顧客との信頼関係を武器に、大規模・長期のプロジェクトに上流工程から参加
株式会社A1テックは、ソフトウェアの開発、設計、製造、保守、運用およびシステム・インテグレーションを手掛ける、創立16期目を迎えたベンチャー企業だ。業務系のソフトウェア開発をメインに、通信キャリアや流通、金融など幅広い顧客から信頼を得ている。
同社の仕事の魅力は、第一に日本を代表するような大手企業の案件に取り組めること。第二にエンドユーザーとの折衝など上流工程から開発まで一貫して携わることができること。当然、大規模かつ長期の質の高い案件に深く関わることができるので、エンジニアとしての実力を高めることができる。
さらに、常にチームとして動くことも魅力の一つといえるだろう。大手SIerのプロジェクトに参加したことのあるエンジニアなら、現場で一人悩み、苦しんだ経験があるのではないだろうか? 同社では、常に結束力抜群のチームで仕事に対応し、チームで問題を解決する体制が整っているから、その心配はない。
このような特徴はすべて、同社の仕事に取り組む姿勢が生んでいるといっていいだろう。同社が徹底しているのは、受注先やエンドユーザーとのコミュニケーションを通して、深い信頼関係を築くことである。
そのために同社は、受注先ごとに、上流工程からマネジメントのできる担当者をおいている。その担当者が、受注先のスタッフとしてエンドユーザーの元で業務を行うことで、信頼関係を築いているのだ。こうしてコミュニケーションを重ねた過程で発生した案件をチームとして担当するのだから、プロジェクトに対するアプローチがはじめから違っている。
「単なる人材提供では、ライバルも多く価格競争にならざるを得ません。ですから弊社では、創業当初からプロジェクトに人を出すというやり方ではなく、受注先はもちろんエンドユーザーに積極的に関わりタッグを組んで仕事を進めてきました」と代表取締役会長の馬場氏は言う。
充実の教育体制で、技術力はもちろん人間力も高めスキルアップ
同社のビジネスモデルを支えているのは、技術力はもちろんのこと、社員一人ひとりの高いヒューマンスキルである。そしてそれをバックアップしているのが同社の教育制度である。
同社の教育制度は大きく二つに分けられる。業務に直接関わる技術的な知識などを学ぶ職能別教育と、ヒューマンスキルを磨くための階層別教育だ。代表取締役社長の馬場氏によれば「基本をおさえた教育をしっかりと行なうことによって、その後の伸び方が変わってくると考えているので、技術はもちろん人物面での育成も非常に重要視しています」ということだ。
もちろん技術的な教育に力を入れている企業は少なくない。同社も例外ではなく、技術を磨くことで、自分たちを売り込むための自信にもつながっている。しかし、同社の制度において、特筆すべきはヒューマンスキルを向上させるための教育を行っていることだろう。
階層別教育という呼び名からもわかるように、社員の成長度や職責などに合わせて研修が行われているのだが、外部の研修機関を使い、内容もIT業界対象ではないため、さまざまな業界との交流というメリットもあるようだ。このような経験が、プロジェクトの円滑な進行はもちろん、受注先やエンドユーザーとのコミュニケーションと信頼関係の構築に大きく役立っているのだ。
さらに、このような研修は同社の組織運営にも大きく寄与している。第1ソリューション統括部課長の又吉氏は主任時代に研修に参加して「上司から言われるのではなく、研修の場で第三者から言われることで素直に納得できることが多いですね。上司が考えていることが理解できるようになることもメリットの一つです」と話してくれた。
同社の研修は、社員にとっていろいろな気づきのきっかけになっており、彼らの視野が広がることで、社内の組織運営にも、社外での信頼関係の構築にも大いに役立っているようだ。
更なる成長へ、社員倍増計画スタート
同社の創業は2004年。現在、役員を務めている5名が設立した会社だ。もともと現在と同業種の会社に勤めていたが、「自分たちが理想とするソフトウェアの開発を実現したい」との思いから5人で独立することを決めたのだという。
そして、「小さくても強い企業」「技術を中心に据えた経営」「虚飾を排した質実な経営」の三つを理念として、同社を創業した。この創業時の思いを表した理念が、現在の同社を形作っている。設立当初から技術力を武器にしながら、あらゆる面において人間としてのスキルを徹底してきたのだ。
その後、創業後約半年で社員数は21名となり順調にスタートを切った。当然、エンジニアとして経験豊富なメンバーが集まっているので、仕事が途切れることなく、またリスクを事前に摘み取ることを徹底して、順調に拡大を続けている。
そして2015年度から4〜5年をかけて100名規模の会社とする計画をスタートさせる。受注先もプロジェクトも増やす計画だ。最近では新卒の採用にも力を入れ組織の若返りを進めている。新卒を受け入れられるということ自体、組織がしっかりしている証拠といえるだろう。
とはいえ、今後は新卒の社員を指導・育成しつつ、増加するプロジェクトの中核を担うメンバーの存在が重要になる。では、どのような人が同社で活躍できるのだろうか? 「自分なりの強みを持っている人ですね。別に業務に直接関係しなくていいのです。ただしっかりと自己アピールができる人です。今、弊社で活躍しているのは、みんなそういう人ですから」
ソリューション担当の取締役である宮本氏は、こんなふうに教えてくれた。「お客様と信頼関係が築けている分、高いレベルを要求されてしまいます。ですから自分から提案ができることが重要ですね。もちろん最初からすべてできる必要はありません。自らが責任を持って行動し、挑戦した結果の失敗ならウェルカムです。それをフォローするためにチームを組むのですから」
大規模なプロジェクトをエンドユーザーと一緒になって進めることができる環境。そして一つの仕事の実績が次の仕事へとつながる充実感。さらにチームとして成長させてくれる体制と人間力をも磨くことができる教育体制。それが株式会社A1テックの特徴である。自分自身の成長を実感しながらずっとはたらき続けられる職場を探している人に、ぜひ挑戦してほしい。