エクセリオ株式会社

2008年4月に創業したエクセリオ株式会社は、3D・CGを中心としたデジタルコンテンツの企画・開発を行なう企業だ。
スタートしたばかりのベンチャー企業である同社。しかしその背後には、フジ・メディア・ホールディングスの広告代理店である株式会社クオラスや、東証一部上場のコンテンツ開発企業である株式会社ザッパラスなどが株主として同社の経営を力強く支援している。このため、ベンチャー企業といえども案件が豊富であり、事業展開の資金も持っている。

確かに、社員数も少ない小さな会社である。しかし、これまでメンバーが培ってきた実力や、関連企業とのパイプを生かし、デジタルコンテンツ領域において存在感をあらわしていこう志は大きい。業界に新しい価値を生み出していくために、今後、事業領域を広げていく方針だ。

代表取締役社長の山本篤史氏は、ゲーム会社をスピンアウトしてエクセリオを立ち上げた。同氏は、以前から自分で主催しているコミュニティサイトを通じて、2,000人以上の優秀なデジタルコンテンツクリエイターとのネットワークを築いている。これが現在の同社の強みとなっている。

クリエイター達との協力体制により、積み上げてきた実績は数多い。PS3、PSP、PS2などのコンシューマゲーム、アーケードゲーム、iPhoneアプリ、PS2、PSP、PS3、Wii、DS向けのマルチプラットフォームミドルウェア開発といったゲームの企画立案・開発などの案件。アニメーション、パチンコの映像制作や、Flash制作、Webアプリ、ガジェットコンテンツ制作、仮想空間キャラクターメイキングシステムの開発、Flashゲームやサイトなどのモバイルコンテンツ制作などだ。魅力的な案件が豊富にあることから、同社に登録するクリエイターも成長が促される。その結果、実績が評価されて次の良い案件が舞い込むという良いスパイラルができているのだ。

また、元々ゲーム会社で活躍していた人達が集っていることもあって、ゲームの開発やコンサルティングにおけるノウハウには、高いクオリティと生産性を維持している。

今後、開発の実績をもとにした、デジタルコンテンツに関するコンサルティング事業や、クリエイターの育成・派遣事業などを積極的に展開していく予定だ。

ベンチャー企業というと、若い社員ばかりが集まっていて、独特の雰囲気があるとイメージされるかもしれないが、同社は、比較的平均年齢も高く（30歳前半）、落ち着いた雰囲気だという。人数も少なく、気心の知れたメンバーである。これからの会社をどうしていきたいのか、どんな戦略で成長させていくのかを皆で話し合いながら決めている。このタイミングで参画する人にとっても、すべてが出来上がった組織で働くのとは違い、自分達の志次第で変化することの面白さを実感してもらえるだろう。また、会社の立ち上げに関われるチャンスはなかなか巡ってくるものではない。これを生かして自分の成長の糧とすることも可能だ。そういった環境に身を置くことにこそ、やりがいを見出せる人にとっては、大いに仕事を楽しめる環境といえるだろう。