ゲームの次へ。数々の有名サービス、有名タイトルを手がけたメンバーが集結!
株式会社BIGBANGは、日本のソーシャルゲーム、ソーシャルアプリの歴史を作ってきた人たちが集結し、ゲームの次の何かをやろうと立ち上げた会社である―。こう言っても過言ではないだろう。
同社が今、手がけているのはO2O(Online to Offline)のソリューションだ。スマートフォンとリアルの店舗を結び付け、人の流れを作る。それ自体は既に世の中にあるが、そこにゲームで培ったセンスを存分に活かし、ワクワク楽しいエンターテインメント性を付加する。BIGBANGが目指しているのは、そんなサービスだ。
この会社を立ち上げたのは、代表取締役の北川敦司氏と取締役副社長の相原將也氏だ。北川氏はコナミから、2007年に株式会社DeNAに転じ、当時まだ数百万人だったモバゲータウン(現・Mobage)のゲーム責任者として、様々な取り組みを行った人物だ。皆さんも一度は遊んだことがあるFlashミニゲームは100本以上手掛けながら、大手ゲームメーカーとの協業を行うDXゲームの立ち上げも行った。そのときにモバコインも生まれ、今日のスマホゲームのFree to playの基礎となった。その後に多くのソーシャルゲームメーカーを生み出したモバゲーオープン化も手がけた。その後、株式会社バタフライに転じ、DeNA時代から関わっていた『モバ7』(オンライン店舗型パチンコ・パチスロゲーム)の成長の道筋を作り、取締役の任期満了と共にBIGBANGを立ち上げた。
一方、相原氏は1998年にコナミに入社し、インターネットの爆発的な普及と歩を合わせる形で、ゲームパックNo.1の「コナミネットDX」など、同社のモバイルインターネットのプロジェクトに中心的に関わった人物だ。数々のタイトルやコンテンツに携わったが、特に『ドラゴンコレクション』などのソーシャルアプリが、カードバトルの草分け的存在として有名だ。その後、株式会社ユビキタスエンターテインメントに転じ、『決戦!戦国VS三国志』をリリース。またも月間億単位の実績を残した。
コナミ時代の盟友でもある両者は、「いつか一緒に仕事をしよう」と誓い合い、機が熟してBIGBANG立ち上げとなった。二人と志を同じくするかつての仲間も続々と参集した。時は2014年。スマートフォン向けをはじめゲーム市場はレッドオーシャン化する一方で、ウェアラブル端末など新しいデバイスが登場。そしてリアルな世界に目を向ければ、2020年の東京オリンピックを控え、訪日外国人も大挙して押し寄せる。このような社会情勢下、レッドオーシャンではない市場で、新しいものを志向したのだ。
だが、この集団をゲーム会社も放ってはおかない。スマートフォン、PCゲームの相談が舞い込むため、BIGBANGの独自サービスを推進する傍らで、協働や受託の形でゲーム制作にも携わる。現在、同社の収益構造としては、ゲーム制作で収益の基盤を作りつつ、本業である新しい領域のサービスへ投資をしている段階だ。近いタイミングでリリース・ブレークし、最短で株式上場もねらっていく考えだ。
コナミから、2007年に株式会社DeNAに転じ、当時まだ数百万人だったモバゲータウン(現・Mobage)のゲーム責任者として、様々な取り組みを行った人物だ。
リアルフィールドで遊べ!ゲーム×リアルの新エンターテインメントを世界へ
ではその新しいこととは、具体的にどんなものだろうか。
既存のO2Oソリューションでよくあるのは、スマートフォンで買い物情報を得て、店頭の端末にかざすとクーポンが出るといった形のもの。だが「それでは、つまらない」と北川、相原の両氏は言う。近いうちにリリースを予定しているのは「スマートフォンを使った店舗を活性化するサービスで、表面的に見ると、位置情報を使ってリアルフィールドを遊び場にするようなゲーム。裏ではリアル店舗が活性化する仕組みとなっているもの」(両氏)だという。「ゲームをしながら、実際に様々なお店や公共施設に赴くことでゲームの世界が広がるような仕掛けを作り、新しい人の流れを作ることをテーマとしています」とも。
