株式会社テムズ

株式会社テムズは、企業が商品を売るための「マーケティング」と「コミュニケーション」を支援する、リサーチ＆コンサルティングの専門企業だ。同社ではこれまで20年もの間、商品の認知度と売上の向上に絶大な影響力を持つ「テレビCM」を中心としたマスコミュニケーションを分析・調査し、顧客企業のコミュニケーション戦略を支援してきた。その知見を生かし、インターネット広告の登場による広告媒体の多様化、商品の細分化など、変化の著しい広告分野を生き抜く戦略を練ることで、現在も顧客の強い信頼を獲得している。

マーケティングのプロとして、同社が大切にしている七つのことがある。
・「調査」ではなく「知恵」を売る
・「ものが売れること」にこだわる
・広い視野を持ち、ものづくりにこだわる職人のような存在である
・顧客にとって本当に必要ならば、たとえ耳に痛いことでも伝える
・分析結果について「嘘」は許さない
・同時期に顧客の競合他社の仕事をしない
・中立的な立場で仕事ができる独立資本を守る
これらの理念から、同社のスタンスが伝わってくるだろう。顧客と真正面から向き合うことにより、強いパートナーシップを築き、有益な情報をもたらし、アドバイスし、成長を助ける。そんな当たり前のようでいて難しい仕事を遂行する決意がここに込められている。

同社では、調査の設計から手法の選択、実査コーディネート、結果分析、レポート＆アクションプランの提案といった一環の流れをトータルで提供している。

広告戦略の策定、テレビCMの効果測定、リサーチ＆コンサルティングといったサービスがあるが、その特徴は、自社のマーケティングノウハウを結集し開発したコンピュータシステムを用い、シミュレーションや効果測定を行なえること、そのデータを裏づけにした「科学的な」CM戦略を立て、CM制作・改善に結び付けられることだ。

また、1,000素材を超える広告効果測定に基づいた、即効性の高いアドバイスを提供できることは、同社が長年にわたってこの分野で知見を重ねてきたからこその強みである。これを生かして、単なるマーケティングコンサルティングにとどまらず一歩踏み込み、方向性の策定、意思決定支援、ブランドコントロール・広告予算配分などの経営企画視点でのアドバイスも可能となっている。お仕着せの調査ではなく、顧客の事業を深く理解した上で、事業に役立つ実践的な解釈・分析にまで結び付ける同社ならではの姿勢が、顧客との信頼関係のベースにある。

結果として、20名弱という小規模な企業にもかかわらず、NTTグループ、サントリー、資生堂、丸井、東京海上日動火災保険、大正製薬、JTB、講談社、富士通、西友、全日空、三井物産といった超大手ナショナルクライアントの数々を顧客に持つに至っている。

代表の鷹野氏は、電気通信大学経営工学科で統計を学んだ後、広告代理店のI&Sに入社し、マーケティング局で情報センターを立ち上げた後に、26歳で独立した。フランクな雰囲気の中にも、マーケッターとしての鋭敏な感覚を持つ人物だ。

同氏のもとに集まった人材は、30歳代が中心となっており、比較的若い組織といえる。服装も顧客とのアポイント時以外はカジュアル可など、社内は自由な雰囲気がある。しかし、仕事については全員がプロ意識を持ち、独立しているため、マーケッター同士で活発かつ高度な議論が日常的に交わされている。たとえアルバイトであっても、実力さえあればチャンスを与え、才能の芽を伸ばす風土だ。また、社長自らが後進の教育に熱心であり、そのノウハウを間近で学ぶことができる環境がある。

少数精鋭の組織だけに、パフォーマンスを上げれば認められ、昇進する機会も多い。それだけに意欲の高い人の参画を求めている。