急速な経済成長に伴う医療ニーズの拡大が予想されるアジア諸国においても日本と同様、がん・血液・自己免疫疾患という領域が「空白の治療領域」になりつつあるという。2009年現在、同社開発製品として、抗がん剤「SyB L-0501」、制吐剤「SyB D-0701」、新規抗癌性物質「SyB-0702」をアジア諸国で展開しており、今後導入する開発品についても各国で権利を取得していく予定としている。同社ではアジア諸国への取り組みを戦略上重要視しており、まずは中国、韓国、台湾、シンガポールを対象として着実に事業を展開していくという。環境面でも、2007年2月には人種的にも生活習慣の上でも差異の少ない両国間での症例や臨床研究の情報共有を行うことなどによって迅速な新薬開発を目指すため、日中両政府がアジア向けの新たながん治療薬の共同開発を行う旨の発表をするなど、政府レベルでの協力体制構築が行われており、同社のアジア事業展開を後押しする環境が整ってきている。 同社の夢である、アジア・パシフィック地域における、がん領域・血液領域に特化した最初(First in Class)でベスト(Best in Class)のスペシャリティファーマとなるべく、今後も積極的に事業展開を行っていく予定だ。