドユーザーと近い位置で、これらを理解した上で仕事ができ、課題を解決すればお客様から感謝の言葉をもらいます。これは、技術者としては何より嬉しく、やりがいを感じる部分です」。自らもかつてはエンジニアだった石塚氏は、実感を込めて言う。
優良なプロジェクトに社員はやりがいを持って取り組み、それがクライアントとの信頼関係を構築し、また次のプロジェクトにつながる―。SICシステムは、そのような好循環を実現し、創業以来30年以上にわたり、堅実に成長を続けてきた。
RPAなどの注目領域にも挑戦中。農業×ITや海外進出も視野にさらなる成長へ
主力のシステムインテグレーション、アウトソーシングの両事業は、いずれも既存のお客様、既存のプロジェクトで規模を拡大するケースが多いほか、35年の実績が武器となり、新規顧客からの引き合いも堅調に推移している。多くの引き合いに応える必要があることから、体制の整備と中核となる人材を強化する目的で、現在、新たな仲間を求めている。
その他の事業についても簡単に振れる。ITコンサルティングは、主に中小企業を対象に、セキュリティーやシステム導入など、企業活動にまつわるITの支援を全般的に提供するサービスだ。ロボアプリは、ソフトバンク社が販売している人型ロボット「Pepper」などに対応したアプリケーションの開発だ。自社プロダクトは、プロパンガス販売会社向けのトータルソリューションや、物流過程を監視・最適化するソリューションを手がけている。
これのほか、新しい領域への挑戦や将来に向けた研究開発も進めている。その一つが、RPA(Robotic Process Automation)だ。ロボティクス技術の応用で、例えばExcelの定型的な操作など人が行ってきた定型的な事務処理を自動化する仕組みだ。働き方改革が進むなか、注目を集めている技術で、SICシステムでは、すでに実装の実績もある。
今後の成長戦略として、新たな業界や海外への進出も進めていく。「例えば農業分野」と石塚氏は一例を挙げる。農業×ITでは、農業現場でのIoT技術の活用や、IT技術を結集させた野菜工場などが登場してきている。SICシステムも、この領域に注目し、視察や研究、ニーズの調査などに着手しているところだ。海外は、ベトナムに注目。オフショア拠点とマーケットの両面で有望と見ており、人材の育成や現地企業への出資・提携などを進めている。日本市場だけでは、いずれ需要は頭打ちになることが明らかななか、ベトナムを足がかりに東南アジアなどの成長市場への進出することを目指し、準備を進めている。
様々な展望を持つSICシステム。これらの実現を支えるのは「人」だ。同社の経営方針は「人が主役」。人こそ同社の何よりの強みであり、IT企業の多くが創業しては消えていくなかで、35年間続き、成長してきた原動力は、間違いなく「人」だ。これからも人を大事に、さらなる成長と発展を目指していく。
石塚氏自身も元エンジニア。クライアントとの信頼関係を構築し、次のプロジェクトにつながることがやりがいだと語る。
人を大事にする社風でワークライフバランス抜群!研修やキャリアも充実
人を大事にするSICシステムは、とにかくホワイトで離職が少ない会社だ。残業時間の全社平均は14時間。社内はもちろん、客先に常駐するアウトソーシング事業でも時間管理が行き届いている。石塚氏は言う。「アウトソーシングの場合、万が一、36協定を超えそうな人がいれば、すぐに事業部長と連絡をとり、お客様とも調整の上、業務分析や必要に応じて人を配置するといった対策をとっています。社内の場合は工数管理を徹底し、無駄な残業をしない文化を作り上げています」。
教育、キャリアへの目配りも細やかだ。社員研修は、新人・若手から中堅、幹部クラスまで体系的なメニューがそろっているほか、SAPやSalesforceなど特定技術の習得、資格取得などにも潤沢な予算を投じ、学習を応援する体制を整えている。書籍もほぼ自由に購入でき、e-ラーニングも充実している。
キャリアは、ITエンジニアとして一定のキャリアを積んだ後は、本人の志向と適正に応じてプロジェクトマネジメント、技術スペシャリスト、経営の3つの方向性に分かれていく。長い歴史を持ち、離職率も低い会社なので、実際に社内には、キャリアモデルとなる多くのベテラン社員がいる。これからキャリア採用で入る人たちも、経験や志向に応じてキャリアを積むことになる。「当社は、その人が一番力を発揮できる領域やポジションで活躍してほしいと思っています。多様な案件を通じて豊富な経験を積めるほか、M&Aも積極的に進めているので、経営を志向する人ならば、いずれは関連会社の経営を任せるといった可能性もあります」(石塚氏)。
ホワイトで人を大事にするので、社内にギスギスした空気は皆無だ。加えて、いい人が多いことも同社の特徴だろう。「若手研修で会社の悪い点を発表させたところ、『先輩がやさしすぎる』という意見が上がったほど。『もっと厳しい方が成長できるのでは』という意図のようでしたが、『やさしいって悪いことなの?』と思いました」と石塚氏は笑う。案件に恵まれ、仕事も充実。キャリアへの展望も持て、ワークライフバランスは抜群。さらにいい人ばかり。これなら「辞めよう」と思わないだろう。同社の離職率が低いのにもうなずける。「これから入る人にも、長くいて活躍してほしい」と石塚氏は言う。
年に一度の社員旅行、ビアガーデンやバーベキュー、納涼船など折々に懇親の行事もある。社員はみんな仲が良く、穏やかで和やかな社風だ。仕事のやりがいも十分。落ち着いた環境で、生活も大事にしながら、しっかりキャリアを積んでいきたい人には最適な会社だろう。