受託開発で経営基盤をつくり、自社サービスを本格的に開発するタイミングに
自社のWebサービスや、Webシステム開発全般を手がける株式会社リーデックス。
創業者の黒川俊輝社長自身「必要以上の大風呂敷を広げるようなタイプではない」と自認するとおり、“誠実”“正直”を経営方針としている会社だ。
黒川氏は、日本に“ITブーム”が巻き起こった2000年前後、大手広告代理店をスピンオフした経営陣が立ち上げたITベンチャーの第1号社員として入社。その会社では開発、営業、組織体制づくりと見よう見まねで何でもこなした。
その後、人も売り上げも急増し、2年で資本金2億円の規模まで成長したところで“ITバブル”が崩壊。黒川氏は短期間でITベンチャーの“栄枯盛衰”を学ぶこととなる。
そして2004年、「今度は自分の手で会社をやってみたい」と25歳でリーデックスを設立する。“誠実”“正直”という経営方針は、ITバブル崩壊で消えていった多くの企業の経営のあり方を教訓とするとともに、自分自身の性格も加味し「会社を持続的に成長させたい」という思いから定めた。
創業時、黒川氏は「自社サービスを開発し収益を上げる会社にする」というビジョンを掲げる。実際にいくつかのサービスを開発したものの、なかなか収益の柱には育たない。そこで黒川氏は「まずは会社の基盤を固め、優秀な人材を獲得し、ある程度の規模に成長させてから自社サービスに本格的にチャレンジしよう」とWebシステムの開発に舵を切る。この戦略転換が奏功し、今日の従業員数四十数名企業にまで成長させた。
そしていよいよ、同社は自社サービスを本格的に開発するタイミングを迎えている。
「会社は次の発展ステージの入口に立っていると思います。人材も技術力もタイミングも揃いました。既存ビジネスの成長に加えて、新規サービスを早いタイミングで収益の柱にすべく注力します」と黒川氏は力を込めて言う。