株式会社モビテック

製造・メーカー系

自動車に特化した、独立系設計開発集団のパイオニア。

企業について

積み重ねてきた歴史と実績だからこそ結べるクライアントとの密な関係

自動車産業の一大集積地である愛知県の西三河エリアで、独立系の会社でありながら330名という規模にまで成長してきたモビテック。

同社は、自動車分野に特化した技術開発企業として、23年にわたって歩んできた。一口に“自動車”といっても、そこに求められるものは時代とともに移り変わっていく。「安全性」「信頼性」「高付加価値」・・・そして今では「環境への配慮」が、大きなテーマとなってきている。同社は設立以来、技術力によって、そうした各時代のニーズに対して着実に応えてきた。西三河で同社が果たしてきた役割は大きい。

このエリアでの自動車開発という部分では、モビテックは“老舗”だ。パイオニア的存在だからこそ、大手との直接のパイプが結ばれている。長年にわたって積み重ねてきた実績は、同社の何よりの強みとなっている。互いに意見を出し合えるような信頼関係のもと、モビテック側からさまざまな提案がなされ、実現していくことも多い。「独立系というポジションならではの提案ですね。いかにすればお客様の業務効率がアップするかといった、自動車の開発におけるコンサルティング的な部分も担っているといえます。」（加納氏）

厚い信頼で結ばれた顧客との関係

関係性が深まれば深まるほど、任される業務の領域は広がっていく。創業当時からのつきあいになるトランスミッションメーカーからは、設計の受託業務を任されるようにもなった。「まず4年ほど前から3Dモデルの受託開発業務が始まり、昨年からは設計の受託開発も行なうようになりました。」
自動車部品の設計工程は開発のコアであり、ミスがあれば人命に関わってくる。その部分を委託されるということは、いかに同社が取引先との間に強い信頼関係を築いているかの証でもある。「設計受託のオーダーは順調に増えてきています。より深い信頼をいただけるようになったんだなと感じますが、その責任の重さに身が引き締まる思いです。」（加納氏）

また、最近、同社は名古屋駅前のルーセントタワー40階にオフィスを設けた。志望者の利便性を考えて開設した採用窓口だ。取引先のリクルーティング責任者たちにも良い人材の採用を大いに期待されており、その責務を果たそうとしての開設となった。

“自動車の開発がやりたい”という、想いの強さがすべて

そんな同社が求める人物像について、「重視している基準は二つしかありません。」と、加納氏。「動機、そして人物面です。まず“自動車の開発がやりたい”という想いの強さ。この仕事はお客様から求められることは厳しいし、納期へのプレッシャーも大きい。残業もあるし決して楽な仕事ではありません。本当に好きでないとやっていけないのです。」
そして、人物面。「取引先との信頼関係は、メンバーの人間的な魅力で培われてきた部分も大きいのです。」単なる技術力だけではなく、人間としての魅力も含めて認められているからこそ、20年以上という長きにわたっての取引が続いているのだろう。

実際に中途採用で入社した人たちは、どのようなキャリアの持ち主なのだろう。「理工系の四大卒であれば、自動車開発は未経験でも全く構いません。」と加納氏は言う。金型を作っていた、治具設計に携わっていた、品質管理や製造関係にいた等、経歴は多彩だ。「共通しているのは“自動車の設計がやりたい”という気持ちです。」

そういった“気持ち”に応える環境は、しっかり整えられている。まず教育面。入社から2～3週間は研修に充てられる。ビジネスマナーや自動車工学などを座学で学び、2週間目から一人一人の力に合わせて、製図やＣＡＤをマンツーマンで学ぶ。その過程で適性を見て、希望も聞きながら最終的に配属先を決めていく。
一方で、同社ならではのユニークかつ特徴的なプログラムが『フォローアップ講座』だ。「わかりやすく言えば、社内にある塾という感じでしょうか。」と言う加納氏。「先輩社員が自分の得意な分野についての講座を持ち、後輩に教えるというものです。ＣＡＤや設計一般といったものから、ビジネス英語や自己啓発的なものもあります。受ける側は、興味があるものに自由に参加するスタイルです。先生が先輩なので聞く方も質問しやすいし、理解が深くなりますね。」

年々講座が増えていくというこの『フォローアップ講座』。先輩社員が自らの経験を踏まえ、“これはあった方がいい”と考えて開く講座、あるいは後輩からの“こんな講座があればいいのに”という声に応えて生まれる講座など、さまざまだ。「教える側も、何十ページものテキストを自分で作って臨みますし、教える前には“プレ講座”として、自分の上司に対して講座を行わなければなりません。ここで上司のチェックを受けた上で開講となるんです。教える側もまた更に、スキルが上がるという仕組みですね。」（加納氏）

自由度の高さ、活発な社内交流も大きな魅力

活発な社内交流も、同社の大きな特徴だ。サッカー・自動車・バスケットボール・ゴルフといった同好会のほか、バーベキュー・カート大会・スキー＆スノーボード・ソフトボール大会などの社内行事も盛んに行なわれている。オフィシャルな活動には会社から経費面でのフォローもあるため、参加者も自然に多くなる。“こんなことがしたい”という希望が、ボトムアップで実現していく企業風土があるのだ。最近スタートした、エコカーの開発もそのひとつ。さまざまな部署からの有志メンバーで構成されているが、“エコカーを作りたい”という希望を会社に出し、認められての活動だ。

「社員一人一人の自由度が高いですね。効果やスキルを高めたい、という社員の意志があり、効果が見えるものであれば、認められます。社長を筆頭に役員もみな、きちんと耳を傾けてくれる会社です。」社長は、30代後半の若さだ。若いからこそ社員と通じる部分も多く、意見を汲みやすいのだろう。とはいえ社長に就いたのは20代の頃。優しい性格で社員からの信望も厚い。そんな社長が2008年度の入社式で新入社員に対して述べた言葉が、加納氏の心に響いたと言う。「みなさんが50歳になる頃には、自動車の開発ではナンバーワンになっているようにしたい。」
取引先と深く強く結び付きながら、なくてはならないパートナーとしての存在価値を高めてきたモビテック。そうした関係を更に築いていくための力となる、新しい人材を同社では求めている。

企業情報

会社名

株式会社モビテック

業界

製造・メーカー系 > 電気・電子・機械・半導体

資本金

1,500万円

売上(3年分)

2008年 3月 22億8,400万円

2007年 3月 20億8,000万円

2006年 3月 18億6,000万円

設立年月

1985年10月

代表者氏名

代表取締役原田　裕康

事業内容

■自動車分野に特化した開発設計・試験評価などの技術支援及び、技術コンサルティング

【1】．開発設計開発段階における機構・筐体等の詳細設計　【2】．デジタルモックアップ　ハイエンドCADによる3Dモデリング及びCAE解析（CATIA V4、V5、Pro／E　他）
【3】．実験評価　実験計画、評価、対策、また実験に伴う治具設計、製造及び、試験車両の改造　

■物流システム機器に対するアフターサービス業務全般及び、システム開発

株式公開（証券取引所）

非上場

主要取引先

アイシン・エィ・ダブリュ株式会社、株式会社エクォス・リサーチ、株式会社豊田自動織機、トヨタ車体株式会社、株式会社トヨタ車体研究所、トヨタ紡織株式会社、矢崎部品株式会社

従業員数

330人

平均年齢

30歳

本社住所

愛知県安城市三河安城南町1-15-10　シティタワー4F