技術力とアイデアを持つエンジニアが思う存分に働ける環境を整えたい

愛知県を拠点に、自動車関連のビッグデータを用いたサーバーサイドシステム開発などの業務請負を行なっている株式会社FundastA

代表取締役 山本 幸司氏
元々は大学で心理学を学び、臨床心理士を目指していた人物。2017年5月の創業までに3社でSEを経験し同社を立上げた。
愛知県を拠点に、自動車関連のビッグデータを用いたサーバーサイドシステム開発などの業務請負を行なっている株式会社FundastA。
社名のFundastAとは、Fun(楽しむ)、Fundamental(基盤・基本的な)、Fantasista(ファンタジスタ)からなる造語で、「関わった人全てが幸せになれるような、ファンタジスタのような価値を提供し続けていきたい」という思いが込められている。
代表の山本幸司氏は、元々は大学で心理学を学び、臨床心理士を目指していた人物だ。2017年5月の創業までに3社でSEを経験してきたが、特に前職時代に感じていた物足りなさがきっかけとなり、「エンジニアファーストの会社を作りたい」と一念発起する。
「エンジニアが努力してレベルを上げても、給与や社内的な評価につながらないことが多い環境でした。また、『この子は開発に向いているな』と期待して採用した人であっても開発の仕事のチャンスが与えられなかったりして、いろんなことが報われないと感じる場面が多かったのです。開発の仕事を本気でやりたい人が、全力でそれに没頭できるような環境が必要だと思うようになりました」
彼自身もエンジニアではあるが、どちらかというと「自分が技術を極めたい」と考えるのではなく、「極めている人を見るのが好き」なタイプだという。
「この世界でやっていくんだと本気で決めて、技術を極めようと努力している人は本当にすごい。自分がどれだけ努力しても追いつけない人がいることが、これまでの経験の中でわかりました。もともと私は場を作ったりすることにも興味があったので、であれば自分が経営者になってそういう人が活躍できる場所を作ろうと考えました」
2021年に資金調達し、自社プロダクトの開発に着手する
現在は自動車関連の請負業が事業の100%を占めているが、2021年を目処に自社プロダクトの開発に着手し、請負業の比率を少しずつ減らしたうえで、最終的には全体の売り上げの80%以上が自社プロダクトによるものになればと考えている。
「正直、請負の仕事を続けているのは、技術者たちのための勉強の場を用意するためです。自動車周りのAIやIoT関連技術に触れられる今のプロジェクトの多くは、最先端技術の宝庫。他ではできないようなものすごいレベルの高い仕事が経験できます。また、そこで働いている人たちもレベルの高い人たちです。ここでそれぞれがしっかりレベルアップし、自分の市場価値をどんどん高めつつ、会社としても資金を集め、ゆくゆくは皆のアイデアを自社プロダクトとして形にしていける環境を作りたいんです。はっきり言って、すでに『先』しか見ていません」
自社プロダクトについてはいくつかの構想があるが、第一弾として取り掛かりたいと考えているのが、営業支援ツールだという。ホームページなどに掲載されている情報を簡単に吸い上げられるような、情報収集の簡素化を実現するツールを作ることで、業務効率をはかりたいと考えている。
「とはいえ、それに固執するつもりはありません。それぞれの社員がその時々にやりたいことを、リーンスタートアップのような形で次々に立ち上げながら、マネタイズしていけるような環境を作っていきたいです。社員の夢を1つ1つ実現することが、僕の夢なんです」
代表のそうした強い思いがあるからこそ、何か実現させたいアイデアがあったり、自社プロダクトをイチから立ち上げる仕事に興味がある人には、またとない環境だろう。
それだけでなく、先述の通りレベルの高い現場で技術力を磨けることも、同社に今入社することのメリットと言えそうだ。
「今の自動車はそれ自体がものすごい量のデータを持っていて、そこから上がってくるデータ量は年間換算で何千ペタバイトにもなるといわれています。そんなビッグデータを集積し解析のための管理や加工を行うためには、今まで使っていたアーキテクチャをどんどん新しくしながら、最新のインフラを取り入れていかなければ務まりません。最先端のAIやIoTに触れられる刺激にあふれた職場で働けるはずです」
そして何より山本氏がこだわるのが、「エンジニアファースト」への思いだ。基本的に、エンジニアとしてやっていきたい人を無理矢理マネージャーにすることはないという。プログラムを書くことと人を指導し管理する仕事は求められる能力が全くの別物だからこそ、やりたくない仕事をすることでエンジニアとしてのパフォーマンスが落ちるのであれば、それはやるべきではないという考え方だ。
「仕事があって人をアサインするよりも、『人がいて仕事が生まれる』という考え方の方が好きなんです。だって、この会社だって僕がいたからできたわけです。だから、その人に合った仕事を作るくらいの気持ちなんです。社員の希望を叶えられる会社でありたいと思います」
社内情報を透明化し、壁のない組織を作る

壁を作るのが何より嫌。例えば、請負の仕事の評価については、契約額の45%を全額給与として支払う仕組みにしているという。その根底には「評価をできるだけ機械的にやりたい」という山本氏の考えがある。

心理学に精通しているからこそ、組織づくりにもその影響が反映されることがあるだろう。メンタルケアのサポートはもちろん彼の得意分野だが、そもそも働き手がそうならない組織をいかに作るかが、無意識のうちに大切にされているのだ。
今後作っていきたい組織像についても、非常に明確だ。
「一番は社内情報の透明化です。私が知っていることの全てを社員皆が知っていて、お互いがお互いのことを分かっているような企業文化でありたいと思っています。その前提で得意なことを任せたり、やりたい人がやりたいことに挑戦していけるようなシームレスな状態をつくっていきたいですね」
壁を作るのが何より嫌だと山本氏。それは評価などの制度面にも同じことが言えそうだ。
例えば、請負の仕事の評価については、契約額の45%を全額給与として支払う仕組みにしているという。その根底には「評価をできるだけ機械的にやりたい」という山本氏の考えがある。
「私個人の判断や、曖昧な言葉で書かれた評価シートで点数をつけて決めるような方法は、できるだけしたくないんです。エンジニアであれば、本来は書いたプログラムで評価されるべきでしょう。請負の報酬についても、自分が頑張ったことで単価が上がったのであれば、その分は本人にきちんと還元するのが当然です」
こうした制度については、方針は明確だが、きちんと仕組み化できているものはまだないという。だからこそ「仕組みから一緒に作っていければ」と話す。
心理学に精通しているからこそ、組織づくりにもその影響が反映されることがあるだろう。メンタルケアのサポートはもちろん彼の得意分野だが、そもそも働き手がそうならない組織をいかに作るかが、無意識のうちに大切にされているのだ。
徹底して「エンジニアファースト」にこだわる代表の下で、「自分のやりたい仕事でもう一段成長したい」と考えるなら、またとないチャンス。もし、今の職場に何かしらの物足りなさや報われなさを感じているなら、ぜひ一度、山本氏と話してみるといいだろう。
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