NECネクサソリューションズは、2001年4月、NECグループのIT関連会社5社が合併し新たなスタートを切った。ITインフラのコンサルティング、設計、開発、保守などシステムインテグレーション全般を手がけるほか、運用のアウトソーシングサービスにも力を入れている。<br /><br />「当社はNECのIT販売会社が統合して新たに出発した会社です。当然、NEC製のハードを使ったサービスは行っていますが、お客様のニーズは価格や使い勝手の面で多様化しており、必ずしもNEC製にこだわらない柔軟性、独自性を重視したビジネスを展開しています」と神田氏。<br /><br />システムインテグレーションについては、合併参加企業が保有するネットワーク技術との融合を強みとしており、さらに保守や運用管理まで幅広いサービスに対応している。また、運用のアウトソーシングについては、高度なセキュリティを備えた自社保有のデータセンターを拠点に、NECグループにおける「アウトソーシングサービスのリーダー」としての役割を担っている。<br /><br />「私たちの仕事は、お客様の表面的なご要望にお応えするだけでなく、ご要望の元になっているものまで追求しサービスを提供しなければなりません。システムの開発と運用は表裏一体の関係にあり、運用から得られた課題を抽出して、開発にフィードバックできる体制をもっていることが、お客様の信頼感につながっていると思います」(神田氏)<br /><br />同社では、2001年の合併以来、顧客満足度を高める活動に力を注いできた。現場から拾い上げた顧客の声を集めて、各部門単位の議論や現場社員が参加する小集団活動により、「お客様視点」で業務プロセスの改善に努めている。その成果は専門誌の顧客満足調査でトップ企業として評価された実績にも表れている。<br /><br />「お客様に当社のサービスに価値を見出していただかなければ、正当な対価を受ける資格はありません。顧客満足度にこだわった姿勢を評価していただいた結果、他社より高い価格にもかかわらず当社を選んでいただくお客様も数多くいらっしゃいますね。もちろん、NECグループの一員としてのブランド力も、対外的にプラスに働いています」(神田氏)<br /><br />現在、同社では、年間売上高を2006年度実績の1,200億円レベルから中期的に2,000億円以上に引き上げるとともに、利益率についても5%の確保を目指している。ターゲットとなるのは、今後ITインフラの整備が急速に進んでいくと予想される中堅中小企業群だ。<br /><br />「当社は、NECグループにおいて、特に中堅中小企業をターゲットとしたビジネスを重点的に展開する使命をもっています。大企業ではかなりITインフラの整備が進んでいますが、中堅中小企業ではまだ立ち遅れた部分も多く、当社ではここに大きなビジネスチャンスが眠っていると考えています」(神田氏)