株式会社インゲーム

株式会社インゲームは、オンラインゲームの配信を行っている会社だ。ビジネスモデルの特徴は、海外のデベロッパーが開発した良質なPCオンラインゲームを、日本のユーザー向けにローカライズし提供する“運営事業”に特化。自社運営するオンラインゲームポータルサイト「インゲーム」を通じて、日本のユーザーに海外の人気オンラインゲームを提供している。また、日本と中国で築いたノウハウを活用し、自社ゲームの制作・展開にも取り組んでいく。

代表取締役を務める段卓氏は、中国に生まれ中国の大学を卒業すると、日本でのビジネスを夢見て日本に留学。2003年4月にグループ会社の株式会社フェリークを設立し、美容部門で「お客様満足度が第一」を最も大切なテーマとして事業活動に取り組んでいく。その中でオフライン（エステ・コスメ）だけでなく、オンライン（IT）でもお客様満足を追求していくことを決意。2008年9月にオンラインゲーム事業を開始した。その後、インゲームを立ち上げたのは2010年8月のことだった。

この頃はダウンロード不要の“ブラウザゲーム”の黎明期にあたり、技術の確立も進んだことから日本だけでなく中国でも広がりを見せ始めていた。現在、ブラウザゲームは中国が著しい伸長を見せており、開発体制のシステム化も進められているためゲームも量産されている。また、開発に多額の費用を必要とする日本に比べ、中国ではコストを抑えて開発できる。そこで段氏は「運営」に集中する道を選びリスクを回避。日本と海外、それぞれの良い部分/強い部分のギャップに着目し、そのギャップを上手く利用してwin-winの関係を築き上げている。

現在はブラウザゲームに注力しているが、今後はスマートフォンやタブレットなど、あらゆる端末においてゲームの提供を行っていく考えだ。

オンラインゲームポータルサイト「In Game（インゲーム）」は、さまざまなジャンルの無料ゲームやオンラインコミュニティを展開するサイトだ。インゲームでは中国に設立した関連部門と連携し、中国をはじめ海外各国の優秀なゲームをいち早く探し出し、日本市場に展開できるリソースを持つ。その強みを活かし、ブラウザゲームやスマートフォンゲームなど海外の人気コンテンツを、日本のユーザーに合わせた形で提供している。

現在は三国志SLG「大皇帝」やSF超大作初のブラウザゲーム「スター・トレック」など、7つのオンラインゲームを提供している。

日本と中国で展開するグループ会社のノウハウにより、世界を視野に入れた企画・運営スタイルを採っていることがインゲームの特長。今後は、マーケティングリサーチによる情報収集、日本ユーザーのニーズを把握した上での斬新な企画力、海外開発会社の確かな技術力などを背景に、PCブラウザゲームを展開しつつスマホを含むあらゆる端末を対象に拡大するという。

柔軟な姿勢で世界の“最新”を取り入れ、日本市場にマッチした展開方法を追求し、他社が真似できないサービスや製品をつくり上げていく方針だ。また、アジアを中心とした海外での事業展開を加速させ、世界のグローバルゲームカンパニーを目指している。

2017年現在の従業員数は40名（契約社員含む）で、入社する社員の割合は新卒：中途で1：9となっている。産休・育休の取得実績もある。休みは完全週休2日制で、出勤時間は10時と遅めのため、朝は比較的余裕があるのもうれしい。有給の消化を推奨し、自分の業務を他の社員がサポートする体制も整っている。残業は月平均20時間以内だ。

各種社会保険が完備されていることはもちろん、通勤交通費支給、年1回の給与改定、年2回の賞与など一通りの福利厚生・制度を完備。社員旅行や社内行事もあり、参加率も高い。オフィスは東京都千代田区外神田の福栄秋葉原ビルで、秋葉原駅や末広町駅から近く通勤には非常に便利だ。これまでに採用され活躍している人のキャリアは、自社ゲームの運営や企画、マーケティング、広報担当などさまざま。新卒採用も行っているため、体系的にスキルを積み上げていける体制も整っている。

インゲームでは、社員一人ひとりが大きな目標を持つことを大切にしている。それが実現しなくても、もともとの目標が大きければ良い結果が出るはずと考えているからだ。また、誠意をもって人に接することも重視し、ユーザー、取引先、社員、すべての人が信頼し合い、社員がやりがいを持って働ける環境をつくっていく。現場重視のスタイルを貫き、誰もがステップアップできる企業を目指すことも忘れていない。