株式会社メディオテック

株式会社メディオテックは、IT化が遅れる建築・建設業界において、新機軸のWebサービスを次々と打ち出している企業だ。建築業界のマッチングサイト『請負市場（うけおいいちば）』、建築現場の施工管理アプリ『イエール』、『棟梁ドットコム』での住宅リフォーム販売など、そのサービスは多岐に渡る。

設立から22期目を迎え、住宅リフォーム施工会社という既存業態から、Webマーケティングに注力するITベンチャー企業への転換を一層強力に進めていく。その成長の原動力となる人材を求めているのだ。

1996年に戸建て住宅の電気設備工事会社として設立した同社は、住宅リフォーム工事や産業用太陽光発電システムの施工など、事業領域を拡げながら成長した。2003年には、施工からアフターフォローまでの一貫した住宅リフォームをWebサイトで販売する『棟梁ドットコム』の運営を開始する。

5年前よりWebサービス部門をリードする五十畑光二氏は、次のように語る。

「建築・建設業界には、現在いくつかの課題があります。ひとつは人材（職人）不足。2020年の東京オリンピックを控え、この傾向は顕著に表れています。もうひとつは昔ながらの手法がそのまま使われることが多く、IT化が進んでいない点。受発注や工程の管理など、様々な面においてプロセスが多く無駄な工数が発生しがちです。二重・三重でコストがかかっているパターンも多く、トラブルにつながることも。われわれがIT化を進めることで、業者は利益が上がり、エンド顧客は安心しやすくなります。業界全体が明るくなり、市場も活性化して、皆がハッピーになれるのです」

全国には、10万社以上の工務店があるという。土地に根付き、その地域のお客様を支えているそのような工務店すべてを、同社が提供するWebサービスのユーザーにしていきたいと、五十畑氏は意気込む。また、国の政策としても、リフォーム市場を現在の7兆円規模から12兆円規模まで拡大していくプランがある。

「数十兆円という巨大な市場の中で、B2B、B2C、ありとあらゆるサービスを展開していこうと考えています。IT化が進んでいない業界だけに、開拓の余地はおおいにあります」（五十畑氏）

今この時が他を引き離す重要なタイミングだと、五十畑氏は力強く説く。そのため、同社のITサービスを牽引していくパワフルな人材を強く欲しているのだ。

同社が開発した『イエール』は、工務店と職人が抱えるあらゆる問題に対応する施工管理アプリだ。顧客管理や、見積もり作成、ファイル管理、工事の受発注、人材募集、住宅設備の掛け仕入れといった一連の機能が集約されており、煩雑だった事務作業が20％削減できる効率改善が売りだ。現場作業が多い職人の使いやすさを重視してスマホをメインに、事務所でのパソコン利用にも対応する。場所や時間を選ばず、様々なデバイスから利用できるようになっている。

現在、この『イエール』と、同社の主力サービスのひとつである『請負市場』を合わせた会員社数は1万社を越える。これを2020年までに20万社に伸ばしたいという。

「ひとまず目標を3年後に設定していますが、その後も長期的な視野で取り組んでいくつもりです。会員数を増やすことにも注力しながら、ユーザー教育を積極的に行い、データを抽出して分析し機能へフィードバックしていく。そういった長期的なマーケティングでサービスを拡大していきます」

五十畑氏の口調は冷静だが、やり遂げようという熱い思いがこもっているのがわかる。五十畑氏自身が入社半年で自ら予算立てを行って、企画提案し、実際に新規事業のWebサービス立ち上げを行った経験の持ち主だからだ。それだけに、建設的な提案の上、論理立てて納得してもらう重要性を実感している。

「新しいことができる、挑戦できるというのは、ベンチャー企業の謳い文句で、他でもよく聞くフレーズです。しかし、当社では新規事業の主要な人材として”真の社内スタートアップ”を経験できます。成長したいと願う人の思いを裏切ることはありません」（五十畑氏）

劇的な転換期を迎えている同社だけに、可能性はかつてないほどに広がっている。

テクノロジーとマーケティングへ。第二創業期とも言える大きな変化の時を迎えている同社だけに、ITエンジニアの働きやすさとやりがいある職場作りには、力を入れている。残業に関しても、業務の効率にこだわっていて、強要する雰囲気はまったくない。

「好きで残業されたいなら止めませんが、主体性を持って働いてもらえるチームなので、良くも悪くもかなり自由です。」（五十畑氏）

もし、もともと建築・建設に携わる業態ということで、体育会系のイメージを思い浮かべるならば、それは当てはまらない。良い意味で上下関係がなくフラットな社風は、先進的なITベンチャー企業そのままだ。事業を進めるために必要な、建設的な議論を経営層と躊躇なくできる環境である。時には激しくぶつかることもあるが、それも成功させたいという熱い思いがあるからこそ。

「ビジネス思考があり、新規事業を作り出したい人、新しい仕組みづくりにチャレンジしたい人、早いスピードで成長したい人にとにかく向いている会社ですね。」（五十畑氏）

決められた仕事や上から降りてくる仕事をこなすのではなく、問題を意識して解決していこうというマインドがあれば、同社での仕事をより楽しめるだろう。実際に、社員はそういったタイプが多く、いずれは独立したい、役員になりたい、または子会社の社長になりたいという目標を持つ者が少なくないという。

会社としても、やる気や挑戦を後押しする制度がある。成果を出した社員を表彰するMVP制度を毎月行っており、さらに大きな表彰も半期に一度行っている。選出された社員には、報奨金が支給される。また、新規事業立ち上げを制度化しており、社内コンペを経て採用されれば賞金授与と、その事業を推進していくチームのリーダーに任命されることもある。

アグレッシブな社風ではあるが、終業後にスポーツを一緒に楽しむ社員も多いと言い、仲の良さが伺える。笑顔でコミュニケーションを取る様子がそこかしこで見られて、和やかな雰囲気だ。コミュニケーションや雰囲気を大事にしているからこそ、応募者には全員に必ず会うと五十畑氏は明言する。

「大きな市場規模を持つ建築・建設業界のIT化のリーディングカンパニーとなる」というビジョンに共感し、共に挑戦していく人物を株式会社メディオテックは待っている。