株式会社プラッシュ

海外への事業展開、自社サービスの開発も視野に、2017年1月に創業した株式会社プラッシュ。同社の代表である坂上 惟如氏（37歳）は、まったくの未経験からIT企業に就職した後、エンジニアとして技術力を磨いて、独立・創業の扉を開いたという。

坂上氏は高校を卒業後、「25歳までは好きなことをしよう」と約7年間をフリーターとして過ごし、アルバイトでお金を貯めてはバックパッカーで世界中を旅してきたという、ユニークなバックグラウンドを持つ人物だ。旅を通じて世界を目にする中、「海外でもビジネスをしたい」という思いが芽生え、IT業界ならグローバルで活躍するチャンスがあるのではないかと考え、就職を決めたという。

「ブラインドタッチもできなければ、WordもExcelもできない状態で入社したので、仕事も資格取得も言われたことを淡々とこなしてきた」と入社当時の状況を語る坂上氏。3年を過ごし、知り合いの会社へ創業メンバーとして参画。次の会社では創業メンバーの一人として技術力を強みに会社を支え、最終的に取締役副社長のポジションまで登りつめた。

前職においても東南アジアへの視察を行うなど、海外への事業展開を視野に入れた具体的な取り組みを行ってきたが、今回、自身が思い描く理想的な組織づくりを行うため、ゼロからのスタートを切るという決断を下した。

IT業界を取り巻くアジア近隣諸国の状況を見てみると、すでにグローバルで展開する企業が中国やベトナム、タイなどへ次々と進出し、事業を拡大しているような状態だ。そのため、海外進出を実行フェーズに押し上げるには、一日も早く行動を起こすことが必要だったという。

近く海外拠点の立ち上げを計画している坂上氏だが、海外進出にこだわる背景にはビジネス以外の側面もあるという。

坂上氏がバックパッカーとして開発途上国と呼ばれる国を訪れたときのこと。日本とは全く違う生活環境、バックボーンを持っている多種多様な人々が、日々の生活を楽しみ、また新たなビジネスチャンスを掴もうと行動を起こす、そのバイタリティーあふれる光景に魅せられたという。しかし、そんなチャンスが広がる一方で、多くの人が金銭的な理由などから十分な教育が受けられないことで、次の一歩を踏み出せずにいるのも実情で、「IT分野の技術支援や教育事業を展開することで、彼らの後押しをしたいという想いもあります」と坂上氏は語る。

さらには、企業が担う社会活動の一環として現地に学校や図書館を建設するなど、その先に続くビジョンも想い描いているという。
「建設して終わり、ではなくて持続可能性まで考慮して進めていきたいです」（坂上氏）

2020年3月現在、坂上氏の想いに共感する34名の従業員が在籍しており、年内に数名が入社予定だ。

同社が抱えるプロジェクトは、需要が高く将来性も見込まれる、セキュリティに特化したシステムの設計・構築案件やクラウド基盤の基本設計など。現在は、自社請負と常駐型技術支援という形でインフラからWeb系、組込み系のエンジニアが活躍している。

セールスGrでは、既存メンバーの増員拡大及び案件受注、顧客開拓を進めている現状で、更に営業グループのスピードを上げるべく、営業メンバーを近々に増員する予定です。

近く海外拠点の立ち上げを目指して今注力するのは、国内でしっかりと実績をつくりつつ売上げを伸ばすための基盤づくり。大半のエンジニアが経験5年～15年以上の即戦力で、PL、PMやコンサル経験のあるエンジニアも所属しているため、エンジニア同士やエンジニアと営業グループがタッグを組んで顧客開拓を進めやすい環境となっている。

海外展開、国内拠点立上げ、自社サービスの開発、プロダクトの営業支援など、あらゆる可能性を秘めた創業期の今だからこそ、できることにチャレンジしてみてはいかがだろうか。