生産現場を管理・見える化する次世代実績収集システム「実績班長」
2014年に社長に就任してからは同社の発展に大きく貢献している。
愛知県豊橋市にあるテクノシステム株式会社は、1984年設立の歴史あるシステム開発会社。半導体の製造・検査・搬送に関わるシステムの開発に強みを持ち、近年はメーカーの工場向け管理ソリューションをパッケージで提供している。
『実績班長』シリーズは、テクノシステムが開発・販売する次世代実績収集システム。入荷から出荷、品質や原価、トレーサビリティまで、生産現場のあらゆるすべての情報を管理・見える化してくれる。すべての機能が使える実績班長MES版『実績班長2.0』は、上位の基幹システムと連携し、計画に基づいた生産活動のデータ収集と監視、改善活動を行う。IoT推進のためのオプションとして「装置連動」ユニットも用意している。
「生産実行システムは、コスト面を考えると大きな工場でしか導入できませんが、実績班長シリーズなら中規模クラスの会社でも導入できます。中規模クラスでもIoTを進めていかないと生き残れない時代。全国の工場からお問い合わせをいただいております」(代表取締役社長・石井澄晴)
『実績班長』シリーズには、「在庫管理システム」「進捗管理システム」「原価管理システム」など、必要な機能を段階的に導入可能な単体製品もある。
「長年受託開発で培ったノウハウをベースに、工場の管理、機械制御のソフトウェアを製品化しました。スクラッチでの受託開発よりもローコストで導入できるだけでなく、どんなシステムか事前に知ることができるため、導入に関するリスクも軽減できます。製品をベースに当社のシステムエンジニアがクライアントのニーズをヒアリングして、課題解決につながるシステムをカスタマイズします」(石井氏)
『実績班長』装置連動を導入すればIoT推進にもつながる。工場全体のビックデータ収集と可視化のための便利ツールで、既設装置を改造することなく生産実績を取得でき、温度や速度など生産プロセスに関わるアナログ情報の取得も可能となっている。
「実績班長は生産性の向上を主な目的に導入するものですが、生産プロセスに関わるアナログ情報は装置の予防保全にもつながります。人間が健康診断を受けて健康状態をデータ化して現在の状態を維持管理するように、機械もデータを分析して故障する前に対処します。機械が止まるのは工場にとって大きなロス。それを未然に防ぐとメーカーのリスク軽減にもつながります」(石井氏)