エンターテインメント領域で事業を立ち上げようと決めた背景と、その理由を教えてください
総合広告代理店でプランナーとして働く一方、個人ではコミケに出展するクリエイターの手伝いをしていました。界隈で名のある方々と関わる中で、知名度があっても十分な収入に繋がらない現実を知りました。一方、製作委員会に名を連ねる企業では全員が熱意を持っているわけではなく、それでも安定した高収入を得ている──そうした「ねじれ構造」に疑問を抱きました。 現実に触れ、自分はどの立ち位置でこの産業に関わるべきかを考えるように。祖父が事業を興し、社会に価値を提供する背中を見て育ったこともあり、「構造を変えるには、内側から仕組みをつくる立場になるべきだ」という考えが芽生えました。その延長で、エンタメ業界の構造的課題に当事者として向き合う使命感が生まれたのです。 現在、政府はコンテンツ産業を重点成長分野に位置付け、市場規模を5兆円から20兆円へ拡大する方針を掲げています。人材や資本がエンタメ領域へ集まり始めており、この追い風は大きな後押しとなっています。
現在の事業や今後の展開を踏まえ、どのような人材を求めていますか?
現在は「物販」「プロモーション支援」「共創IP」の3領域を軸に、幅広いビジネスを展開し、クリエイターや版権企業の国内外での成長支援や新たな収益機会の創出を推進しています。近年は、人気ゲームのクリエイターコラボイベントや話題IPのボイスコンテンツ制作等で大きな反響を獲得。今後は他社との共同開発に加え、自社ゼロイチでのIP創出にも注力していきます。 こうした事業拡大を支えるため、組織規模を5カ年で3倍に拡大する計画の下で採用を加速中です。特に、3事業部を横断して事業設計やマーケティングをリードできるミドルマネジメント層、そして広告・プロモーションの設計から効果検証まで一気通貫で担えるデジタルマーケティング人材を求めています。 誰もが知るIPとの大型コラボが続々と控えており、強固なクリエイターネットワークを背景に、企画から実行・効果測定まで全てを自社で完結。マーケティング効果をリアルタイムで把握しながらPDCAを回せる環境です。経営ポストも空いており、高い成長性の中でやりがいや意義を実感し、多彩な景色を見ることができます。
FY27以降の上場を視野に入れているとのことですが、その先に目指す社会的変化や創出したい価値について教えてください
根底にあるのは、全てのクリエイターを健全なエコシステムに迎え入れたいという思いです。個人の時代となった今、望む人や力のある人が正しく評価される環境を整え、業界全体を変革したいと考えています。上場はそのための手段です。 昨年は台湾・香港・マカオで展示イベントや物販を展開し、グローバルでの展開を加速中です。今後は海外市場での販売力とブランド浸透力をさらに強化し、クリエイターが世界規模で活躍できる土壌を広げていきます。 自社IPは必ずしも全てがヒットするわけではありませんが、資本力を背景にポートフォリオを広げ、ヒットの可能性を最大化します。クリエイター主導かつオープンな形で上場企業として実現することで、他社がビジネスモデルを模倣し、健全なエコシステムが業界全体に広がる――その旗振り役となることを目指しています。私達がつくる流れを世界のスタンダードとし、次世代の才能が羽ばたき、持続的に輝き続ける未来を切り開きます。
クリエイターやエンタメ業界への思いについて、お聞かせください
私の人格形成に深く影響を与えた作品があります。「新世紀エヴァンゲリオン」「機動戦士ガンダム」、そして「昭和元禄落語心中」。初めて観た時の衝撃や、その後何度も心を揺さぶられた感覚は今も鮮明です。これらは血肉となり、人生を動かしてくれた存在です。そうした作品を生み出すクリエイターは、人の価値観や生き方を変え得る存在だと思います。一方で現状、その恩恵や収益は製作委員会や一部企業に偏りがちです。 私は創業家系に生まれ、祖父が立ち上げた自動車部品関連の企業が、自動車産業の成長とともに発展する姿を見てきました。戦後に戦闘機の技術者が自動車へと流れ、国の基幹産業が形づくられたように、今まさにエンタメに資本や人材が集まろうとしています。SNSやデジタル技術が進化した今こそ、クリエイターが正当に評価される健全なエコシステムを築き、世界に羽ばたける土壌を整えたいと強く思っています。
応募を検討している方へメッセージをお願いします
私が最も大切にしているのは、誠実さです。英語の“honesty”が自分の感覚に最も近く、「正直、実直、曲がっていない心」を指します。自分に対しても事業に対しても、私利私欲にとらわれていないかを常に問い続けています。 創業初期には資金面や収益化の課題に直面したこともありました。立ち上げたクリエイター主体のプラットフォームでは集客やマネタイズが進まず、用意していた資金も短期間で大きく目減りしました。それでも諦めず、なんとか返済を終え、黒字化を実現。波はあっても、実直に事業を進めてきたと自負しています。 当社のカルチャーは「愚直で実直に」。クリエイターやクライアントに誠実に向き合い、思いを形にすることに全力を注ぎます。社員を含む関わる全員が成長できる組織を目指し、感謝の心を忘れない真っすぐな姿勢で未来を共に築いていきたい。情熱を持ち、信念を貫ける方のご応募をお待ちしています。
