ワンストップでのサービス提供で競合優位を確立するECマーケティング事業
インターネット通販サイトを運営する事業者に向け、各種マーケティングツールの提供サービス事業を行うナビプラス株式会社。その事業は、ユーザーがサイト上で求める商品・サービスを見つけやすくする検索サービス『NaviPlusサーチ』、おすすめ商品やランキング等のコンテンツを表示するサービス『NaviPlusレコメンド』、レビューの投稿・表示機能の効率的な導入と管理を実現する『NaviPlusレビュー』、サイト訪問ユーザーをフォローするメール機能『NaviPlusリタゲメール』という、大きく四つのサービス領域で展開されている。
SaaS型のサービスとして、クライアント側のスムーズな機能導入を可能にする同社のサービスは、現在800を超えるECサイトへの導入実績を誇っている。近年のECサイトで検索やレコメンドが必須の機能になっている状況の中、多数の競合他社が存在する業界において業績を伸ばし続ける同社の強みはどこにあるのか。その問いに、同社の執行役員としてセールス&マーケティング部の部長を務める上仲徹氏は次のように答えてくれた。
「理解しやすい部分で言えば、競合他社ではそれぞれの領域に特化してサービスを展開していることが多いようですが、当社では各領域のサービスをワンストップでご提供しているところが強みになっていると思います。検索機能もレコメンド機能も、またその他のサービスもそれぞれが個別に契約が可能ですが、複数の機能を導入する際は必要となる技術的な連携も当社が行いますので、そこはお客様にとって大きなメリットとなるはずです」(上仲氏)。
例えば「ユーザーからの評価が高い商品に限定して検索する」という機能を実装するには、検索機能とユーザーレビュー機能を連携させる必要が生じるが、それぞれの領域を別の事業者がサービス提供している場合は、その技術的な業務をクライアント企業が担当しなければならない。そうした業務負担もなく、サイト機能充実を実現するワンストップのサービス提供体制が、同社と競合他社との大きな違いを生んでいるということだ。
「当社のサービス導入実績は800サイト以上となっていますが、業界内でここまでの実績を持ち、なおかつ多くの事業者に当社サービスの導入を公表していただいているサービス事業者は存在していないと思います。そして、その実績がクライアントからの信頼に繋がっているということも、当社のもう一つの強みと言えるのではないでしょうか」(上仲氏)。
大手企業とベンチャー企業の“いいとこ取り”の環境の中でチャレンジできる
2010年1月に、インターネット決済代行事業を行うベリトランス株式会社の子会社として設立された同社の社員数は現在約50名。企業規模としてはいわゆるベンチャー企業として捉えることができる同社だが、事業開発に関する先見性、スピード感を重視したビジネスマインド等を維持しつつも、増収増益を続けながら黒字経営を達成する堅実性も併せ持つ。また、2012年4月には親会社と共に東証一部上場企業である株式会社デジタルガレージのグループ企業となり、その経営基盤はさらに強化されたと言える。同社の執行役員である戦略推進室室長の高橋敏郎氏は、自社が持つ魅力の一つを「“いいとこ取り”ができること」と表現している。
「安定的な収益をベースにした事業への積極投資や従業員エンゲージメントを高める就業環境整備を行っている会社で大きな裁量のもとスピード感を持って業務をできるという意味で、大企業とベンチャー企業の"いいとこ取り"ができる環境だと思っています。また、デジタルガレージグループに属している環境においては、多様な事業にチャレンジできる、そしてステップアップできるポジションも数多く用意されているという魅力もあると思っています」(高橋氏)。
今後の事業展開に関しては、同社では現在の主力事業の拡大はもちろん、新規事業の立ち上げにも積極的に取り組んでいる。その対象領域は既存事業と同様のECサービスに特化したものに限らず、より幅広いビジネスフィールドでのSaaS型マーケティングサービスの展開も計画しているという。新規事業の企画・立案を担う戦略推進室室長として、高橋氏は次のように語っている。
「既存の事業でも拡大の余地はまだ残っていますし、そこが当社の事業の軸になることは間違いありません。しかし一方で、新たな取り組みによってさらなる成長を目指すという目標も、私達は持っています。新規事業に関しては、既存事業で培った技術やデータ等のアセットを生かしながら、業容を拡大できるものを企画して開発を進めている状況です」(高橋氏)。
社内でのジョブローテーションも積極的に行っている同社においては、適性や組織側のニーズに応じて多様な役割を担いながらキャリアステップを踏むことができる。与えられたポジションで満足することなく、安定した基盤を持つ企業体の中で新規事業等も視野に入れながら、目指すべき道を模索できる可能性を、この環境では感じられるはずだ。まさに“いいとこ取り”の環境の中でチャレンジを続けられるのが、同社で働く上での最大の魅力かもしれない。
柔軟な対応で環境を最適化しながら社員一人ひとりの自己実現をサポートする
同社の社風として感じられるのは、社員全員が自分の役割を着実に果たしながら、チームとして結果を出すことに価値を見出しているということ。同社では「課題解決志向」「果敢に挑戦、続ける改善」「自立と責任」に加え、「HRT-謙虚・尊敬・信頼-」という四つの行動指針を掲げているが、その根底には社員を大切にしながら連携を充実させたいという思いがあることが読み取れる。その印象を伝えながら、企業として理想とするのはどんな姿か、という質問を投げかけたところ、高橋氏は笑いながら次のように語ってくれた。
「悪い意味ではなく、"ナビプラスはこうあるべき"という考えにこだわりすぎないのが当社の特徴かもしれません。柔軟性や合理性を大切にしながら、社員一人ひとりが自己実現する場所を提供したいというのが、当社の考えなんです。厳しいルールだけあって売上はないから努力しよう、というやり方では必ず歪みが生じますし、働く人達に合わせて環境を最適化していくことが大切だと思っています」(高橋氏)。
社内の制度設定やその運用も、コミュニケーションを取りながら社員の都合に合わせ、柔軟に調整する。その環境の中で一人ひとりがやりたいことにチャレンジし、その連携によって成果を生みながら、それを企業としての成長に繋げる。それが同社の企業文化となっているということだろう。そうした特徴を踏まえつつ、最後に上仲氏、高橋氏それぞれに、転職を目指す方々にメッセージを送ってもらった。
「自己実現できる会社、その機会を提供できる会社というのが、当社を説明する上で一番しっくりくる表現だと思います。実際に、昨年リリースしたサービスも一人の社員のアイデアがもとになったものでしたし、そうしたアイデアを否定することなく、情熱があればきちんと形にできる土壌があるという魅力を、私自身も感じています。自分のやりたいことができる環境を求めている転職希望者の方々にも、是非当社の環境にある魅力を感じていただきたいですね」(上仲氏)。
「当社で活躍する中途入社のメンバー達に関しても、仕事や環境を優先し、なりたい自分になることを目指して入社したケースがほとんどです。柔軟な組織運営と、そのために必要となる安定した収益という両面において、当社の基盤は充実したものになっていると思います。手掛ける事業に興味がある、大企業とベンチャー企業の特徴を併せ持つ環境に魅力を感じる、という方には、是非私達の話を一度聞いてみてほしいと思います」(高橋氏)。