株式会社ジャストワーク

株式会社ジャストワークは、大手印刷会社や通信会社など、数々の大手企業向けのSESをメインに事業を展開。クライアント先に常駐して仕事を請負う一方で、そこから発生するスマートフォン向けアプリ開発の実績も豊富で、これまでに400を超えるBtoB向けアプリを手掛けている。

「元々金融系システムの開発に強みを持っていました。その技術力を生かし、海外向けの多言語対応アプリや、企業の営業活動や販促活動で使われるようなアプリを多数手掛けています」（開発本部 統括マネージャー・福原秀樹氏）

また、既存のWebサービスをAndroidやiPhone向けに落とし込んだり、デザイン力を生かしたUI設計などクリエイティブ面でも力を発揮。豊富な開発経験で得た知見をもとに、コンサルタント的な立場で案件に関わることも多いという。

「お客様の課題をヒアリングし、私たちの技術力を生かし、どうすれば解決できるのか一緒に考えていきましょう、というスタンスでお仕事をさせてもらっています」（福原氏）

大手企業との強いパイプをいくつも持つ同社。ゆえに実際にニュース取り上げられるような大規模案件も多く手掛けている。また、最先端技術にまつわる実証実験を手伝ったりすることもある。

「関われる仕事の規模感はかなり大きいものが多いと思います。『あれは自分が関わったんだ』と人に胸を張って言えることが仕事のモチベーションになっている社員は非常に多いですよ」（福原氏）

そんな裏方としてバリューを発揮してきた同社だが、今後は積極的に自社サービスの開発にも取り組んでいく。その背景にあるのは「社員への思い」だ。

「はっきり言って、うちには優秀なエンジニアが多いと思っています。そんな彼らをもう一つ上のステージにステップアップさせてあげたいと思っているんです。これまでにかなりの経験を積んでいますから、そのノウハウをお客様のために使うのと同時に、自分たちのために使い、より進化させていくことが、結果的に良いサービスを提供できることに繋がるのではないかと考えています」（福原氏）

そうした思いから現在取り組んでいるのが、得意分野であるビーコンや認証技術などを取り入れた独自サービスの開発だ。

「ビーコンやNFC、QRコードなどを使ってコンテンツを出し分けていくような仕組みを使って、状況に応じたプッシュを出していく『ディスタンス』というサービスです。それら認証系技術を全部ひっくるめて裏側で管理できるようにすることで、手間をかけずに効率的にコンテンツを発信できます」（福原氏）

「ジャストワークは、新しい技術を取り入れるのが好きで、これまでもあらゆるものに対して早いうちに手をつけてきました。受託案件にもそうした技術を積極的に導入し喜んでいただきましたし、逆に『こんなことはできる？』というオーダーに対してもあらゆる手段で応えてきました。会社の方針として、新しいガジェットが必要となったときには惜しまず提供してくれますから、挑戦しやすい環境があるんです」（開発本部 開発グループ チームリーダー・田岡弘毅氏）

ほかに、同社の強みとして評価されているのが「スピード感」だ。

「うちは『仕事が速い』とよく言われます。お客様にも大概びっくりされるくらいです（笑）。その背景にあるのは、意思決定の速さかもしれません。決めなくてはいけないと考えている工程が少ないんです。人数が少ないこともありますが、組織そのものがフラットで、『どうだろうか』と考えるよりは、やってみてダメだったらすぐに考え直せばいいという、トライアンドエラーの発想が強いんです」（田岡氏）

「あとは、『できないとは言わない』とも評価していただきますね。対大手さんだと、課題に対してアタックする姿勢をありがたいと言ってもらうことも多いです。何事にもできるだけ柔軟に対応しますし、実績や技術力を含めて確かなバックボーンがありますから、そこは信頼していただけているのではないでしょうか」（福原氏）

先述した「社員への思い」というのは、そのままエンジニアという仕事に対しての誇りでもある。

「弊社の社長がいつも言っているのは、エンジニアの給料が安すぎるということなんです。社長の中に、どの人材に対しても適正な評価・給与を用意したいという思いと、それに見合った環境を整えるべきだという思いが強くあります。だから、人に対してすごく優しい会社だと思います。家族みたいな関係といいますか。社員数70人を超えた現在でも、社員の紹介で人が増えています。社員が自信を持って知り合いを紹介できる会社だということでもありますね」（福原氏）

「そういう意味でいえば、私は実は出戻りなんです。一度転職したんですが、働きやすかったので戻ってきました（笑）。私以外にも5人くらいそういう人がいるんです」（開発本部 開発グループ チームリーダー・厚木芳治氏）

同社が目指すのは、「エンジニアという仕事がかっこいいと思われる社会」だ。「ちょっと大げさに言っちゃったかもしれませんが」と前置きしたうえで、福原氏は次のように続けてくれた。

「他の協力企業の方たちともよく話すのですが、エンジニアがやっている仕事は、未来の世界でものすごく大きな意義を持つと思っています。最近よく聞く流行りの言葉、例えばAIやIoTといったもののほとんど、それから2045年問題というものも、そもそもエンジニアが関わらないと実現しないことばかりですよね。やっていることはすごいのに、社会的なポジションがそれに伴っていないような気がしています」

その意味で、社会的地位を上げ、かっこいいと思われる職業にしていくのが、ジャストワークが目指すところだ。結果、エンジニアの人口が増え、業界の活性化に繋がればという思いもある。そしてジャストワークがそういう人材を輩出していける場所になりたいとも考えている。

「中途採用で入ってきたエンジニアの多くが、ジャストワークを『エンジニアのオアシスだ』と言ってくれます。のびのびと働けること、経営陣がじっくり話を聞いてくれることもそうですし、給与水準も比較的高めだと自負しています」（福原氏）

2015年9月にはオフィスを移転し、デザイン事務所の協力のもと、「働くイメージが沸くオフィス」を作り上げた。事業内容的にも、会社の成長段階としても、新しいフェーズに入ったジャストワーク。思いに賛同する人はもちろん、技術を持て余している人も、新しい自社サービスを一緒に作っていきたい人も、興味を持った人はぜひチャレンジしてほしい。