2017年6月に東証マザーズに上場。さらに業界特化型ERPパッケージ『MA-EYES』で成長中。
東海銀行(現三菱UFJ銀行)を経て、SAPジャパンにて、財務・管理会計コンサルタント業務を担当。2002年、同社を設立した。
株式会社ビーブレイクシステムズは、Java、オープンソース、ERPにフォーカスして企業の業務システム構築を行うシステムインテグレーターである。
2002年7月、ERPパッケージ最大手であるSAPジャパン出身者など4名で設立して以来、17期連続で黒字・実質無借金経営を達成。また、この間、約120名の規模へと組織を成長させている。
ITバブル崩壊後というスタートアップ企業にとっては向かい風の中、創業時から黒字化・実質無借金経営を実現し続けることが出来た背景には、堅実かつ効率的な経営戦略、高い技術力、そして卓越した営業力があった。特に、現在に至る飛躍的な成長を遂げるきっかけとなったのは、2005年10月にリリースした自社開発ERPパッケージ『MA-EYES』の存在である。
『MA-EYES』の特徴は、サービス業に特化したERPパッケージであり、柔軟なカスタマイズを可能とするセミオーダー型の開発手法が用いられることにある。
ERPパッケージは、もともと製造業向けとして爆発的に広がった。そのため、多くのパッケージは製造業向けにはマッチするが、サービス業の場合、種類が沢山あり、それぞれの業種ごとに業務フローが全く違うために、全ての業種に対応できるパッケージが存在せず、クライアントが満足するシステムを提供することが難しかった。
そのような状況のもとに、同社は、セミオーダー型の開発手法を用いることで、顧客のニーズに合わせ、ある程度自由なカスタマイズができることを売りにした、サービス業向けのERPパッケージを開発し、販売し始めたのである。
『MA-EYES』は、同社が保有する技術資産が詰まったERPパッケージである。そして、その資産を最大限に活かすために、主戦場をERPパッケージ開発のプレイヤーが参入しづらいサービス業の中でも特に、インターネット、システム開発、広告、コンサルティング、派遣という5業種に絞りこむことで、優位性を確保している。
さらに、会計系の知識やサービス業の業務に対する知識、そして技術に対する豊富な知識を持った営業マンが、コンサルティング型の営業を行うことによって、大手競合SIerとのコンペにおいても、十二分に競争力を保っているのだ。
このような戦略によって、同社は、サービス業特定業種を対象とするERP市場ではトップクラスのポジションを築きあげている。特にこれまでは、楽天、ドワンゴ、IIJなど、発売以来新興系の中堅~大手企業で数多く導入されてきた実績を持つ。