株式会社日比谷情報システム

1991年に設立された株式会社日比谷情報システムは、システム開発、インフラ設計・構築、運用サービスなど情報システムに関わる総合的なサービスを提供する企業だ。30年以上の歴史を持つ日比谷情報サービス社からシステム開発部門が独立することで生まれた同社では、多くの大手SIerや製造メーカーとのパートナーシップの下、総合的な情報処理サービスを展開し、着実に実績をあげてきた。

長年にわたって、ITの進化とそれを利用することで生まれ変わる顧客企業を見つめ続けてきた同社。ITのプロフェッショナルとして、今後も顧客から必要とされる存在であり続けるために必要なことは、「技術力」だけでない付加価値を持つことだと考えている。すなわち、技術者が主体となって「顧客」に働きかけ、顧客にとって最適なシステムの提案と構築を行なうという「技術者が主役」のサービスだ。そのために同社では、技術者一人ひとりが現場で中心的な存在となって仕事を行なえるように、研修等による育成を行なっている。

誰かから与えられるのでも命令されるのでもなく、自分たちが主体となって事業を推進していく。そんな会社像を目指して、全社一丸となって取り組みを進めている同社。若手社員も、そんな会社からの期待を受け止め、実際に任される責任と裁量のある仕事にガッツを持って向き合っている。

同社では、Web・オープン系の業務アプリケーションシステム設計・開発を中心に、インフラ設計・構築、システム運用サービスなどの一連のサービスを提供している。

長いITの歴史において、同社の業務も変遷を辿った。システム開発では、1980年代には、官公庁、地方自治体、製造業、販売業、金融業などで汎用機をメインとしたCOBOL開発を実施。1990年代になると、製造業・販売業の顧客を対象にVB、Access、Oracle等のシステム開発により、様々なニーズに応えた。昨今では、Web・オープン系システムの開発に特化しているが、とりわけ販売業、金融業の顧客の業務知識やノウハウを蓄積し、専門性を高めることで、より上流の工程に携わるべく、力を入れている。

また、インフラ領域では、LAN、NetWareからWindows/Unix/Linux、仮想化環境などITシステム基盤全般のファシリティ設計や論理設計、ブレードワークステーションの設計・構築など、先進的な技術を取り入れたサービスを提供している。

これらに並行して、ヘルプデスクやコールセンター、大規模アプリケーションシステムの運用などを受託してきた同社。顧客のニーズを汲み取り、豊富な経験に基づく分析と提案を行なって、常に安定したサービスを提供できるよう、ITILに基づいた効率的な運用を行っている。

三つの事業ラインにより、「ソフトウエアハウス」から、情報システム全体のノウハウを提供できる「総合情報処理サービス企業」へと展開することを目指している同社。今後は、前述のとおり、技術者が中心となって優れたサービスを提供することで、会社全体を成長させてゆくべく、教育・育成に注力していく方針だ。

同社では、一般社員研修、中堅社員研修、マネージメント・リーダーシップ研修など、階層別に各種のヒューマンスキル研修を実施している。教育専門機関との提携により、独自の研修カリキュラムを作成して実践。「技術だけのエンジニア」ではなく「ビジネスマンとしても優れたエンジニア」として成長することを促している。
もちろん同時に、テクニカルスキル研修も充実させており、ベンダーが主催する技術研修会への参加や、社内勉強会の開催など、必要なスキルを身につけられるように徹底してサポートしている。また、国家資格・ベンダー資格取得に対する報奨金の支給制度に加え、業績に貢献した社員やチームを表彰し、一時金を支給するなどの制度も、社員の満足度を高めているようだ。

「技術者が主役」であるということは、個々の社員が目的を持って働き、仕事や会社をどのようにしていきたいかを考えて仕事をリードしていく必要があるということだ。今後、入社する人も、日比谷情報システムでの長期的なキャリアを考え、日々の仕事に落とし込み、自らの力で仕事をつかんでいくことになるだろう。年に一度の上司とのキャリアパス面談や、半年に一度の成果目標面談では、これらを実現するために必要な目標の設定とタスクの整理、方法の検討などを行なうことになる。

成長を目指して前向きに取り組み、努力を継続できる人にとって、同社は、仕事を主体的に楽しみながら長く働ける会社になるだろう。