中小企業のブランディングに強いクリエイティブ・エージェンシー

中小企業の企業ブランディングに強みを持つ、少数精鋭のクリエイティブカンパニー。

代表の豊田氏自らクリエイティブ・ディレクターを務めており、現在は動画制作や空間デザインなども手がける。
パドルデザインカンパニー株式会社(paddle design company co.,ltd.)は、会社案内パンフレットやカタログ、コーポレートサイト、ブランドサイト、動画・映像制作、空間デザインなどの企画・制作を軸に、CI開発、VI開発や、企業・事業・商品・サービスなどのブランディングを行っている会社だ。東京・南青山に本社オフィスを置くほか、立川市に支社を展開している。
ポリシーに「デザインを変えるより、デザインで変えていく」を掲げ、さまざまなクリエイティブ領域で、世の中をより明るく、楽しく、豊かにするための事業をおこなうパドルデザインカンパニー。ブランディングに欠かすことのできないクリエイティブを事業として多数展開し、他社との差別化を図っている。クライアントの多種多様なブランディング課題に応え、確かな成果をあげることで中長期の取引関係を築いている。
代表取締役兼クリエイティブ・ディレクターを務める豊田善治氏は、1997年、19歳で大手広告代理店に入社。大手不動産会社の顧客を中心に、デザインやマーケティング戦略の企画・立案の経験を積んだ。1年後、事業部リーダーに昇格し、20歳で1支店の統括責任者に昇格。21歳の時に個人事業主として創業すると、2000年にパドルデザインカンパニーの前身となる会社を設立した。
当初はメディア・バイイングがメインの広告代理店としてスタートしたが、Webの浸透にともない、2年後には広告デザイン会社に事業変更。紙媒体のデザイン制作を手がけていたが、その後、Webサイト制作を内製化すると、会社案内パンフレットやカタログ制作なども含めたブランディング領域にサービスの軸を移していく。2014年には企画・デザインのほぼ大半を内製化し、動画制作や空間デザインなどにも進出。2015年に現社名に社名変更し、自社のリブランディングを実施している。
クリエイティブチームが直接対応し、顧客が抱えるニーズを顕在化

オフィスの雰囲気は落ち着いていて、どこか温もりを感じる。一つ一つの備品にまでこだわっているようだ。

今後はメンバーを拡充していき、クリエイターのプラットフォームを創り、さらなるニーズに応えていく方針とのこと。
クライアントは業種・業界を問わず、中小企業から上場企業まで幅広い。BtoBが8割、BtoCが2割の比率で、運営する13の自社メディアからの完全反響営業が営業スタイルだ。社内に営業部は設けておらず、ブランディング領域に特化したクリエイティブチームが、クライアントの「生の声」に丁寧な対応を心がけることで競合他社との差別化を図っている。また、アート事業「THE ART」を手がけるなど、独自の企業ブランドが確立されている。
ブランディングという幅広い事業領域において、パドルデザインカンパニーはサービスごとにセグメントしたWebメディアを展開している。例えば、ブランディングやブランド構築をおこなう「paddle design company」では、企業・商品・サービスなどの優位性を言葉やデザインで具現化し、他社との差別化を図るブランディングやブランド構築サービスを提案している。
そのほか、
・リクルート活動をクリエイティブで支援する「recrea(リクリエ)」
・ブランドを音と映像でデザインする「ototoe(オトトエ)」
・周年事業をブランディングする「miraie(ミライエ)」
・ブランドエクイティを高めるWeb制作「WeBRAND(ウェブランド)」
・パンフレットデザインのポートフォリオ「Pamphlet Clips」
などのほか、立川の自社ビルにはアートギャラリー兼レンタルスペース「HOLIDAY’S GALLERY」を併設。若手アーティストの育成や、コミュニケーションからイノベーティブを生み出す「産学協同まちづくり」の起点として機能している。
「今後の展望としては、ブランディング業界のプラットフォームとなるような事業やサービスを展開し、どのような時代の変化にも対応できる強い企業をつくっていきたいですね。いくらスキルが高くても一人でできることには限界がありますので、社員だけでなく多くのクリエイターが集まって、サービスを提供するプラットフォームを開発する予定です。もちろん、既存のクリエイティブ事業も多面的に強化していきます」(豊田氏)
多角的な業務領域でいろいろな経験を積み、確かなスキルが身につく

基本的にはチームでコミュニケーションを取りながら、企画・デザインを完成させるという。チームで仕事をしたい人にはピッタリの職場だろう。

デザイン関連の書籍も社内に多くあり、やる気さえあればしっかりと成長していくことが可能だ。
2019年3月時点の従業員数は、5職種で20名。平均年齢は35歳で、男性6:女性4の割合となっている。女性の半数が役職者で、産休・育休の取得実績もある。新卒・中途の比率は中途入社が100%で、創業から20年となる今回、初めて「育成枠」の採用を行う。
中途入社メンバーで構成されていることもあり、社内は比較的落ち着いた感じ。男性は全員既婚者で、家庭も大切にしながら働くメンバーが多い。そのため、メリハリのある風土があるという。
働き方は実働8時間の労働裁量制で、デザイナー、コピーライター、ディレクターなどが企画を持ち寄り、ミーティングを繰り返しながら企画・デザインを練り上げていく。また、チーム対応を徹底し、どんな案件でも必ず他職種とのチームで対応する。そのため、初めての業務でも不安を感じることなくスキルアップしていけるのも特徴。
入社後は単なるアシスタントではなく、実務に積極的に参加して経験値を上げていく。評価は独自のスキームがあり、直属および別職種のリーダーが多面的な評価をおこなう。主な福利厚生は、各種社会保険完備はもちろん、交通費全額支給、給料改定年1回(ほか昇格による昇給あり)、賞与年2回、退職金制度、リゾート施設、社員旅行(年1回)、BBQ大会などがある。社員旅行やBBQは自由参加だが、不定期で行われる食事会や社外とのコミュニケーションパーティには、大半のメンバーが参加している。
新しくスタートする「育成枠」採用は、27歳までが基準で新卒者も含まれる。資格や学歴、性別は不問だ。これまでの中途採用者のキャリア例には、グラフィックデザイナー、Webデザイナー、コピーライター、クリエイティブ・ディレクターなどがあり、大半が5年以上の経験を有して入社してきたが、「育成枠」は経験が浅くてもOKだ。求める人物像は、デザインが好きで、ポジティブ、温厚、真面目、集中力があり何事も楽しめる、といったワードにマッチする人。粘り強く、コツコツと丁寧な仕事ができる人に向いているといえるだろう。
もっと見るexpand_more