ベテランSEが独立 理想を求めてゼロからのスタート
アクティブゼロは2004年に創業し、社員は少数ながら、大手光学機器メーカーや大手SIerとの取引実績があり、人員の増加と共に業務拡大を続けている。
なぜベンチャーながらそれほどの実績があるのか。それは創業メンバーの経歴による力が大きい。
代表取締役の筧雅夫氏は、長年コンピュータ関係の仕事に携わってきた。
国内・外資・ベンチャーの様々な企業において、最新の技術力とそれを生かすシステム構築知識・技術を身につけ、2004年にアクティブゼロの立ち上げに参画した。
社名は「アクティブであること」へのこだわりと、独立しての再出発「ゼロからのスタート」に由来する。国内・外資・ベンチャー会社でもできなかった自分の理想を、アクティブゼロで実現したい――それが筧氏の夢だった。
現在同社は、筧氏はじめ役員の経験や今まで培ってきた人脈を生かし、大手企業における開発実績を積みながら、着実に成長している。
社員が生活を大事にできる労働環境を完備
さて、そんな筧氏が、会社設立にあたり創業メンバーとしてもっともこだわったのが、「社員の働き方」だ。
それまでの経験から、開発現場の過酷さは身に沁みて知っていた。たとえば客先常駐型SEは、クライアントに常駐し、残業代のつかないいわゆる「サービス残業」も多く、休日が取れないと嘆くケースが多い。
「一般的に常駐型業務は出したら出しっぱなし。これでは業界自体が磨り減ってしまう」と筧氏は現状を憂いていた。自分が経営者となって、SEを育てていきたい――そんな思いから、自分の会社では社員が生活を大事にできる環境を提供しようと考えたのだった。
そんな社長の考えから、同社では社員の働きやすさを重視し、他社とは一味違う社内制度を持っている。
まず、平均残業時間は月15時間以下。もちろんサービス残業は存在しない。休日は年間128日。基本的に社員は全て土日祝を休日としているため、同社は暦通り稼動している。
また、社内のコミュニケーションも非常に大切にしている。
たとえば、社外に常駐している社員を集め、週に一度ミーティングをするのだという。仕事の進捗報告もあるが、現状どんな問題点があるかといった内容も持ち寄り、社内で共有する。常駐先との兼ね合いもあり、出席できない時は、社長が常駐先に赴き、社員の話を聞く。とにかくメンバーが顔を合わせる機会を持つことが重要だと考えているのだ。
「社員はみんな仲間だ」と筧氏は言う。アットホームな雰囲気が滲み出ている。
現場とコミュニケーションの取れるSEを育てる
そんな同社が今必要としている人材は、SEとプログラマだ。スキルも必要ではあるが、「まずは自分で考えることができ、自分なりの考えを持っている人に注目します。補正するのは上司の仕事ですから、とにかく若い人には自分の意志を持って仕事をしてほしい」と筧氏は語る。
優秀なSEとは、現場とコミュニケーションを取り、そのレベルに合わせたシステムを構築できる人であり、理想的なものを作るだけのSEではないと筧氏は考えている。「プログラム」はあくまでも「道具」であり、将来的にはITコンサルティングができるような人材を育てていきたいという気持ちもあるようだ。
「アクティブ」であるためには、「人としての成長」が不可欠であり、それはエンジニアとしての技術面だけではなく、社会人としての優れた人格と人に対する優しい心を育むことが重要であると考えており、自らが成長してはじめて、仕事に生き甲斐を感じ、社会に貢献するエンジニアとしての誇りを持てるようになると信じているようだ。
社内にいても社員同士が話をしないという会社もある中、さまざまな常駐先を持ちながら毎週顔を合わせて仕事をすることができる同社は従来の「SEの働き方」の常識を崩し、より良い方向に向かわせようとしている。こうした部分に共感できる人は、ぜひ同社の門を叩いてみてはいかがだろうか。
オフィス紹介
設立当初はマンションのワンルームを事務所代わりにしていましたが、現在のオフィスは港区芝大門のMSC芝大門ビル1階にあります。
オフィスは会議室と、スタッフの業務用スペースからなり、オフィスビルの一角ながら、正面玄関は道路に面し、直接オフィスに入れます。
また、入り口には会社のロゴマークも取り付けてあり、わかりやすくなっています。
今後は開発環境をさらに整備し、社内開発が行えるように整備して行きたいと考えています。