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株式会社アドマテックス

  • 製造・メーカー系

世界中のデジタル製品に自社素材が使われている、トヨタ自動車の新規事業第1号。

グローバルに活動

企業について

失敗は成功のもと、とはよく言われる言葉だが、アドマテックスはまさにそれを体現した会社である。1990年、まったくの偶然の産物が、トヨタ自動車の新規事業第1号として新会社を誕生させた。以来その製品は世界中の半導体に使用され、パソコン・携帯電話・プラズマテレビ・液晶テレビ・メモリーカード・デジカメ・ゲーム機・携帯音楽プレーヤー・DVD・CDといった家電業界製品から、航空機や自動車、電車まで、私たちの生活のあらゆるシーンに欠かすことのできない、とても大きな存在へと成長しているのだ。




アドマテックスの社屋に一歩入ると、白い粉のサンプルがたくさん並んでいる。これが同社の手がける「アドマファイン」というオリジナル製品。その大きさは、0.1ミクロン。煙の粒と同じくらい、わずか1万分の1ミリという微細粒子だ。ところがこの小さな粒子こそが、実は世界中の半導体にとって非常に重要な鍵を握っている。




「アドマファインは、半導体のパッケージの黒い部分の樹脂に混ぜ込まれています。」と、代表取締役の近田氏。半導体の黒い部分は、封止材と呼ばれる。半導体の心臓部であるシリコンチップや配線を保護するのが役目だ。さまざまな製品を通じて世界中に流通する半導体だが、その半導体を護るこれら封止材の90%は、日本のメーカーによって生み出されており、その中には100%アドマファインが使われている。つまり世界中のほとんどの半導体に、同社の製品が使われている、ということだ。

アドマファインが、ここまで重宝される理由はどこにあるのだろう。そこには高集積化の進むシリコンチップの“発熱”が、大きく影響しているという。「封止材は樹脂にセラミックを混ぜて作りますが、樹脂とセラミックは熱膨張率が違うことが多く、この違いにより、シリコンチップの高い発熱によって、封止材が割れてしまうことがあります。」




割れないようにするためには、樹脂をできるだけセラミックの性質に近づける必要がある。そのためには樹脂の中にセラミックの粉を、できるだけたくさん混ぜればいい。そこで同社のアドマファインが、大きな役割を果たすことになる。「セラミックをたくさん入れるためには、形の揃った小さなものをキッチリ詰めていく必要がありますよね。そこでアドマファインが使われるわけです。」もしもアドマファインがなかったら、パソコンの処理速度は今よりもはるかに遅く、携帯電話や携帯音楽プレーヤーは今のように小型化されなかったかもしれない。




サンプルが並ぶロビーの一角に、「内閣総理大臣発明賞」の楯が飾られている。1996年に、アドマファインの発明に対して贈られた栄誉ある賞だ。金属粉末を特殊な手法で酸化させ、生み出されるアドマファインは、真球状微粒子だ。極小サイズであっても、横軸100に対して縦軸99や101という比率の“真球”なのだ。その真球状微粒子の生産を、世界で初めて工業化した同社は、わが国はもちろん、アメリカ、イギリス、ドイツでも特許を取得している。

世界が認めた素晴らしい発明だが、キッカケはまったくの偶然だった。「トヨタ自動車でセラミックエンジンの材料開発を担当していた時、材料の配合を間違えて爆発を起こしてしまいました。」と語るのは専務取締役の安部氏。そのアクシデントによって、意図しないシリカの粉ができあがった。その粉こそが、現在のアドマファインなのだ。「それまでにもシリカの粒子はあったのですが、0.1~5ミクロンという、アドマファインのサイズはちょうど存在していませんでした。」




偶然のアクシデントから5年後に、アドマテックスは新会社としてスタートを切った。これまでになかったサイズのシリカ微粒子を半導体の封止材にするという、自動車とはまったく畑の異なる事業展開だ。「当時ちょうど、トヨタ自動車が新規事業を募集していた時期ということもあり、第1号の新規事業として弊社が誕生しました。」当時のトヨタ自動車の社長だった豊田章一郎氏は、「特許を買いたい」という申し入れを断り、自社の系列会社としての設立にこだわった。設立前の実験室へも、二度三度と足を運んでいたという。設立時には生産炉は1基、年間の生産量は30tだったが、今では5000坪の建物に14基の生産炉、年間生産量も6000tにまで成長した。アクシデントから生まれたアドマテックス社は、トヨタ自動車第一号ベンチャーとして、安定性とベンチャー気質を持ち合わせ、急成長の道をたどることになったのである。




