株式会社コックピット

全国の整骨院と整体院のWeb媒体を中心としたマーケティングベンチャーであるコックピット。Webサイトの制作・運用を主要な業務として行っている。コックピットのこだわりは、デザイン性よりも、徹底して集客に注力している点。他にリスティング広告の運用やLPO等サイトの改善、また、PPC広告の運用代行や紙媒体であるチラシ制作まで、手がける業務は幅広い。
コックピットは、2016年2月に大阪市内で設立したばかりのフレッシュなベンチャーだ。現在社員数4名という少人数ながら、新規案件を受けられない程の問い合わせがあるという。クライアントのほとんどが整体院や整骨院。あえて業界に特化したビジネスモデルなのかと思いきや「クライアント様の業界を絞ってるわけでも、固執しているわけでも実はないんです」と、代表の川井健太氏は語る。
何故だろうか？その答えは、川井氏が初めて担当した治療院の先生から高い評価を受けて、知り合いの治療院を紹介されたことにある。そのようにしてクチコミでの紹介が続いていった結果、顧客の8割が整体院や整骨院という現在の状況になったのだ。顧客が求める効果に真摯に向き合う姿勢が評価された証と言えよう。その為、顧客から直接仕事を請ける直請率は実に100％。それゆえに顧客とのダイレクトなコミュニケーションが可能となり、自由度の高い提案やソリューションを提供できる環境なのだ。
川井氏は語る。「弊社のビジョンは、仕事を通じて生きる楽しさを伝えていきたいということ。惰性で生きる人生より、能動的に生きる人生のほうが100倍楽しいでしょ？」そして、ミッションは「成長と変化を楽しむ」。本当にこれでいいのか？もっと最善策はないのか？と、今に疑問を抱き、常に改善を行っていく姿勢を忘れない。
“顧客に真正面から向き合う。仕事を楽しむ。日々変化を続ける”
情報が多く流れてしまいがちな現代において、コックピットの掲げる理念はシンプルだが力強い。設立間もないながらも、急激に業績を伸ばしている理由の一端が垣間見える。

前章ではビジネスの概要や企業のビジョン・理念といった、コックピットの輪郭について紹介した。
ここでは、より具体的に業務の進め方や手法に迫る。
「コックピットの主な仕事を一言で表現するならば、情報伝達です」と言う川井氏。「知りたい事があるのにたどり着けない人。届けたい情報があるのに、その方法がわからない人。具体的に言えば、身体がツライ患者さん。そして、治療技術に自信を持つ治療院の先生。この両者が出会えれば、どちらにとっても問題は解決しますよね？我々はそんな2者をつなげるコンシェルジュに近い存在だと考えているんです。」
コックピットが手掛けるWebサイトのクライアントは、8割が整体院・整骨院だと前章で紹介した。コックピットが制作するホームページは、一体どのようなものなのだろうか？
まず、第一の特徴として「情報量の多さ」が挙げられる。サイトを訪れた人が期待以上の情報を得られること。そこを意識して制作しているという。また、その一環として画像量も非常に多い。「やはり写真が持つ情報伝達力は強いので、写真は出来る限りたくさん載せます。文章が長すぎると思っても、写真が多すぎると感じることってないですよね？」川井氏の言葉に迷いはない。
そして、コックピットのこだわりはクライアントの熱い思いを的確に表現すること。「我々のクライアントは、デザインのオシャレさやかっこ良さを求めていません。それよりも治療への思いや技術力、施術環境、サービス内容といった必要な情報をわかりやすく伝えることが大切。そこは、意識して作り上げています。」情報の鮮度にもこだわり、常に修正や追記を重ねて、より良いホームページ作りを継続していくことも大切だと、コックピットは考えている。
クライアントがホームページを作る意味を考え、ホームページに訪れる人のニーズを的確に捉える。そして、その人たちが実店舗を訪れて施術に満足すること。それがコックピットの定義する「成果」だ。
2者間の情報伝達コンシェルジュであり、クライアントの集客を高めるサポーターでありたいというコックピット。業務への向き合い方は、揺るぎない。

コックピットのオフィス環境にも目を向けよう。
大阪市中央区本町にオフィスを構えるコックピット。最寄りである堺筋本町駅周辺には、メガバンクの大阪本店や行政機関等が集まるビジネス街だ。オフィス内では「断捨離」を徹底。ビジネスを進める上で無駄と判断されたものはなく、整然としている。シンプルかつロジカルな仕事の進め方がそのままオフィス環境にも表れているようだ。
設立間もないということもあり少人数の体制の為、一人ひとりがこなす業務は多岐に渡る。様々な作業を兼務して行うスタイルなので、ひとつの事に特化するというよりは総合的なスキルが身に付く環境だ。個人に与えられる裁量の自由度が高いので、自分で考えて動きたいという人材には絶好の場だろう。ここまで紹介してきたコックピットの事業形態や理念を考えると、相手の立場に立って物事を考えるクセがある人や言われたことをそのままやるのが好きではないといった人にも合っている。
それは採用基準にも表れていて、実務経験のあるなしは採用に全く影響しない。「実際、過去に採用させていただいたメンバーの8割が実務未経験者です」と、川井氏は言う。
シンプル、ミニマル、ロジカル。このようなキーワードがマッチするコックピットだが、決してビジネスライクな社風ではない。むしろ、好奇心をむき出しにして、人生を楽しみたいというホットなスタッフばかりだ。しっくりこない何かを抱えて転職を経験した人材にとって、腰を据えて全力投球できる環境でありたい。最後の転職先であってほしい。コックピットのスタッフは、そう考えて新規のスタッフを迎え入れる。