大量のデータを集めて解析し、そこから価値のある情報をアウトプットする
※フルリモート申請など柔軟に対応
メディアテクノロジー事業およびアドテクノロジー事業を手がけるログリー株式会社。アドテクノロジー業界でも先駆けとなる「ネイティブ広告」配信プラットフォーム『LOGLY lift』を提供している。社名の「ログリー(LOGLY)」は、データを表す「log」を用いた事業を展開していく意思を表している。
2006年に同社を設立した吉永社長は、当時大学院生。大学卒業後にソフトウェア会社でエンジニアとして働いていたが、情報工学を純粋に基礎から学び直したくなって退職し、大学院に入学した。
「当時、『Web2.0』という言葉が盛んに使われていましたが、何かインターネットサービスができないかと思ったのです。大学院の研究室に入ると、研究に没頭するあまり社会との接点が減りがちになるのですが、プロダクトをつくることで払拭できるのでは、と考えたことが会社設立のきっかけになりました」
しかし、学業が忙しかったこともあり、社業を実質的にスタートさせたのは2008年、博士課程でのことだ。以前の勤務先で同期だった井口氏をチーフエンジニアとして誘う。
「事業のコンセプトとして、大量のデータを集めて解析し、そこから価値のある情報をアウトプットするプロダクトを手がけようと考えていました。今、盛んに言われている『ビッグデータ』と同じです。最初は、カレンダーにスケジュールや日記などいろいろなデータをため込んで、例えばユーザーの興味ある分野のイベント情報をレコメンドしたり、過密スケジュールの時に対処法をアドバイスするといったプロダクトを構想しました」と吉永氏は振り返る。結果的に、吉永氏らはレコメンドエンジン『newzia』を開発する。
「ポータルサイトやニュースサイトの記事の下部に『関連記事はこちら』と表示する類のものです。お勧めの記事に誘導するレコメンドエンジンは、既存の記事データを解析・再アウトプットする点において、事業コンセプトに適うものでした。サイト内回遊率を高めたり、外部メディアとの連携を促進する効果が評価され、『ITmedia』や『Gizmodo』『JBPress』など数多くのメディアにご導入いただきました」
そして、2012年、活況を呈しているアドテクノロジー事業に進出し、同社は一気に成長フェーズに入る。
「顧客サービスと商品のブラッシュアップ、新分野の開発を同時にやっていかなければなりません。ここで新たなパワーを得て、一気に進めていきたいと考えています。目指すは、『ネイティブ広告』における日本の第一人者となることです」と吉永氏は力を込める。