トヨタという後ろ盾の一方で、アドマテックスには“ベンチャーの熱”ともいうべき社風が息づいている。 “トヨタ”の名を冠していない社名にも、その意気は表れている。「トヨタ自動車から生まれたとはいえ、自動車と無縁の新規事業ですから、ある意味ではベンチャーなんです。ですから何よりもチャレンジ精神を大切にしたいと考えています。」今まで世の中になかったものを誕生させて始まった会社である。ということは同社の踏み出す一歩一歩は、すべて世の中で誰も歩んだことのないまったく新しい一歩なのだ。




たとえばアドマファインを製造する上で必要となる設備も、既に世の中に存在しているわけではない。その段階から、全部を自前で作らなければならないのだ。一事が万事、試行錯誤の連続。だからこそ成し得た時の歓びも大きい。「そういう意味では大変ですよ。だからこそやりがいが大きく、面白いんです。どんどんやりたいことをやってもらって、新たにチャレンジしてもらいたい。そうした環境にやりがいを見出せる人こそ、私たちは仲間としてお迎えしたい。」(辻田氏)

基本は “ものづくりをしたい人”に是非来てもらいたいと近田氏は言う。開発系であれば無機化学・有機化学の技術者、生産技術系なら機械や電気に詳しい人。営業もクライアントと密接なコンタクトを取りながら、いかにニーズに合ったものを作るかという点にやりがいを感じられる人。「同業者も経験者もいない世界ですから、ものづくりの経験、品質管理の仕方、研究開発の仕方、そのへんの基本的な素養があれば大丈夫です。世界の誰もが“ないと困る”というようなあらゆるものに、私たちの製品は使われていますし、用途もますます広がっていきます。新しいテーマはいくらでもあります。」




半導体の封止材としてのみならず、自動車部品をはじめとするエンジニアプラスチック、ファンデーションをはじめとする化粧品、食品や医療品の包装フィルム、歯科材料など、“真球状超微粒子”の応用分野は無限だ。今後も次々に、新しいフィールドへと活躍の場を広げていくことだろう。偶然の事故から生まれた現代のサクセスストーリーを、更に綴っていくのはこれから入社する人なのだ。

インタビュー

株式会社アドマテックスのインタビュー写真
<strong>専務取締役  安部 賛 氏</strong> 株式会社アドマテックス 専務取締役 テクニカルセンター長 1953年福岡県北九州市出身。九州大学総合理工学研究科材料開発専攻。 1981年にトヨタ自動車入社。セラミックスエンジンの開発に携わる中で、従来にはなかった酸化微粒子の製造法を考案。トヨタの新規事業立ち上げ第1号企業として、現在のアドマテックスの設立から参画。

── 設立当時を振り返っていかがですか?

今考えても、まさか自分がこんなふうになるとは思ってもみなかったですね。そんなつもりでトヨタに入っていないですから(笑)。

もともとはトヨタ自動車でセラミックスエンジンの材料開発に携わっていました。その際に材料の配合を間違えて作業をしてしまったんですね。本当はそういう燃え方をさせたいわけじゃなかったのに、シリコンの粉末をたくさん入れすぎたために急激に燃えてしまって、爆発してしまった。すると金属の粉がセラミックスの粉になって、非常に高温で酸化物になったものだから、気体から液体になって表面張力で丸まって、真ん丸い微細な粉末ができあがっていたんです。本当に偶然... 続きを読む

企業情報

会社名

株式会社アドマテックス

業界

製造・メーカー系 > その他メーカー系

企業の特徴
グローバルに活動
資本金

3億700万円

売上(3年分)

20073約71億円

20063約60億円

20053約55億円

設立年月

1990年02月

代表者氏名

代表取締役 近田敏弘

事業内容

真球状シリカ、真球状アルミナ、酸化物セラミック粉末
およびその加工品の開発・製造・販売

製品名『アドマファイン』

株式公開(証券取引所)

非上場

主要株主

トヨタ自動車株式会社 51.0% 信越化学工業株式会社 24.7% 信越石英株式会社 他 24.3%

従業員数

158人

平均年齢

33.4歳

本社住所

愛知県 西加茂郡三好町大字黒笹字丸根1099番地20

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