急伸!世界的クリエイティブツールベンダーが挑むビジネス領域とは
アドビ株式会社は、米国カリフォルニア州サンノゼに本社を置くデジタルツール&ソリューションベンダーだ。その事業領域は、クリエイティブ、ドキュメント、マーケティングと多方面に渡る。
クリエイティブ領域では、同社が開発したグラフィックデザインツール『Illustrator』 や、画像編集ツール『Photoshop』が、世界中で多くのユーザーに使われている。
ドキュメント領域では、インターネット上で広く使われているファイル形式『PDF』の開発企業として知られる。
このように革新的なツールやソリューションを生み出してきた同社が、近年注力し、急伸している分野がデジタルマーケティングの領域なのだ。その実力・実績は、ガートナーの調査レポート「Magic Quadrant for Digital Experience Platforms(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム分野のマジッククアドラント)」2018年版において「リーダー」に選ばれるなど、業界を牽引する存在として世界で認知されている。
4年連続 Great Place to WorkⓇによる「働きがいのある会社」ベストカンパニーに選出!
世界41ヶ国に12,500名以上の従業員を持つグローバル企業であるアドビ。品川区大崎にある日本オフィスは、想像力を刺激する内装で、社員間のディスカッションが盛ん。クリエイティビティと活気に溢れている。
社員に社内の様子を尋ねると、「おそらく外部の方が思っている以上に自由です。」という答えが返ってきた。働き方は個人の裁量が大きく、時間・場所も問われない。創造性を重視し、ダイバーシティ&インクルージョン、つまり、人材の多様性を認める考え方と、個々を活かす考え方が徹底している。
「ダイバーシティは、昨今では女性活用と同義に使われることも多いですが、当社では性別・人種にとどまらず、現場視点・マネジメント視点・経営視点などの視点の高さと、マーケティング・IT・クリエイティブという視点の広さの掛け合わせという意味でも捉えています。」
このことは、実際に多様な背景やキャリアを持った社員が多くいることからもわかる。社員の中には、プロフェッショナルファームや企業のマーケティング担当から入社した人や、広告代理店や外資ベンダーのエキスパート職から入社した人も多く在籍している。またそれだけでなく、実は元々プロのミュージシャンだったひとや元国体の選手、はたまたファイヤーダンスのプロだったという異色のキャリアを持つ人までいるというから驚きだ。
また、社員が5年勤続した社員に対して、3週間の長期休暇が取れるサバティカル休暇制度や、年間約6万円を健康維持のために使える給付もある。英語のトレーニングや外部研修費用などを全額、半額、一部と支給する社員支援プログラムもある。
このような、職場環境、福利厚生、ダイバーシティへの同社の取り組みが評価され、「Great Place to WorkⓇ(働きがいのある会社)」のランキングで4年連続ベストカンパニーに選出された。
アートや感動の創造者を支援してきた同社が、ロジカルで科学的な手法を取り入れ、世界を豊かに変えるデジタル体験づくりの支援に挑んでいる。
今後、同社における「左脳=サイエンス」領域は、一層の成長が見込まれる。