GHインテグレーション株式会社

GHインテグレーション株式会社は、大手SIerの系列会社との直取引案件が多数あるシステム開発会社。ネットワークのコンサルテーション・要件定義・設計・構築・検証・運用フェーズまでを、システムエンジニアリングサービス（SES）で提供している。

SES会社として、ネットワークに強みを持つ同社だが、アプリ開発からデータベースのチューニングまで幅広くサービスを提供している。
【年収例】
　640万円／38歳／入社6年目
　420万円／32歳／入社5年目
　300万円／22歳／入社1年目

【主なサービス内容】
・ネットワーク・セキュリティコンサルテーション・導入・設計・構築・検証・管理・運用
・Web・スマホ・業務・組込の企画・提案・設計・開発・テスト
・モバイル移動体通信の設計・構築・検証・管理・運用
・Cloud（AWS・Azure・GCP）・OpenStack・VMwareやAIX、Linux・Windowsのシステム構築・データベース（Oracle・MySQL・SQL Server）の分析・チューニング・設計・構築・検証・運用

「4G・5Gの無線通信とインフラネットワークとサーバー関連の案件をメインに、エンジニアサービスを提供しています。今後は、AWS・Azure・GCPのクラウド案件やアプリ開発案件にも積極的にエンジニアを送りたいと考えており、幅広くITエンジニアを求めています。当社のエンジニアは、CTC、NEC、富士通といった大手SIerの系列会社やサムソン電子ジャパン等へ常駐して働いています。それぞれの現場で案件が続くため、長期にわたってお客様と関係構築ができます」（代表取締役社長・錦織劉一氏）。

2018年4月に設立された同社は、2021年3月、東証マザーズ市場（現・東証グロース市場）に上場する株式会社フーバーブレインの完全子会社となった。セキュリティ関連のソリューションを提供するフーバーブレインの傘下に入ることで、ネットワークやモバイル通信の分野でビジネスの基盤を固めることができた。

「設立以来、営業から採用までほぼ一人でやってきました。しかし、社員が50名を超えたあたりで限界が見えました。職場環境、給料、福利厚生等エンジニアの労働条件を改善するためには、上場会社と手を組むことが最善の道だと判断し、株式交換によって完全子会社化。私は、フーバーブレインの取締役も兼務しています」（錦織氏）。

同社の創業者である錦織氏は、25年以上にわたって、ネットワークエンジニアとして活躍してきた人物。エンジニアの待遇改善を実現できる会社を作りたいという思いもあって、同社を立ち上げた。

SESで働くエンジニアの中には、スキルアップの機会に恵まれない人も多いだろう。既に持つスキルを提供するSESでは、ビジネスモデルの構造上、どうしてもエンジニアのスキルアップの機会は限られる。エンジニアが豊かな人生を歩める会社にしたいと考える同社では、スキルアップの機会を積極的に設けている。

「案件のアサインは、エンジニアの希望を優先しています。スキルを高めたいと願うエンジニアが集まることで、会社の成長力に繋がります。例えば、近年は当社でも、クラウドのシステム構築の案件が増えています。インフラエンジニアがクラウドエンジニアにスキルチェンジするには絶好のタイミング。新しい技術や上流工程、マネジメントにチャレンジしたいエンジニアも大歓迎です」（錦織氏）。

近年の日本のIT業界は、慢性的なエンジニア不足に陥っている。特に、ネットワークエンジニアの不足は深刻で、同社では独自の人脈で韓国のITスクールや大学と連携して、日本で活躍するネットワークエンジニアを育成している。

「私は韓国出身で、20年近く前に日本人の妻と結婚するために来日し、それ以降は、日本でネットワークエンジニアをしていました。最近、日本ではネットワークエンジニアが不足しており、新卒の学生も華のあるアプリ開発エンジニアに進路を定めがち。そこで、私の母国である韓国の大学の『日本語×IT』に関する学部やITスクール等と独自のルートを通して、韓国人の優秀なエンジニアを新卒採用。日本でネットワークエンジニアとして活躍する人材を育成しています」（錦織氏）。

錦織氏が韓国出身であり、日本国内の韓国人コミュニティを通じて、同社に中途入社するエンジニアも多く、同社のオフィスは日本語と韓国語が混じり合う国際的な雰囲気がある。

「日本人と韓国人がそれぞれ半分の会社です。韓国人エンジニアは流暢に日本語を話しますので、コミュニケーションに支障はなく、むしろ国籍を超えた積極的な交流を楽しんでいます。日本で活躍するエンジニアを増やすための韓国人エンジニア育成は、クライアントも大いに期待しており、当社の日本人エンジニアには、IT業界全体に貢献するやりがいも感じてもらえると思います」（錦織氏）。

エンジニアの待遇改善を実現できる会社を作りたいという思いで、同社を立ち上げた錦織氏。キャリアパスを自由にデザインして、それを実行できる会社を作り上げた。もう一つ錦織氏が実現したいのは、就労環境の整備。エンジニアの生活をダイレクトに豊かにするための取り組みだ。

第一に「給与面」での待遇をアップさせたいと考えている。ベースアップの金額を同業他社よりも大きく設定する等、エンジニアの努力を金銭面で還元している。

「お給料は、市場の平均よりも高く設定できるように努力しています。ただ、近年はネットワークエンジニア不足に伴い、他社の給与水準も上がっています。当社が市場平均よりも高い給料を支払い続けられるようにするには、会社の成長が不可欠。そのために、エンジニアを積極的に増員したいと考えています。エンジニアが頑張って得た利益は、ボーナスやインセンティブも含めて、できるだけエンジニアに還元しようと考えています」（錦織氏）。

エンジニアの待遇改善を実現できる会社にするためには、SESのクライアントワークだけでなく、自社プロダクトの開発によって収益力を強化する道もある。同社でも自社プロダクトの開発を通じて事業の柱を増やす計画を進めている。

「日本にはまだない、本とARを融合させたソリューションの開発を進めています。2023年内にリリース予定で進めています。BtoCのサービスですが、自社で販売するのではなく、販売パートナーに委託しようと考えています。マーケティングやブランディング等が必要ですが、当社にはそのノウハウがありません。販売パートナーに任せることで、当社は開発に専念できます」（錦織氏）。

エンジニアファーストを実現するSES会社を目指している同社。所属エンジニアが帰属意識を失いがちなSES業界の問題をクリアするために、社内イベントを積極的に開催している。

「エンジニアが集まって会食したり、知らない技術を互いに教え合ったりするカルチャーがあります。韓国人エンジニアはみんな海を渡って日本に来ています。祖国を離れた寂しさや不安もあって、当社のエンジニアはみんなお互いを家族のように思っています。もちろん日本人エンジニアとも同じように温かい交流をしているので、月並みな表現ですが、非常にアットホームな雰囲気のある会社です。SESやフリーランスで働いており、仲間が欲しいと思っているエンジニアがいれば、ぜひ当社で一緒に働きましょう！」（錦織氏）。

エンジニアが豊かなキャリアと生活を送れる会社にする。それが、同社が目指す会社の姿。キャリアや将来の生活に不安を感じているエンジニアには、ぜひ同社の話を聞いてもらいたい。