『グランブルーファンタジー』『Shadowverse』『プリンセスコネクト!Re:Dive』『ウマ娘 プリティーダービー』等ヒット作を連発!

ビジョンは「最高のコンテンツを作る会社」

専務取締役 木村 唯人氏
株式会社Cygamesは、スマートフォンゲームやコンシューマーゲームの開発を手掛ける、サイバーエージェントグループの大手ゲーム会社だ。これまでリリースした主要タイトルは、次のとおり。
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●『グランブルーファンタジー』(2014年3月リリース)
スマートフォン/PC向けソーシャルゲーム。「ブラウザでどこまでできるか」という限界に挑戦し、盛大な演出をつくり込んだ。2018年4月にユーザー数が2,000万人を超えるヒット作となる。
●『Shadowverse』(2016年6月リリース)
対戦型オンライントレーディングカードゲーム(TCG)。スマートフォンで遊べる対戦型TCGは当時珍しく、「今までチャレンジしたことのないジャンルをつくろう」という意図で企画された。ユーザー数は2,200万人を超える。
●『プリンセスコネクト!Re:Dive』(2018年2月リリース)
スマートフォン/PC向けソーシャルゲーム。2015年にリリースした『プリンセスコネクト!』の続編として、前作と差別化するために“アニメRPG”という新ジャンルを創出した。リリースから9カ月で200万DLを記録。
●『ウマ娘 プリティーダービー』(2021年2月リリース)
スマートフォン/PC向けソーシャルゲーム。クオリティの高いアートワークと競走馬への愛に溢れた作品。リリースから3ヶ月足らずで700万DLを記録し、多くのユーザーに愛されるコンテンツになった。
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など、ゲームが好きな人ならよく知っている有名タイトルが並ぶ。ヒットタイトルを多く送り出している要因について、専務取締役でゲームプロデューサーの木村唯人氏は次のように話す。
「設立時から自分達が志向したゲームづくりは、スマートフォンのゲームとして正面から勝負し、日本の代表的なタイトルを目指すことです。クオリティにはこだわり抜いています」
ビジョンは「最高のコンテンツを作る会社」

クオリティに妥協しないため、環境づくりにもこだわっている。

ゲームだけでなくアニメやコミック等、周辺のエンターテインメント領域にまで広げていく。
同社のビジョンは「最高のコンテンツを作る会社」である。“ゲーム”ではなく“コンテンツ”としているのは、ゲームだけでなくアニメやコミック等の周辺のエンターテインメント領域にまで広げていくという意志を込めていることによる。現に、処女作の『神撃のバハムート』からアニメ化が行われている。
ゲームをはじめとするコンテンツづくりのポリシーについて、木村氏は「どのコンテンツも、ユーザーの方々に『最高に面白い!』と思ってもらうようなコンテンツづくりにこだわっている」と話す。“最高のコンテンツづくり”の考え方としては、まず、今の時代に合った、ユーザーから求められているものを取り入れること。そして、ゲームではジャンルをきちんと意識して、ジャンルごとに何が求められているのかというポイントを外さないことだという。
「恋愛映画とホラー映画の面白さのポイントが全く違うように、ゲームもジャンルによって面白さのポイントが違う」と木村氏は指摘する。ジャンルごとの面白さを把握するためには、たくさんのゲームをプレイして、どこがどのように面白いと感じるかを掴む必要がある。
「映画監督の人は、誰よりもたくさん映画を観てポイントを押さえていると思います。それと同じで、たくさんゲームをプレイすれば、どこが面白いかが分かるようになります。そして、ゲームをつくる人が『このゲームは絶対に面白い!』と確信できることが非常に大事なのです」(木村氏)
同社のゲームづくりのこだわりは、"クオリティ最優先"という姿勢に表れている。「決していいことではないが、リリースが1年遅れることはザラ」と木村氏。そもそも完成度が低く面白くないゲームを出しても意味がなく、それまでの作業がムダになってしまうからだ。決して80点で妥協せず、あくまでも100点の理想形を目指して粘り抜く。その結果1年遅れても、ヒットに繋がると同社は知っているのだ。
「こういったこだわりでいいゲームをたくさんつくり、『Cygamesのゲームが好き』と言ってもらえるファンを増やすことが今後のテーマです」と木村氏は言う。
風土づくりの基軸は、3つのミッション・ステートメント

「みんなでたくさんゲームをやる」「常に『チーム・サイゲームス』の意識を忘れない」「最強のブランドを目指す」というミッション・ステートメントが風土づくりの基軸。

チームは同じフロアに席を並べており、何かあればすぐに声を掛けられる雰囲気があるという。風通しの良い風土も魅力的だ。
同社の風土づくりの基軸となっているのは、次のミッション・ステートメントだ。
●みんなでたくさんゲームをやる
誰よりも面白いゲームを作る人は、誰よりもたくさんの面白いゲームをプレイしているはずです。せっかく会社に人が集まっているのですから、仕事中でもプライベートでもみんなで楽しくゲームをしてゲームの話をしましょう。
スタッフみんなで楽しくゲームをやる会社サイゲームス。
●常に「チーム・サイゲームス」の意識を忘れない
最高のコンテンツは1人で作るのではなく、みんなで力を合わせて作るものです。みんなの能力を合わせることで1人では作れない最高のコンテンツを作りましょう。
自分の為ではなく、チームの為に仕事をする集団サイゲームス。
●最強のブランドを目指す
スタッフが日々発信するあらゆるものが、Cygamesブランドを高める、また低める可能性があります。ひとつひとつの仕様書、イラスト、ソースコードといった制作物はもちろん、電話の受け答え、お客様の前での立ち振る舞い、スタッフのモラル、そのすべてが会社のブランドイメージに直結します。大切にしましょう。ブランド人の集合体としてのブランド企業サイゲームス。
このミッション・ステートメントの狙いについて、木村氏は次のように説明する。
「自分自身でたくさんのゲームを経験し『面白い!』『凄い!』という肌感覚をゲームづくりに活かしてほしいと思っています。そこで“みんなでたくさんゲームをやる”と掲げています。“常に「チーム・サイゲームス」の意識を忘れない”は、最高のコンテンツは一人ではつくれないので、どんな時でもチームを意識してほしいという思いです。『頼み事をしても、嫌な顔をされたことがない』とよく聞きますね。“最強のブランドを目指す”は、コンテンツだけでなく、会社としても“最高”を目指すということです。コンテンツが最高でも、スタッフのモラルや立ち居振る舞いのレベルが低ければファンが離れてしまうと思います。だからこそ、会社としてのレベルも高めてCygamesを“最強のブランド”にしよう、ということです」
同社のスタッフ数は約3,000名という大企業だが、風通しのいい風土づくりも目指しているという。
「経営ボードメンバーは、メンバーと同じフロアで席を並べています。何かあればすぐに声を掛けてもらえる雰囲気があると思います」(木村氏)
ゲームづくりは“夢”をつくる仕事といえる。ゲームのおかげで人生が豊かになったという人は多いだろう。
「いいゲームをつくって恩返ししたいといった、ピュアにゲームが好きで誠実な気持ちでゲームづくりをしたいという方、一緒に楽しんでやりましょう!」と木村氏は呼び掛ける。
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