類似のものとして挙げるのは、Google社の『イングレス』。全世界で展開する、リアルの場所を歩いてまわって陣取りをするゲームだ。BIGBANGは、それに近いものを、日本にフィットした形で展開していくことを計画している。「だからテーマは『Googleをたおす』です」と、北川氏と相原氏は笑いながらも本気で誓う。
まずはユーザーを集めるところからスタートし、その後は店舗との連動を進め、世界を広げていく。何しろ、かつて『Mobage』を流行らせたメンバーがやっている会社だ。他のメンバーも、元DeNAのほか大手ゲームや大手SNS出身者など、何十万人、何百万人に届くサービスを創出してきた顔ぶれがそろった。かつて『モバゲータウン』は、中高生からブームに火が付き、次第に大人へと広がった。『LINE』も同じだ。北川氏と相原氏は、この新サービスが、『Mobage』や『LINE』のように、目新しいサービスから一大ムーブメントに進化することを目指している。
将来は日本だけでなく、横展開=グローバル展開も当然視野に入れている。そしてその先の構想としては、このサービスを通じて得られるユーザーの移動データを活用し、さらに多様な可能性を追求する考えだ。何千、何万というユーザーの移動データは、極めて珍しく貴重なデータだ。店舗との協業に役立てることはもちろん、思いもかけない異業種との協業とシナジーが実現できるかもしれない。
1998年にコナミに入社し、インターネットの爆発的な普及と歩を合わせる形で、同社のモバイルインターネットのプロジェクトに中心的に関わった人物だ。
求む!オンラインを飛び出した新たな世界に賭けたいプロフェッショナル!
このように壮大な構想を持つBIGBANGだが、今はまだ地道に目の前のことを積み上げていく段階だ。ゲーム制作とO2Oの新サービスを二本柱に、堅実な歩みを続ける。
「決済も、何かエンターテインメント性があれば楽しいですよね。例えば目覚まし時計だって、パズルゲームをクリアしないと止められない仕掛けにしたらおもしろいし」と、北川氏は日常の各所にエンターテインメントを忍び込ませた世界像を、楽しそうに話す。会社のメンバーとも日頃から、お酒の席などで、半ば馬鹿話ではあるが、「こんなのがあったら楽しいよね」という話で盛り上がる。いつかこの馬鹿話から何かが生まれるかもしれない。
「『お金を儲けたい』というよりは、そのサービスを使って日本を元気にしたい、楽しくしたいという思いが強いです。日常生活にエンターテインメント性を加えることで、商品やサービスがもっと素敵になる。当社は、そのお手伝いをしたい。そして喜んだ結果としてお金を払ってもらい、会社も成長するといいと思います」。北川氏は、そんな幸福な未来図を描く。
創業期の今、求めるのは即戦力。まだ「人を育てる」というステージではないからだ。技術も経験もあり、これを活かしてゲームの次へ、新しい世界にチャレンジしたいという人に最適な会社だ。自らの手で会社をつくるのだという気概もほしい。北川氏と相原氏は同社のメンバーを、「真面目で誠実で、放っておいても自分からやるメンバーばかり」と評する。これから入る人にもそうあってほしい。その誠実な姿勢から、日本や世界を席巻するようなサービスが生まれるに違いない。
志を同じくするメンバーが集結する同社は風通し良く、仲もいい。1年目は北川氏の希望で、「昭和的社員旅行」を決行。「伊東に行くならハ・ト・ヤ~♪」で有名な温泉旅館で、ゆかたで楽しく盛り上がった。メンバーからの発案でバーベキューをするなど、かっちりとした福利厚生の制度はまだないながらも、自発的なコミュニケーションは盛んだ。人数が増えてもこの雰囲気を保ち、さらには一人一人がしっかりと稼げる筋肉質の組織でありたいと願う。将来的には50人、100人に増えるだろうが、少数精鋭から多数精鋭の組織に移行することが理想だ。
IT×エンターテインメント×リアルの新しい世界へ。エンジニアもクリエイターも、今、多くの人はオンラインで完結する世界で仕事をしているだろう。それが、オンラインを飛び出してもっともっと楽しく展開する。そのためには技術力もアイデアも必要だ。その世界を自ら創りたい人の参画を待っている。挑戦しがいは十分だ。