エッグフォワード株式会社

エッグフォワード株式会社は、「いまだない価値（Egg）を創り出し、人が本来持つ可能性（Egg）を実現し合う世界を創る」というミッションを掲げ、そのミッション実現のためにtoBとtoCのビジネスドメインを横断して事業を展開する企業だ。
toBの「企業変革支援事業」は、経営戦略の策定から組織・人材戦略のデザイン〜実行までを包括し、ワンストップで支援する。一方、toCの「プラットフォーム&イノベーション事業」は、toB領域で培った知見を生かし、人や組織の可能性を最大化して世の中へ波及させるサービスやプロダクトを生み出し続けている。

代表取締役社長の徳谷智史氏は、大学卒業後に大手コンサルティングファームで戦略コンサルタントとして活躍し、アジアオフィスを立ち上げ、代表に就任した経歴を持つ。徳谷氏が同社を設立した背景には、「戦略はあるが実行が伴わない」というコンサルティング業界に対する問題意識があった。また人的資源の重要性が高まりつつあった中で、組織の変革を通じて社会全体を良くしたいという強い使命感も芽生えていた。その源流には、大学時代に訪れた貧困地域で過酷な状況を目の当たりにした経験がある。こうした経験を通じて生まれたのが、「人は環境や機会によって可能性を広げていける」という信念だった。その信念に基づき「前向きに成長していく機会とまだ顕在化していない価値を創ることで、世の中を変えていきたい」という使命を果たすために、2012年8月に同社を設立したのだ。

同社は、経営、戦略、組織、人材の各領域において、他社ではバラバラに提供されているサービスを一気通貫で提供するコンサルティング事業からスタートした。人材育成や活躍支援までをトータルでサポートすることで、顧客企業の変革を包括的に支援している。大手企業の変革をサポートすることで産業構造の変革を目指していたのだが、そのプロセスには時間がかかる。そこで、より迅速に社会へインパクトを与えるため、中堅企業向けのサービス提供も開始する。
コロナ禍を契機にソリューションの提供に力を入れ、第二創業期ともいえる大きな成長を遂げた。この時期に収益が大幅に増加し、その資金を使ってスタートアップへの投資事業を開始した。さらに、コンサルティング事業のノウハウを生かし、個人の変革を促す自社プロダクトの開発にも取り組み始める。
こうして大きく二つの領域を持つ、現在の事業基盤を確立していったのだ。

2024年10月現在、同社は50名の正社員（従業員全体で100名越え）を擁する規模に成長している。ミッション・ドリブンで人と企業の可能性最大化を追求し、より良い世界への変革を目指す。その実現に向けて、原動力となる新たな仲間を求めている。

同社が手掛けるtoB領域の企業変革支援事業では、経営、事業、組織、人材という縦軸に一貫性を持たせ、コンサルティングから実行支援までを一気通貫で行う。ミッション・ビジョン・バリュー（MVV）の再定義をはじめ、それらを具現化するための人事制度の構築や、企業理念を従業員に浸透させるワークショップ等を通じて行動変容まで伴走する。創業100年を迎える老舗企業の事例では、必要なセクションを網羅して若手社員のエンゲージメント向上に取り組んだ。経営陣との深いコミュニケーションを通じた戦略策定と実行支援が特徴で、自律的かつ主体性の高い組織への変革を促進している。

toC領域のプラットフォーム&イノベーション事業は、スタートアップエコシステムの構築や教育プログラム、1on1のオンラインコミュニケーションのプラットフォーム等、個人と社会が変革するよう直接働きかけるサービスを提供する。これまで培ってきた人材育成や組織開発のノウハウと最新のテクノロジーを掛け合わせることで、個人が自らの価値を最大限に発揮できるツールを企画開発しているのだ。

今後、同社は既存の事業領域を深化させつつ、グローバルな展開も見据えている。
これまでは自己資金のみで運営してきてはいるものの、今後より事業を拡大させていくための手段として、IPOも検討している。その実現に向けてコンサルティング主体の事業は成長させつつも、プロダクト側の事業をテッキーにスケールさせ、収益構造の比率を変えていく考えもあり、プロダクト開発のオーナークラスの採用も強化している。

次なる成長軸を立ち上げようとする同社にとって、新規プロダクトの開発は重要な意味を持つ。その方向性は「個人・組織・社会の変革の起点となる」ものとしてミッションに沿うならば、制限はない。

人事部マネージャーは自社を“ミッション・ドリブンの会社”であると評し、次のように話す。
「誰もが自分らしくあれる世界やその構造を創りたい。そんな思いを込めたミッションを掲げているため、他者への貢献意識が強いのが当社の特徴です。代表はその対象は世界中の人達だと言い、とてもソーシャルです。一方で私は、当社に入ってくれる人達が自身の可能性を広げていくことができる社内の仕組みを作りたいと考えています。規模感こそ違いますが、会社のミッションが結局は自分のミッションに繋がります。そのため、全ての仕事を自分事として捉えることができます」
イノベーションの起点を作ると標榜する同社は、ミッション・ドリブンによって変革していく姿を体現している。

同社の正社員はハイブリッドな働き方を実践している。週に2回の出社と週3日のリモートワークが主流で、個人の裁量によってチーム内での調整が可能だ。これにより自分のペースで働き、仕事とプライベートのバランスを保ちながら高い生産性を維持している。

企業文化は、五つのバリュー（行動指針）を基に構築されている。これらのバリューは社員が自らの価値を最大限に発揮し、チームとして高いパフォーマンスを発揮するための指針である。

＜五つのバリュー＞
Creative Value
Challenge
Commitment
Contribute
Chemistry

「いまだない価値を提供し続けるためには、一人では限界があると考え、相互支援を大切にしています。多角的に事業を展開しており、様々なバックグラウンドを持つ人々が集まっていますが、閉じこもってしまうとイノベーションは起きません。部門の垣根や役職の壁を超えて、異なる視点や考え方を掛け合わせることが大切です。意見の衝突も時にはありますが、距離を置くのではなく、なぜそう考えるのかを理解するために膝を突き合わせて話し合います。相互理解を深め、お互いに信頼し合い、共に挑戦する。そうすることによって、より大きな価値を提供することができるのです」（人事部マネージャー）。

互いを知るために1on1の機会が多いことも特徴だ。社員は主体性を持って、自身で話すべき相手を指定できる。これは他部署のメンバー、役員、代表とも制限なく行える。また、「マイターニングポイント」と名付けられたオープンなチャットのチャンネルへの投稿では、必ず経営層からのリアクションがある。
毎月2時間を割いて行われる全社ワークショップでは、対面のスタイルを取り入れる。
入社理由や自身のwill、入社後の変化等を振り返り、チームで共有して気付きを促すことによって、自分自身の可能性を広げるということに対して、足を止めて考え続ける時間も重要だと考えている。

稼働時間の10%を自己成長と自己研鑽のために「社内副業」に取り組むルールもユニークだ。半期ごとに各事業部から発信される、やってもらいたい業務に対して、自身のありたい姿を重ねて挑戦する。例えば、コンサルタントでありながら採用業務に携わったり、スタートアップ投資事業に関わったりといったように、自身のありたい姿、自己実現に向けて経験を積むことが可能である。

同社は、人・組織、そして世界の可能性を最大化し、誰もが幸せを感じられる社会を目指している。そのために社員一人ひとりが学び続け、課題の解決に向けて成長し続ける。人事部マネージャーは「ミッションを実現するために、他者への思いを持って一緒に働ける方を求めています。まずはカジュアルにお話をするだけでも構わないので、気軽に連絡してください」と呼びかける。